周辺機器
貯血槽(リザーバー)
@ ハードシェル型 : 硬い円筒型の容器
≪長所≫ | | | | | ≪短所≫ |
| ・ 貯めている血液量がわかりやすい ・ 大気に開放しているため混入した気泡 が抜けやすい |
| ・ 血液と空気が直接接触する |
A ソフト(シート)型 : 軟らかい袋状
≪長所≫ | | | | ≪短所≫ |
| ・ 袋の任意に圧迫で脱血量の調節が可能 ・ 血液と空気が直接接触しない |
| ・ 貯めている血液量がわかりにくい ・ 混入した気泡の除去が困難 |
酸素・空気混合装置(酸素ブレンダー)
100%酸素と圧縮空気を混合し、FiO2(酸素濃度)を21〜100%の範囲で制御し、人工肺にガスを吹送する。
≪血液ガスコントロール≫
PaO2 | : | ガス酸素濃度で調整 |
PaCO2 | : | ガス流量で調整 |
熱交換器
回路中の血液および心筋保護液の冷却、加温を行う。金属製のものが多い。
加温によりガス溶解度が低下するため、人工肺(酸素化)前に熱交換器を据え置く
≪注意点≫
熱交換器(温水) | : | 42℃以下・・・蛋白変性の防止 |
血液との温度差 | : | 10℃以下・・・加温による気泡発生の防止 |
動脈フィルター
20〜40μmのメッシュを用い、異物や血液凝集物、急激な温度変化や圧較差により生じる気泡の除去を目的として使用される
血液濃縮器(ヘモコンセントレーター)
≪目的≫
・ | 水分除去による血液濃縮 |
・ | 大量除去により電解質、水分バランス、血漿蛋白の調整 |
心筋保護法
心筋保護
≪目的≫
心臓の電気的機械的仕事を停止させ、心筋細胞内のエネルギーを温存する
≪心筋保護液の種類≫
@ 晶液性心筋保護液 : 血液を含まない電解質液
・ 透明のため、無血術野が得られる ・ 大量投与で血液希釈が高度となる(血液が含まれていないため)
A 血液添加心筋保護液 : 晶質性心筋保護液に血液を添加
・ Hbによる酸素運搬能が利用できる ・ 膠質浸透圧が維持される
≪投与方法≫
@ 順行性注入法 : 大動脈起始部にカニューレを挿入
・ 高度大動脈弁閉鎖不全症では行えない →選択的・逆行性注入
A 選択的注入法 : 左右の冠状動脈口へカニューレを挿入し順行性に直接投与
B 逆行性注入法 : 冠状動脈洞にバルーン付きカテーテルを挿入固定し、冠状静脈から投与
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