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詩集 名前のないもの 第2章 駄荼懦惰堕 13

十勝平野


地球の丸みが分かるくらいに開けた大地
空のゆがみが見えるくらいに重なった赤い雲
このほんのわずかなすきまの間で生きているのだ

人間は大地を征服したと言っていたが

大地はオレに言う
「オマエは私の子供
いずれは私の所へ帰るのだ」

額に汗してこの大地の上で何十年の歳を生きるのか
ご先祖様バンザイ

サルオルウンカムイの領地はあんなにも小さくなってしまったが
それでもまだ人間が歩くには広大すぎる

(1967.10.xx)

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