みなさん。私たちがこの座りこみ行動を開始したのは1月20日、暦の上では「大寒」(だいかん)にあたる日でした。文字どおり一年中で最も寒いときで、「何ちゅう時期に緊急命令を出すねん

!」と東京地裁を恨みつつ、やぶれかぶれで厳寒下の行動に突入したものです。
ある日、遠くにいる仲間から激励の電話。「よい時期に始めたね。この日を境に太陽は日増しに力が強まって、春が間近に迫っていることが感じられる季節だから……」。「ありがとうございます」と答えておきましたが、腹のなかでは「あんた、いっぺん座ってみ!」。
それで暦の勉強をしてみると、この長期の座りこみの間にも季節はめぐっていたのですね。
立春(2月4日) :旧暦正月の節。暦の上では旧冬と新春の境目で、この日から春。
雨水(2月18日):雪が雨に変わり、雪や氷は溶けて水となる。忍びよる春の気配に草木がよみがえる。
このように見ると、私たちは本当によい季節に座りこみ闘争を開始したのかも知れません。
ところで、もうすぐ
3月5日「啓蟄」(けいちつ)がやって来ます。地中で冬眠していた虫たちが眠りから覚めるとき。このままいつまでも“冬眠”を続けそうな本四海峡バスと海員組合を、そろそろたたき起こしてやりましょうか。
時計が要らなくなった人々・・・・・・・・

この座りこみ行動の参加者は、2/21現在でのべ644人、空前の規模になっています。
このなかに、毎日、全時間座りこんでいる人がいます。言わずと知れた本四海峡バス分会の被解雇者3人。冬だというのに真っ黒に日焼けして、「スキーのインストラクター」と言っても信じてもらえそうです(もっとも、体型を見たらあり得ないか?)。
座りこみを続けるうちに、この3人はある「特技」を身につけました。何と、お天道様を見て10分と狂わず時間を言い当てるのです!まさに時計不要。その1人は「初めて子供に尊敬された」と喜んでいました(しょうもな!)。
しかし何はともあれ、「闘争は人間を変える」というのは真理のようで……。
「労務屋」にもなれない人々・・・・・・
座りこみが始まった1月20日から、毎日欠かさず私たちの相手をしている会社役員がいます。その名は玉城さんという労務担当常務。つい最近まで、全日本海員組合の九州関門支部長という大幹部だった方です。
去る2月21日、私たちはこの玉城さんに、東京地裁の
「緊急命令」に対する会社方針を再度確認させていただきました。曰く、「緊急命令に従って全港湾と団交をやったところで、両者の隔たりは大きく、合意に至らないのは明らかだから、この緊急命令を履行しても意味がない」。
玉城さん、プロの労務屋だったらこんなことは口が裂けても言いません。「会社は、団体交渉をやっても合意できないと判断するから、団交をしない」なんて、不当労働行為そのものじゃないですか。忠告しますが、あなたは「この後は、どこかの会社に入って労務でもやろうか」なんて、決して考えない方がいいですよ。
さてさて、中央労働委員会や東京地裁に対して、会社がどんな言い訳をするか見ものですね。