はり灸とは

はり灸にはどんな効果があるの?

  1. からだの深いところまで到達できるので、
    マッサージではすぐ戻ってしまう頑固なコリにも有効です。
  2. 頸や肩、腰、膝、肘、手首、足首などの
    関節の痛みや神経痛を抑えるのにとても効果的です。
  3. 凝りや痛みをとるだけではなく、体質を改善します
    これにより様々な病気のもとを断ちます。
  4. 体が重い、食欲がない、眠りが浅い、イライラする、頭が痛い、胃がむかつく、めまいがする。かといって病院で検査をしても異常なし。
    この様ないわゆる「検査正常症候群」にも効き目があります
  5. 自律神経に働きかけ、内臓の働きを活性化します。
  6. 日頃から鍼灸治療を受けることで、身体の抵抗力を高めることが出来ます。健康な人は病気になりにくい身体作り(未病治療)や、健康維持を実現できます。
    また、美容や若さを保つのにも有効です。

こんな症状に効果があります

一般には、鍼灸療法は肩こり、腰痛、神経痛、関節炎ぐらいにしか効果が無いように思われがちですが、多くのつらい症状や病気に効果があります。

鍼灸の適応例

最近、NIH(米国 国際衛生研究所)の見解として鍼灸療法の各種の病気に対する効果とその科学的根拠、西洋医学の代替治療として効果について有効であると発表しました。WHO(世界保健機関)で鍼灸療法の有効性を認めた病気には、次ぎのものを挙げています。

【神経性疾患】

神経痛・神経麻痺・痙攣・脳卒中後遺症・自律神経失調症・頭痛・めまい・不眠・神経症・ノイローゼ・ヒステリー

【運動器系疾患】

関節炎・◎リウマチ・◎頸肩腕症候群・◎頸椎捻挫後遺症・◎五十肩・腱鞘炎・◎腰痛・外傷の後遺症(骨折、打撲、むちうち、捻挫)

【循環器系疾患】

心臓神経症・動脈硬化症・高血圧低血圧症・動悸・息切れ

【呼吸器系疾患】

気管支炎・喘息・風邪および予防

【消化器系疾患】

胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘)・胆嚢炎・肝機能障害・肝炎・胃十二指腸潰瘍・痔疾

【代謝内分泌系疾患】

バセドウ氏病・糖尿病・痛風・脚気・貧血

【生殖、泌尿器系疾患】

膀胱炎・尿道炎・性機能障害・尿閉・腎炎・前立腺肥大・陰萎

【婦人科系疾患】

更年期障害・乳腺炎・白帯下・生理痛・月経不順・冷え性・血の道・不妊

【耳鼻咽喉科系疾患】

中耳炎・耳鳴・難聴・メニエル氏病・鼻出血・鼻炎・ちくのう・咽喉頭炎・へんとう炎

【眼科系疾患】

眼精疲労・仮性近視・結膜炎・疲れ目・かすみ目・ものもらい

【小児科系疾患】

小児神経症(夜泣き、かんむし、夜驚、消化不良、偏食、食欲不振、不眠)・小児喘息・アレルギ-性湿疹・耳下腺炎・夜尿症・虚弱体質の改善

上記疾患のうち「◎神経痛・◎リウマチ・◎頸肩腕症候群・◎頸椎捻挫後遺症・◎五十肩・◎腰痛」は、わが国においては、鍼灸の健康保険適用が認められています。健康保険の手続きについては、当院までお問い合わせください

鍼灸は何故効くのですか?

 鍼灸の効果の研究は、各地にある研究所、医療機関、鍼灸大学、短期大学などで意欲的に進められております。総合的には、鍼灸刺激が自律神経系、内分泌系、免疫系等に作用して、その結果として、中枢性及び反射性の筋緊張の緩和、血液及びリンパ液循環の改善等の作用があり、ひいては、生体の恒常性(病気を自然に回復させる作用)に働きかけるのではないかと考えられています。
 また、古来より認められている鎮痛効果の解明も次ぎのような諸説があります。

  1. ゲートコントロール…針刺激が脊髄において痛みを抑制する。
  2. エンドルフィン…針刺激がモルヒネ様鎮痛物質の遊離を促し痛み を抑制する。
  3. 末梢神経の遮断効果…針刺激が末梢神経の痛みのインパルス を遮断する。
  4. 経穴(ツボ)の針刺激による痛覚閾値の上昇による鎮痛効果。
  5. 血液循環の改善…筋肉の緊張をゆるめ血行状態を良くする。

はり灸をすると、からだの中で何が起こるの?

※少し専門的な言葉も出て来ますが、なるべく簡潔にご説明します。

①自然治癒力・免疫力アップ

 はりは身体に小さなキズをつけます。お灸は身体に軽いやけどをさせます。すると身体はその部分を治そうとし、自然治癒力や免疫力がアップするのです。
 具体的には異種蛋白と呼ばれる物質が現れます。これにより抗原抗体反応とよばれる現象が引き起こされ、抗体が大量に作られ、細菌やウイルスの侵入に備えます。また同時に白血球もその部分に集結するため免疫力がアップするのです。

②血行改善・筋緊張緩和

 はりやお灸をするとその部分がピンポイント的に赤くなります。これは血管が開き血流が良くなっている証拠です。すると筋肉を硬くしている疲労物質(乳酸や二酸化炭素)が運び去られ、回復物質(栄養素や酸素)が筋細胞に運び込まれます。これにより筋肉の緊張やコリがほぐれるのです。また、この応用で特定のツボを刺激することで、特定の内臓や器官の血流を促進することが可能なのです。

③鎮痛効果

 はり灸(とくにはり)には優れた鎮痛効果があります。
これは2つの根拠があります。根拠1-浅く刺したはりのかすかにチクッとする感覚は感覚神経を介して脳に伝わり、患部(例えば腰痛の腰の筋肉)から伝わっている激しい痛みの感覚を遮断します。人間の感覚は体表の感覚のほうが深部の感覚に優先されるように出来ており、この性質を利用しているのです。
これにより鎮痛効果が現れます。
根拠2-はりをすることで脳内麻薬(エンドルフィンなど)が分泌され、痛みの感覚を麻痺させます。これにより痛みが抑えられます。

④消炎効果

 はり灸(とくにお灸)には優れた消炎効果(つまり炎症を抑える作用)があります。足首を捻挫したさいなどには、やった直後、押して一番痛むポイントに艾のお灸を3壮します。するとまず歩けない程のいたみが和らぎ、歩けるようになります。また、さほど腫れることもなく治りも断然早くなります。これは鎮痛効果と同時に、炎症で開いてしまった血管が正常な状態にもどり、熱が奪われ、また動かせるようになるのです。
 炎症は冷やすのが常識です。昔ながらの艾のお灸は温灸とは異なり、この場合(炎症がある場合)冷やしているのと同じように作用します。一方肩凝りのように血管が縮まり血行不良を起こしているところには血管を開き温めるのと同様の効果をもたらします。(正確にはいずれの場合も身体をもとの正常な状態に戻そうと作用して いるのです。)

⑤自律神経および内分泌調整効果

 自律神経には交感神経と副交感神経とがあります。この2種類の神経互いがシーソーのような関係で、ストレスにさらされて緊張しているようなときは交感神経側に傾き、リラックスして寝ているようなときは副交感神経側に傾き、といった具合にバランスをとっています。このバランスが崩れると緊張すべき仕事中に眠くなって集中できなくなったり、布団に入って寝ようとしても緊張、興奮が続き眠れなくなったりします。
 はり灸にはこの乱れたバランスを整える働きがあります。背骨の両脇には2本の自律神経が平行に頚から腰の下まで走っています。自律神経が乱れた人はこの背骨の両脇にコリが出来たり、押されて痛い部分(圧痛)があったり、凹んだ力ないエリアが現れたりします。そうしたポイントが生きたツボであり、これをはり灸で刺激することで乱れた自律神経に作用がおよび、やがて正常な状態に整えてくれるのです。
 自律神経が整えば、そこからの指令により分泌される内分泌(ホルモン)系もやがて安定します。

⑥体質改善

 よくアレルギー体質とか便秘体質とかいいますよね。~体質というとき、それは相当長期間にわたり(場合によっては遺伝的で生まれつきのもの)継続されてきた状態をいいます。それを改善するにはどうアプローチすればよいのでしょうか。メインとなるのはやはり自律神経の調整であり、内分泌系の正常化となります。多くの場合自律神経や内分泌系が長期間乱れることで体質異常が引き起こされているからです。ただ、その改善には根気と時間を要します。その体質が長く続いてきたものであればあるほど治療期間も長いものとなると考えてください。しかし初めは治療後すぐに戻ってしまうような症状も、徐々に効果が持続するようになります。場合によっては自宅でお灸を行うことも大変有効です。あなたの気になる体質についてなんなりとご相談ください。

お問い合わせ

はりま治療院
〒671-1143
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E-mail:harimatiryouin@gmail.com
国家資格
 鍼師・灸師・マッサージ師
 (機能訓練指導員)免許取得
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