こ こ | 4日目 | 5日目〜7日目 | 8日目〜9日目 |
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私達は山の風景が好きだ。特に我がツレアイにとっては、ドロミテは一度は行ってみたいところだった。
しかし、ドロミテは、遠景として眺めるだけでは物足りない。まともな登山などできない私達、せめてドロミテ・ハイキングでもして、山としての雰囲気を楽しみたいと思っていた。
旅行社のパンフレットをちらちらと見ていると、ドロミテ・ハイキングもいくつかのプランがあるようだが、その中で、阪急交通社の Trapics のプランに、航空機はビジネスクラス利用で比較的お安く行けるパッケジツアーがあるようである。
Trapics は格安ツアーの代名詞のように言われるが、そう馬鹿にしたものではない。阪急交通社ツアーの集客力の凄さは旅行社としての実力を示している。昨年、ある旅行社(阪急ではない)主催のフランスの田舎を周るツアーに参加した。マルセイユでお決まりの食事ブイヤベースを食したが、Trapics の一行が同じレストランで、私達の横の席を占めていた。 先ず、ここで意外だったのは、彼等Trapics一行より私達の方が先にレストランに入ったというのに、料理のサービスはTrapicsの方が先だった。私達よりもTrapicsの方に、料理の皿が先に出されたのである。そして、更に、私達の皿には無いロブスターがTrapics の方の皿にはデンと盛られていたのだ。私は信じられない思いでそれを眺めた。 この旅行を決める前、一応の作業として、似たようなコースの各旅行社の旅行料金を比較したが、この私達のツアー料金はこのTrapics(今、横の席を占めている)のツアー料金より明らかに高かった。なのに、この違いは何だ!(食ベ物ノ恨ミハ……) 客の人数は私達一行よりもTrapics一行の方が断然多い。考えてみると、旅行社側がレストランに支払う1人いくらという単価はたとえ安くても、年間を通してこのレストランを利用する回数も人数もTrapicsの方がはるかに上だろう。レストラン側からの客への対応の違いも、これを考えれば、納得できないわけではない。
私はこの時、Trapicsの実力を少しばかり見直した。
チロル・ドロミテとイタリア湖水地方モニターツアー10日間 これがツアー名である。
このツアーは、都市をめぐるよりもハイキングを中心とするツアーなので、ハイキングの際にはちゃんとしたガイドも付くが、都市の街中にいる時は、ほとんど自由時間、つまり、自分で好きに歩き回りなさい、ということである。しかし、そこはやはりパックツアー、添乗員がなにくれとなく世話をしてくれた。
このツアーは、ビジネスクラス利用コースとエコノミークラス利用コースとがあるが、航空機のクラス以外は全部同じ、同一のツアーである。ビジネスクラス利用コースはエコノミークラス利用コースより15万円ほど料金が高い。通常、旅行社主催のヨーロッパ行パックツアーでは、別にビジネスクラスを利用する場合は25万から30万円高くなる。これを考えると、15万円の差は安いと言える。ツアー名にある「モニターツアー」は、ビジネスクラス利用についてのモニター経験、ということらしいので、Trapics 阪急交通社が航空会社との特別取引で安く設定できたのであろうと推測される。もともと貧乏性の私達、何であれ、安いのは良いことだ。私達はビジネスクラス利用で参加することにした。
ドロミテの景観は素晴らしいだろうと期待はしていたけれど、天候に恵まれたこともあるが、ドロミテだけでなく景観の美しさは想像以上だったので、写真をできるだけ多く掲載する。だが、私のホームページ「eoさんの旅ノート」全般がそうだが、素晴らしい風景写真には説明をほとんどつけていない。下手な文章での説明より、写真をゆっくり見て下さい、ということで。
(結構なスピードで)走るバスの車窓から撮影した写真は、車中の照明や窓ガラスが反射して写真に写っているものがある。ご了承下さい。
6月24日
カタール航空で関西国際空港を夜11時45分発
6月25日
ドーハ着、約5時間待ちの乗継で、ミラノへ。
ミラノ着が午後2時40分。感覚的には、ほほ1日かかった感じ。
ミラノ着後、バスで2時間ほど走り、先ずはシルミオーネ観光。
シルミオーネはガルダ湖という美しい湖に、半島として突き出たカタチにある、美しい保養地。
美しい湖水、街全体を埋め尽くす花々、更に、温泉もあり、ローマ時代から既に有名だった保養地だそうだ。湖に張り出すように築かれた中世の城、オペラ歌手マリア・カラスの旧邸宅などをみてまわった。時差ぼけでぼんやりした頭にも、美しい素敵な保養地だなと感じた。
今日は、ドロミテの入口、ボルツァーノでのホテル泊。フォーポインツ・シェラトン。
旅行社からもらった「ツアー案内」では、このホテルの客室には「湯沸しポットがある」と書いてあったが、無い。無いかも、と予想して湯沸し器を持ってきたので良かった。「ツアー案内」には、「これらの記載内容はホテルからの情報を提供しているものであり、当社(阪急Trapics)が設置を保証するのものではない」と小さく書いてある。いいんですよ。豪華ホテルに泊まりたくてこのツアーに参加したんじゃないんだから。
夕食のレストランではほぼ満席の客だが、見える限り全部が日本人。私達のグループ以外に、3つ位の日本人グループかな?
3日目 6月26日
今日は「ドロミテ街道」を通ってドロミテへ向かうが、途中、セチューダ展望台とサッソ・ポルドイ峠で展望を楽しむ予定。
朝8時半頃ホテルを出発、1時間ほどでセチューダ山麓の街オルティセイに到着。
街の中心を川が流れていて、この街も美しい。
先ず、長い登りのエスカレーターでロープウェイ乗り場まで上がり、ゴンドラで約10分、更に次のロープウェイに乗り換えて約10分、セチューダ展望台まで行った。
少し雲があるが、天気は上々。素晴らしい景色。
リフトはあるがスキー場となる冬季用なので動いていない。リフトに沿ってゆっくり登りながら展望を楽しんでいると、いつの間にか集合時間だ。急いで下りた。
左のノコギリのような山塊は サッソルンゴ(3181m) 右は これから行くポルドイ周辺の山塊
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ポルドイ峠に着いた。
ここがすでに、山々の素晴らしい景観の中にある。
ほぼ中央の小さな建物(分かりますか?)がロープウェイ乗り場
早速、ロープウェイで、展望台のようになった「サッソ・ポルドイ(2950m)」に上がった。
今日の宿泊地コルティナ・ダンペッツォに向かう。ほぼ1時間半の予定。
バスの中で添乗員さんの説明がある。この地域では1週間ほど前まで天気が悪かったそうで、降雪もあり、それで今回の私達の旅では山の雪景色が見られるのだという。例年であれば、雪はあまり無く、景観の感じがこれとは少し違います、と。雪がある方が綺麗ですね、とも。良かったね。
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バスがコルティナ・ダンペッツォに来ると、中心街を横目に見て、更に20分ほどもバスで進んで…やっとホテルだという…なんだ、宿泊地はコルティナ・ダンペッツォといっても郊外だ…と少しがっかりしたが…ホテルの周りを見回して…なるほど! ドロミテの山々の展望が素晴らしい。
クロダ・ダ・ラーゴ(2,701m)
ホテルの正面玄関に立って、右を見る。
西北を向いた窓からは、
トファーネ、ポマガニョンが
もし今登っている人がいたとしたら、
私が「お〜い}と呼べば聞こえるのではないか
と思えるほど、近くに見えた。
左の部分がトファーネ(3,243m)
右の部分がポマガニョン(2450m)
ホテルの正面玄関に立って、左を見る。
←ソラピス(3,205m)
左の方に ファローリア展望台(2,327m)
ホテルは Villa Argentina。内部は綺麗にしてあるが、ドアの鍵が開けにくいetc.etc.いかにも古いホテルだ。しかし、この眺望の素晴らしさはこのホテルの宝であろうし、このホテル自体、”老舗”なのだろうなと思える。隣接地には建設中のホテルがあるが、このホテルの新館なのだそうだ。
コルティナ・ダンペッツォの中心街まで出て、レストランで夕食。
ここには連泊で、明日は、このツアーのメインであるトレ・チーメ、ラバレード山麓へのドロミテ・ハイキングである。良い天気でありますように。
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