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詩集 名前のないもの 第2章 駄荼懦惰堕 19

スズメ


昨日が今日に続いているように
明日は今日に続いている
粉雪が時間の流れを無視して降り続ける



世界は覆われてしまったが
その下には足を滑らせる氷が張っている

もう
ここまで来てしまったからには
先に進むほかはない

雪は降り
スズメは飛ぶ
多くの鳥が南の国へ行ってしまっても
スズメは飛ぶ

(1968.1.1.)

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