変圧器(トランス)
変圧器は、その名の通り電圧を変化させる装置でトランスとも呼ばれます。変圧器は、電気を効率よく送電するためには必要不可欠なものです。
発電所で作られた電気は、変圧器を使って高電圧で送電されますが、そのままの高電圧では、扱いにくく危険であるため変電所や電柱の上にある円筒状の変圧器によって徐々に低電圧にされ一般家庭の送られます。
一般家庭でも変圧器は活躍しています。パソコンとコンセントの間にある黒くて四角奴や携帯電話を充電するため使われる充電器などにも変圧器は使用されています。
≪原理≫
変圧器の一次コイルに交流電圧 E [V]を加えると、一次コイル側には V1 [V]、二次コイルには V2 [V]の誘導起電力が発生します。交流電圧は、絶えず変化しているため、電流も絶えず変化します。すると磁束も変化し、誘導起電力が発生し続けます。
≪電源≫
変圧器を使用する場合、交流電源を使用しなければなりません。直流電源で変圧器を使用すると変圧できないばかりか発熱して変圧器が焼け焦げる可能性があります。変圧器を使用する場合は、必ず交流電源で使用しなければなりません。
≪コイルの巻き数と電圧、電流、抵抗、電力の関係≫
一次コイルの巻き数をN1、電圧をV1 [V]、電流をI1 [A]、抵抗をR1 [Ω]、電力W1 [J]とし、二次コイルの巻き数をN2、電圧をV2 [V]、電流をI2 [A]、抵抗をR2 [Ω]、電力W2 [J]とします。
◆電圧
電圧は、コイルの巻き数の比に比例します。

◆電流
電流は、コイルの巻き数の比に反比例します。

◆抵抗
抵抗は、コイルの巻き数の比の2乗に比例します。

◆電力
電力は、コイルの巻き数に関係なく一定です。
