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詩集 名前のないもの 第3章 呪歌 17

眼球


片目つぶって世間を見れば
人も半分
空も半分
両目開いて世界を見ても
わたしゃ近眼
たいして見えぬ

見えぬながらも
なじんだ眼球
(めだま)
掘り出すわけにもいきませぬ

みがきましょうか
とり替えましょか
両目つぶれば
何にも見えぬ

(1968.11.15)

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