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詩集 名前のないもの 第2章 駄荼懦惰堕 09

桃水


なぜ
涙を流したのだろう
なぜ
笑わなかったのだろう
あまりにも無私である乞食僧の生を

それはあまりにも峻厳だった
あまりにも確固としていた
それだけの確信を得るために彼らが費やした時間を思う時”笑い”は色を失った
感動は本来純粋だから
涙の間から疑惑やシニズムが頭を持ち上げざるを得ない自分の状況は打破されるべきものだろう

(1967.6.22)

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