GREASE
(ウエストエンド版)
2003.11.03 大阪厚生年金会館大ホール
ダニー(ベン・リチャーズ)、サンディー(ジョアン・ファレル)、リッゾ(ドーン・スペンス)
ケニッキー(リチャード・タイラー・ウッズ)他。

1950年代のアメリカ。海辺の避暑地でひと夏の恋に落ちるダニーとサンディー。
夏の終わりと共にさよならのハズがダニーの高校にサンディーが偶然転校してきた!
互いに喜ぶ二人。
しかし、生真面目で優等生のサンディーに対し、不良グループのリーダーであるダニーは
仲間の手前どうしても優しく出来ない。あまりの違いに戸惑うサンディー。
二人の恋は成就するのか?

ストーリーは至って簡単。ボーイミーツガールです。
『ウエストサイド』と同じくティーンエイジャーにはどうしても見えませんが...。(笑)
しかーし!全く気になりません!そんな些細なことは蹴散らす程の勢いでした!!

懐かしの50年代のロックンロール、革ジャン、リーゼント。
古き良き時代のアメリカの高校生達の学園生活。
とにかくパワフル!の一言に尽きます。
女性を逆さまほぼ垂直にリフトするマッチョな男性陣。
しかも女性は長身でナイスバデイ。決して華奢ではアリマセン。
またそれを台の上でやってる人もいるんですよねえ。
舞台が縦に狭く感じる芝居なんて初めてです。
おまけにどの男性も女性も声が前に出る出る!まるでバズーカの連射。
どっかんどっかんきましたねえ(笑)。

HAMLET
(蜷川幸雄版)
2003.11.22
    11.23 シアターコクーン
ハムレット(藤原竜也)、オフィーリア(鈴木杏)、レアティーズ(井上芳雄)
フォーティンブラス(小栗旬)、ホレイシオ(橋洋)、クローディアス(西岡徳馬)
ガートルード(橋恵子)他

―脳内筋肉ではないレアティーズを初めて見た―  観劇仲間Sさん談。

エライ言われようですけど(爆笑)まさにそのとおりでした。
今までのレアティーズは、喜・怒・哀・楽と一つずつ書かれたカードをまるでシャッフル
しているかのように割と感情がころころ切り替わりますよね。
(そんなに単純で乗せられやすくていいのか?と心配するぐらいに。)
My Favorite Song for You
(Yoshio Inoue ]’mas Dinner Show)
2003.12.21
ホテル阪急インターナショナル
            紫苑の間
Good Morninng Baltimore (HAIR SPRAY)   瑠璃色の地球

You Can't Stop The Beat (HAIR SPRAY)   It's All Coming Back To Me Now

Muddy Water (BIG RIVER)             Suddenly,Seymour
                               (LITTLE SHOP OF HORRORS)
街灯に寄りかかって (ME AND MY GIRL)
                              Height-Ho(白雪姫)
A New Life (JEKYLL & HYDE)
                              Written In The Stars(AIDA)
Jesus Born On This Day
                              Have Youurself
Disney Medley〜                     A Merry Little Christmas
 When You Wish Upon A Star (ピノキオ)
 Chim Chim Cheree(メリーポピンズ)
 Colors Of The Wind (ポカホンタス)
 Bella Notte(わんわん物語)
 Endless Night(ライオンキング)
                              ★丸山千賀子、北林優香のみ

ホテル阪急インターナショナル。地下にドラマシティがあり、一階に梅田コマが隣接する
大阪の芝居好きにとっては聖地のようなものである(笑)。

なんとなく敷居が高くてこんなイベントでもなければ入りにくいんですよねえ。
こちらのホテルではよくその時の芝居にちなんだディナーや、カクテルをやっています。
(今は宝塚の『薔薇の封印』でした。)
それでは詳しく
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観劇記

(2003)

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藤原ハムレット。王子には見えないんですけど、歴代ハムレットの中で一番感情移入
出来ました。これまでハムレットとはうじうじ悩んで、ぶちぶち悪態つくばかりの、なんと
はっきりしない男なんだ!と(身もフタもないんですが。)思っておりました。

藤原ハムレットはすごく愛情深い王子ですねえ。
父王を愛するが故復讐を決意し、母を愛するが故父を裏切り女になった母を憎悪する。
母を罵ってはいても、『どうか自分の母でいて欲しい、父の貞淑な妻でいて欲しい。』
全身で叫んでいる様に見えました。
ホレイシオとは親友同士、いたずらっこが二人じゃれているようです。
(唯一心を許し、穏やかな表情を浮かべています。
ホレイシオがまた若いんですよねえ。)
鈴木オフィーリア。とっても健康的(笑)。正気の頃はちょっとセリフが棒読みかなあと
思いましたが『尼寺へ行け!』のあたりから本領発揮。
彼女の哀しさが伝わってきます。(杏ちゃんの倒れ方ってこれがまた潔いのです。
女の子なのに身体が傷だらけになるよ〜。)
彼女もまたブラコンです(笑)。とにかくお兄ちゃん大好き!お兄ちゃん子です。
誰が恋人かわからないくらい、らぶらぶ兄妹であります。

フォーティンブラス。姿形は一番派手で見栄えはよろしいのですが...。
小栗君〜。もう少しお腹から声を出してくだされ〜。感情を入れてくだされ〜。
(怒鳴ればよいというものじゃ..。)
第一声から、あらら〜となりました。死を悼む気持ちと、他国の王族に対する礼が
感じられないのよおおっ(泣)。滲んだ涙も乾いてしまった...。
(個人的希望。フォーティンブラス軍の隊長役、二反田さん。彼のフォーティンブラスが
見たいなんて言ったらヒンシュクでしょうか?)
ダニーが陸上部の練習で(成り行きで入部)敵対するグループとの出入り(古い?)に
行けないと悪友達に話しているシーン。
彼はスタート時のフォームを見せているのですが、『Ready,get set...』(?)の
セリフの後客席から本当に絶妙のタイミングで『GO!』という声が入りました。
素に戻ってウケている役者さん達。

楽しかったですねえ。『ウエストサイド』の不満も吹っ飛びました!(笑)
ああ、翌日が仕事でなければもう一度観たものを〜っっ行きたかった〜!!

【休憩時間にロビーにて】
振りの指導がありました。老若男女入り乱れてダンス大会です。
簡単といえば簡単なんですけど。へろへろになりました。
(ああ日頃の運動不足が....。)

【カーテンコール】
短かったんです(泣)。でもそこはしつこい大阪人(笑)。
客電がついても半分位あきらめて帰る人がいようと、拍手し続けていました。
すると幕が上がり、もうすっかり衣装を脱いだ役者さん達が現れました。
(中には腰にタオル一枚だけの方も....。)
そのまま舞台下に飛び降り観客の手にタッチ!(いいなあ。)
人間、あきらめないことも大事ですよね〜(笑)。
オフィーリアに対して、歴代ハムレットでは『ホンマにアンタ好きなん?』といつも思って
いました。(墓場のシーンが浮いてると申しましょうか、どうしても違和感があって。)
しかし、藤原ハムレットはその短い時間に彼女に対する愛情をちゃんと感じさせて
くれます。(もちろんレアティーズに対する申し訳のなさも...。)
井上レアはとにかく妹を溺愛しまくっています。ここの一家は父も親馬鹿(笑)。
とにかくものすごい幸せ家族なんですよね。
それならば尊敬する父が殺され、妹が発狂した上に溺死、いくら穏やか優等生の
好青年でも鬼と化すでしょう。(怒り狂って斬りかかる横顔の美しいこと!)

クローディアスやハムレットが何を言っても『とりあえず聞くだけ聞いてやる。』
というような風情で実に冷たい眼をしてたたずんでいるのです。
怒鳴っている時よりコワイ。静かに静かに怒れる彫像と化しています。
(井上君の欠点は後ろから斬りつける卑怯者には見えないことなんですよねえ。)
墓場のシーンでハムレットが妹の亡骸を抱いて嘆いている姿を見た時には、
何かがおかしいと気づいていたように見えました。