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詩集 名前のないもの 第3章 呪歌 02

停止


今日も雨が降っている五月の寒さの中で
一面にのしかかって来るスリガラスのような空の下には
もう何の意欲もない

うそうそとしたカラマツの木立は
その営みを停止して
壁のように立ちはだかる

この広大な平野の中に閉ざされた街は
限りなく息苦しい

明日よ
来るな
お前の入り込む余地はない

(1968.5.xx)

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