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詩集 名前のないもの 第3章 呪歌 04

祭りのあと


ふるさと
なんという響きのよい言葉
後祭
(あとまつりも終わって
今はもう後の祭り

白い幟がはためいて
あれは氏子
あれは氏神様
流れ者を寄せあつめたような町でも
あれはお祭り

どことなくニセモノくさい牛車を
馬が曳いて行っても
縁もゆかりもない直垂姿が歩いて行っても
ここは故郷
彼らのふるさと

後祭も終わって
今はもう後の祭り

(1968.9.26)

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