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詩集 名前のないもの 第4章 名前のないもの 12

別れ


あなたの脛に白い靴下を
いつの日か
誰かの手がやさしくまさぐり
あなたの心は
開かれるだろう
暖かいいのちに

太初の細胞たちが
接合した日から始まった愛が
生き物の命を
不完全な生きのいのちを
長らえようと
求める

いつの日か
あなたの愛が
受け入れる愛は
眠っている
私の知らないどこかに

(1969.3.xx)

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