(井上芳雄コンサート2006) 2006.08.01(マチネ、ソワレ)
シアタードラマシティ
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2006.09.09 シアタードラマシティ
モッシャン(橋本じゅん)、アキラ(橋本さとし)、鈴木光明(堺雅人)、加藤信夫(八嶋智人)、
ポンちゃん(山内圭哉)、トシ(猪岐秀人)、アヤメ(水野顕子)
そして誰もいなくなった...。きっつい芝居です。今世の中はイタイ事件が満ち溢れている
のに、なんで芝居でまで見せられなければならんのと思ってしまいました。
皆さん芸達者で、グロい、えぐいシーンでも笑えますが、その笑っている自分が嫌になって
しまうのです。おもしろいのです!本当に皆さん上手いのです!でも!あううう〜っっっ。
(気を取り直して)W橋本の劇中漫才、上手い!その辺の若手漫才師よりよっぽど面白い
というのは反則ではないでしょうか?
『微笑みですべての喜怒哀楽を表現する男!』とじゅんさんに言われた雅人さん。観客は
拍手喝采でした。雅人さんはホ〇のクールな支配人(かつてはパンキチの気の弱いマネー
ジャー)役ですが、ポンちゃんに自分からキスをしかけるくせに、抱き返されるとなんだか
腰が引けてました(笑)。あのメンバーの中で一人クールに芝居を続け、でもみんなにいじ
られて笑える雅人さん。全く負けていません。
いい男の役なのに、幽霊になっても笑えるさとしさん。でも、死んでまで『なんにもむくわれ
へん....。』と肩を落としつつボイラー室に戻っていくのはあまりにも悲しい。
一番切れているのかと思いきや、実は一番普通だったポンちゃんこと山内さん。(意外!)
初めは好奇心旺盛な漫才オタクと思っていましたが、これまた無実の罪で自殺した父親の
復讐の為に、入り込んだという大どんでん返しの加藤こと八嶋さん。ぶち切れてモッシャン
への復讐なるかと思われましたが、返り討ちに遭いお亡くなりに...。(合掌)
そしてモッシャンことじゅんさん。上手い!ボケてるのか、切れてるのかわかりません。
じゅんさんを見ていると、故藤原寛美師匠と故横山やすし師匠の姿がダブります。
屍累々、そして誰もいなくなった楽屋でひとり漫才を続けるじゅんさんの姿は、晩年
『きい坊(西川きよし師匠)ともういっぺん漫才がしたいなあ。』とおっしゃってたという
やすし師匠を彷彿させます。
2006.07.18 帝国劇場
クロロック(山口祐一郎)、アプロンシウス(市村正親)、サラ(大塚ちひろ)、アルフレート
(泉見洋平)、ヘルベルト(吉野圭吾)、クコール(駒田一)、シャガール(佐藤正宏)、
レベッカ(阿知波悟美)、マグダ(宮本裕子)他。
2006.07.15 シアタードラマシティ
良いジョー・悪いジョー(中川晃教)、サラ(池田有希子)、リーシー(池田成志)、
キャス(香寿たつき)、父(今井清隆)、エモ(坂元健児)、ルイス(新納慎也)、ビリー
(入絵加奈子)、アンジー(瀬戸カトリーヌ)他。
2006.10.21 大阪松竹座
大川友右衛門(市川染五郎)、印南数馬(片岡愛之助)、横山図書(市川猿也)、
あざみ(市川春猿)、細川越中守(市川段治郎)、いよ/きく(中村芝のぶ)他
杜若の今は盛りと咲き誇る伝法院の庭に佇む小姓が一人。― 印南数馬 ―
かつて、嫉妬の果ての妻殺害の現場に居合わせたが故に、不義密通の汚名を着せられ
殺された印南十内の一子。今は細川越中守の小姓となり、父の仇を捜し求めている。
すれ違う若侍。出逢った二人は互いの胸に忘れがたい想いを刻みつける。
数馬を忘れがたく、ただ会いたい一心で浅草寺に通う若侍、大川友右衛門。
ついに想いのたけを綴った短冊を数馬の袖にしのばせる。
一方、出仕もしない兄を探しに浅草寺を訪れる友右衛門の妹きく。縁談の相手を兄に
会わせようとやってくる。だが奇しくもその縁談相手こそ、数馬の父の仇横山図書であった。
時は流れ、細川屋敷。数馬恋しさに武士の身分を捨て、名を変え、中間として奉公する
友右衛門の姿がある。真面目で同僚にも受けの良い友右衛門は出世も早い。
足軽へと取り立てられる。ようやく会えた数馬の袖に再び短冊を忍ばせる友右衛門。
数馬も察した、あの時の若侍だと。
だが思案に暮れる数馬は短冊を落としたことに気付かない。間の悪いことにその短冊は
腰元あざみの手に拾われてしまった。
一夜を共にする二人。その様子を伺うあざみ。数馬に恋していた彼女は嫉妬に狂い、主君
越中守へと注進する。引き出される友右衛門。庇う数馬。互いを思いやる姿に越中守は
二人を許し、友右衛門を侍として召抱える。
一方、友右衛門の妹きくは図書と祝言をあげ夫婦となっていた。数年ぶりに数馬をつれて
故郷へと戻る友右衛門。再会を喜ぶうち、きくの夫が数馬の親の仇横山図書と知れる。
ちょうどそのころ、細川家に図書が使者として滞在していた。主君に仇討ちの許可を
申し出た二人は図書を追う。細川の家臣が図書に打ちかかるが全く適わない。
姿を現すあざみ。数馬を返り討ちにするという図書に対し、数馬を助けたい一心の彼女は
屋敷に火を付け、騒ぎに乗じて友右衛門を討ち、落ち延びることを勧める。
炎上する屋敷。約束を無視し数馬に斬りかかる図書。友右衛門とあざみの助太刀を得て、
数馬はついに本懐を遂げた。
喜びもつかの間、神君家康公から賜った家宝の御朱印状を収める宝物殿に火の手が
あがったと知らせが走る。だが火のまわりは速く、もう誰も手が出せないでいた。
主君を守れと数馬に言い残し、友右衛門は宝物殿の炎の中へ飛び込んでいく....。
どこの上品な新感線かと思いましたよ(笑)。さすが染さん、伊達に長年新感線とタッグ
を組んでいません。手法のおいしいとこどり(といえば言葉が悪いですけど。)で、見せ方を
上手く取り入れ、非常にわかりやすく、上品にハデ、けれどすっきりした舞台になってます。
セットもシンプル。廻り舞台上に枠組みを置き、ロール・カーテン?スクリーン?を上げ下ろし
することによって壁であったり、襖になったり。それに階段や小道具を置くことで、小料理屋、
屋敷内外、門前町の茶屋へと早変わりです。ただ若手の役者さんがほとんどですので、
皆さん鴨居に頭をぶつけそう。段四郎さんにいたっては183cmあるそうですし。猿也さんが
頭上に持ち上げられて運ばれる時にはお腹がつっかえそうでした(笑)。
友右衛門と数馬の恋文のやりとりのくだり。数馬は短冊の返事の文を『友右衛門どのっ!』
と一言叫び、友右衛門の目前にえいやっ!とばかりに投げ置き走り去ります。
『おおっこれはっ』とばかり喜ぶ友右衛門。初々しいバカップルぶりには思わず『勝手に
しやがれっっ。ちっっ。』と思った方は多いはず。
話題の濡れ場(あるんですねえ、これが。)。某新聞の劇評では『そこでどよめきが。』と
ありましたが、正しくは『爆笑が。』です。だって染さんが帯をくるくるしているんですよ。
(悪代官が娘の帯をくるくるのアレです。)しかも数馬がではなく、回っているのは友右衛門。
これが笑わずにおらりょうか!!加えてそれを覗き見るあざみこと春猿さんが『数馬どのが
よりによって男に寝盗られるなんてっっ。口惜しい〜っっ!き〜っ!』とばかりに地団駄
踏んでるんですよ。もうおかしいのなんのって。
笑っちゃいけないけど笑ってしまう場面がもうひとつ。
友右衛門が炎にまかれ、切羽詰って自分の腹を割き、内臓を取り出し、替わりに朱印状を
入れる場面。肝臓と腎臓と腸を取り出すのですが、あまりにもさくさく取り出すので
思わずドラえもんポケットを想像してしまいました。おまけに肝臓のサイズ、これがまた。
『ちっさっ!!(小さい)』と言ってしまった観客は私だけではありますまい。
片手で握れるんです。かしわのもも肉かと思いましたよ。劇場は大爆笑。(あかんやん。)
泣いて笑って楽しい時間を過ごしました。その後、私の友人間で【愛ちゃんファン】が
増殖したのは言うまでもありません(笑)。