朧の森に棲む鬼

2007.2.12 大阪松竹座

ライ(市川染五郎)、キンタ(阿部サダヲ)、ツナ(秋山菜津子)、シュテン(真木よう子)、
シキブ(高田聖子)、マダレ(古田新太)、イチノオオキミ(田山涼成)他。

― それはいつとも知れぬはるか昔の話。いつ終わるとも知れぬ戦乱の世の出来事。―

魔物が棲むと恐れられている森にひとりの男が足を踏み入れた。
おのれの口先ひとつと、弟分のキンタの腕っ節で世渡りするライ。
いつかのし上がることをひたすら夢見ている。

魔物の森のオボロ達がライにささやく。
― かなえてやろう。それにふさわしい男の望みなら。 ―
指し示す一振りの剣。見返りはライの命。

― お前の舌先のように剣は動く。これから現れる男を殺せ。―  それが始まり...。

やがて現れるエイアン国の将軍ヤスマサ。朧の剣は男を斬ってすてる。
ヤスマサは敵国オーエの首領シュテンと通じていた。
ヤスマサに成りすますライ。信用したシュテンは同盟の証として【血人形の契り】を
取り交わす。

エイアン国の都にたどりつくライとキンタ。検非違使の長ツナ(ヤスマサの妻)と暗黒街の
元締めマダレと出会う。

言葉巧みに取り入り、着実に国の中枢へと食い込んでゆくライ。
ライの舌とオボロの剣は一人また一人と葬り去ってゆく....。

― ミカエリハ、オマエノイノチ ..。オボロノモリハ、オマエヲマッテイル。―

美しい舞台でした。いつも新感線の芝居は長すぎる(いらん場面が多い)と思っていましたが
今回はさほど気になりませんでした。
染さんと新太にーさんの二大悪党っぷりは、なかなか色っぽくてナイスでしたし、対する
女性陣もそれぞれに凛々しく、美しく(真木さんの歌はちとアレでしたが。笑)、登場人物
すべてが魅力的です。

お前にだけは嘘をつかないと言いながら、簡単に弟分を裏切るライ。オオキミの寵妃で
ありながら、何もかも自分より優れている親友のツナを妬み、夫を寝取り、やがてライと通じ
オオキミ殺しの大罪を犯すシキブ。アッパラで無能な王かと思いきや、毒杯と知りつつも、
『あの男はだめだよ。』と微笑みながら優しい声でシキブを諭し、ゆっくりと酒を飲み干す
オオキミの人間の器の大きさ。実は兄妹(!)とわかった時、ツナに見せたマダレの優しさ。
登場人物すべてが業の深さ、哀しさにあふれておりました。

BGMもいつものメタルさはやや控えめ。女性の声の無国籍な曲を多用し、それが妖しさを
かもし出しています。
本水を使うとのことでしたが、ラストの朧の森の川!八百屋舞台の奥から客席に向かって
流れてくるんです。それにのって流れるライの血。やがて朧の森に取り込まれ、朽ちてゆく
ライのしかばね。森に舞うオボロ達。
かーっっ!美しい!!これだから新感線はやめられません。(娘さんとご一緒らしいお隣の
席のお爺さま。ものすごくウケておられました。幅広いなあ、新感線は。笑)

BACK
HOME
〜PARADE〜 英語詩
    This Is Not Over Yet
(やまぐちあきこ)

〜Wedding Singer〜 英語詩
    If I Told You (やまぐちあきこ)

〜Grand Hotel〜 日本語詩
    Love Can't Happen (Belle)

〜AIDA〜 日本語詩
    Step Too Far (やまぐちあきこ&Belle)

〜Blood Brothers〜 英語詩
    My Friend (tekkan)

〜The Secret Garden〜 英語詩
    Lily's Eyes (tekkan)

〜MAMMA MIA!〜 日本語詩
    Thank You For The Music (全員)
ゲスト・・・やまぐちあきこ・Belle・tekkan・林アキラ

さらに詳しく

2007.2.25 リーガロイヤルホテル
            ロイヤルホール

(井上芳雄お茶会)
MA
芳2倶楽部 in 加賀屋

2007.02.12・17・25・27
    03.03・05       梅田芸術劇場メインホール     

マリー・アントワネット(涼風真世)、マルグリット・アルノー(2/12・25・3/5笹本玲奈、2/17・
27・3/3新妻聖子)、アニエス(土居裕子)、ルイ16世(石川禅)、フェルセン伯(井上芳雄)、
ボーマルシェ(山路和弘)、カリオストロ(山口祐一郎)、オルレアン公(高嶋政宏)、
ルイ・ジョゼフ(2/12・17桝井賢斗、2/25・27・3/3・5川綱治加来)、ルイ・シャルル(2/17
水谷一弥、2/12・25・27・3/3・3/5大久保祥太郎)他。

前評判のあまりの悪さに恐れおののきつつ、結局はチケットは買い足し、大阪公演だけで
6回!なんとM!よりも多い観劇になりました。(ミーマイのぐだぐださに比べりゃ100万倍
マシ!色々問題もありますが私は割と好きでした。エリザの初めの様な感じでしょうか。)

2007.03.17・18 和倉温泉 加賀屋(能登渚亭

遂に行ってしまいました。しかも一人参加。(私馬鹿よねえ〜♪などと口ぐさみつつ。)
同室になった同志のみなさま、色々とありがとうございました。大層楽しゅうございました。
とりあえず、ツアーのメニューです。

【17日】 ・ 芳2倶楽部大宴会!(全員浴衣着用。)・・・・・宴会場『桃山』
      ・ 加賀屋花吹雪歌劇団を見よう!    ・・・・・シアタークラブ花吹雪
      ・ お楽しみ                 ・・・・・・各部屋

【18日】 ・ さよならパーティ             ・・・・・・コンベンションホール

さらに詳しく

NEXT