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2020年11月19日
ムッチリ太腿の短縮実施例
(膝側)

 Dollypop!50・60兼用ムッチリ太腿はその名の通りオビツ50・60素体用の交換パーツですが、50センチ素体より背の低い素体に使うと微妙に脚が長過ぎて感じる時があります。

 ここではT氏からご提供いただきました短縮方法を、Dollypop!でやってみた例をご紹介させていただきます。T氏による解説版と微妙に違うところがありますので、出来上がりのバランスの違いを比べながら、参考にしていただければ幸いです。

 

 取り敢えず『少なめにカットして、足りなかったら随時カット量を増やしてみよう』という方針で、膝の裏側のエッジラインから7ミリのところに点を打って、前川から綺麗なラインになるように下書きを書きました。ペンの類を使うと浸透したり回りに付いて取れ難くなるので、Bのシャーペンを使っています。あんまり硬いと線が見えませんし、柔らかいとやっぱり周りが汚れてしまうので、メーカーにも寄りますがBくらいで丁度良いかなーと個人的には思います。

 デザインナイフで、線に沿ってカット。今回は太腿外側のラインに直角にカットしていますが、慣れていて自信がありましたら斜め45度かそれよりちょっと深い角度で一気にカットしても構いませんが、その辺は自己責任と言うことで‥‥。

 輪郭の精度に付いてはこの段階でほぼ決まるので、凸凹がなるべく無いようにご注意下さい。この辺の微調整は、特にギザギザにやらかしちゃった場合は、ナイフでやるよりなるべく先の薄い鋏を使った方が、技術的に楽ですし結果も綺麗です。

 エッジから0.5ミリ位残したところで、外皮を薄く削ぐようにカット。ご自身の技量と求める理想に合わせて、もっと余裕を持たせてもギリギリを攻めても問題ありません。初めは1ミリ位普通に残しておいて、慣れてからもう一段階薄くトライするのもありです!

 取り敢えず、暫定の深さでのカットと整形は完了!と言うことで、仮に組み込んでみます。

 膝関節パーツがカットされた部分でセンターに強制的に保持されていませんので、穴の直径が広がったこともあって、膝の玉と外皮の間に少し隙間が空きやすくなってしまいますね。

 ということで、骨格の膝の裏側に発泡ウレタンのクッションを入れて、裏側から押し出させることにしました。固定はセロテープで充分みたいですが、圧縮して巻いてしまうとクッションのボリュームが不足してしまうので、その辺は緩く巻いて必要なボリュームを残してしてください。

 今回はなんだか家に転がっていた何かの梱包材を使っていますが、厚みがあっていつでも手に入るとしたら、キッチンの皿洗い用のスポンジなんかが使えるかと思います。染料の色移りが考えられるので、白い奴か、なるべく肌色に近いものにしてください。隙間からチラチラ見えるかもしれませんので、どちらかというと多少肌色っぽい方が良いですが、色移りのリスクも出てきますので、その辺は各人のご判断で。

 緑とか青、また色の濃いものは、なるべく避けた方が良いと思います。

 さっきの写真に戻りますが、実は奥側の足が、上のスポンジを入れた加工済みの状態になります。クッションの厚みが足りない場合は、一度固定した上からまた追加していっても全然問題はありません。

 大きな短縮量が必要無い場合(例えば50センチ系素体)は、この位の短縮量が膝の蓋ラインも相まって、曲げた時の合いも悪くないし丁度良いのではないかと思います。

 尚、50センチ素体用の足軸のままだとこれ以上縮まらないのですが、48センチ素体用の足軸(50センチ用を1センチカットしても構いません)を使うと、カット量は同じでも、こんな感じになります。

 

 

 ここではT氏からご提供いただきました短縮方法を、Dollypop!でやってみた例をご紹介させていただきます。T氏の説明版と微妙に違うところがありますので、その辺馴染みの良い方を参考にしていただければと思います。

 


ムッチリ太腿のもっと短縮実施例
(膝側)

 T氏版の作例紹介で充分かなと思っていたのですが、記事を書いていて自分でも試してみないとアドバイスが書けない部分があったので、結局片脚だけ短縮改造テストしてみました。

 膝下は48センチ素体用という前提で、長さを18ミリ短縮してみました(T氏版よりちょびっとだけ多め)。後ろ側は大きく曲げた時の必要量を考慮して、半分山勘の仮ですが22ミリカットです。この辺のカットラインはパーツを当てながら現物合わせしつつ、後から修正する前提でかなりエイヤーで書いています。

 なお、切りっ放しだと膝上が直線になり過ぎて膝の玉が浮くと思われるので、深さ16ミリの幅7ミリ、前側のセンターを切り欠くように下書きしてあります。幅は極めて適当に山勘で決めたのですが、案外こんなもんかなと‥‥(笑)。

 直線状の三角形に切ると、合わせ目の奥の方が盛り上がったりその逆になったりし易いので、裾広がりの漢字の『八』の字状(もしくは『人』の字状)に切ります。この効果の確認の為だけに、わざわざ実物を作ってみた訳です。

 下書きはこんなもんかなということで、先ずは円周方向にカットします。デザインナイフでスピーッと。そして、深さ26ミリの切込みを。

 そして先ずは、接着。

 八の字の切り欠き部分を瞬間接着剤でくっつけて、それから脛部分と合わせて見ます。割と適当に八の字ラインを決めた割には、案外丁度良かったかなと。

 そもそもが適当にカットラインを決めているので、そのままだと膝下とラインが一致しません。なので前、横と向きを変えて、現物合せの発想でカットラインを決定して下書きします。

 因みにこの時は気が付いていなかったのでそこまでやってませんでしたが、内側のエッジをある程度削ぐようにカットしてから現物合わせした方が、より正確なカットラインの決定が可能になります。実際それが原因で、後で後ろがブカブカになってしまいましたorz。

 ただそれをやってしまうと、後ろ側のカット跡の接着が大変になるので(接着には、接着面にある程度の厚みが必要)痛し痒しです。難しいorz。

 新しい下書きにしたがって円周方向の追加カットを済ませたら、後ろ側のセンターを適当にカットします。カットの長さは、T氏の解説を参考に仮に3センチ入れました。実際にはT氏より3ミリ余計に短縮しているので、その分余計に深さも必要だなと言う認識ですが。

 仮に脛側と組み合わせ、左右をオーバーラップさせて巻いてみる。案の定、切り込みは3センチでは全く足りていないなと‥‥。

 と言うわけで、切り込みの深さを46ミリに決定。オーバーラップは実際に巻いて見た結果を見て、左右をそれぞれ7ミリと11ミリに決定しています。左右の長さに不均衡があるのは、中心線が適当だったので傾いていたのか、右側が上だったので厚みの差分外周が長くなったのか‥‥。兎に角、最良になると信じたように長さを決めます。

 下書きは正三角形っぽくなってしまっていますが、写真を撮った後、消しゴムで消して(消しゴムの汚れが全くない状態にしておかないと、それがそのままソフビの太腿に転写されてしまうのでご注意を!)から書き直して、カット。

 これが実際のカットした状態。もう少し綺麗に裾広がりになると良かったんですが、これが私の才能の限界ですかね――orz。勿論、綺麗に切れば切る程接着し易くなります。

 切断面をカットしたあと突き合わせた時、内側が飛び出して面がピッタリと合わないかもしれませんが、その時は内側を少し余計めにカットした方が、接着の結果が良いようです。

 実は写真のもその辺を調整しようとして、トチって線が乱れましたorz。

 どの位扇形の幅を余分にカットした方が良いかは、写真のように脛側を突っ込んで仮に外皮を突き合わせてやると判ります。この時点で膝関節パーツに対してパツンパツンで、少し切り過ぎたかなと思ったんですが‥‥。

 先ほども書きました通り、内側を削いで最終的な厚みにしてからやらないと、当然削いだ後内周が増えてしまうわけで、緩々になってしまいます。内側を削ぐのは多分このタイミングがベストで、膝裏側の切れ目の左右数ミリを残して、内側外周を全て、仕上がり予定のレベルまで削りこんでから行うべきでした。

 そしてその状態で膝関節に外皮を巻き直してやると、余りが出てあと何ミリ追加でカットすべきかが判明したと思います(山勘ですが、写真の物で多分、左右2〜3ミリずつ?)。その分を必要に応じて、追加でカットして下さい。切れ目の長さも、巻いた状態での外皮のストレスを見て、必要に応じて延長します(片側3ミリもカットすると、1センチは追加が欲しそう?)。

 ただ、あんまりこれ以上切れ目を長くすると太腿が細くなってくるので、太腿のラインを極力自然に残すのとどっちを優先するか、悩ましいところです。

 ここで一旦接着。まだ内側を削いでいないので、追加カットの必要を見落としております(大汗)。接着強度を優先したんですね。実は膝との境目をエッジだけ45度にカットしたんですが、それだけでも接着が難しくなって、難渋しましたorz。そのせいか、接着滅茶苦茶が上手く行かずボコボコになっていますが、カットラインを裾広がりにした方が綺麗な形になるかを検証するための実験なので、気にしないのです(ただの強がり)。

 綺麗に付いてないだけでなく、上の方の接着剤のまわりがあんまり良く無かったようです。私は持っていませんでしたが、ロングノズル付きの瞬間接着剤であれば、内側から奥の方に追加の接着剤を流し込めると思います。実使用を前提とするのであれば、一旦完成後でも良いので、使う前に接着剤を追加して隙間を埋めておくべきです。強度が全く違いります。その代わりその部分が硬くなっちゃうので、揉み心地とトレードオフにはなりますが‥‥合わせ目がクパーするよりは良いですね。

 なお追加の接着剤は、一旦完璧に固まったと確認した後にしましょう。どうも完全硬化前に追加してしまうと、接着剤がゲル化して柔らかくなるようです。実際それが原因で、ここの接着剤が固まるまで10分位、ズレないようにズーーーッと抑え続けておく必要がありました。結構泣けます(笑)。

 下書きを書いた写真を用意し忘れましたが、さっきの状態で膝関節を曲げてみて、カットラインを決めてカットした状態です。先ほどは接着が上手く行かずに先っぽが開いていましたが、そのままだとテンションが高過ぎて接着が困難なのが見えていたので、追加カットした後に接着作業をしていります。

 充分の硬化をした後、内側を削ぎましたが、この時点でようやく『あ、もっと早く削いでから最後の太さ方向のカットラインを決定すべきだった‥‥』と気が付いた次第‥‥(号泣)。まあ根性がある人は、追加カットは幾らでも可能なので接着面を強引に引き剥がし、八の字型に切り直して再接着し直すことも可能ですけれど。

 曲げテスト。強度に不安があるので、エッジをあんまり薄く削いでいないので、段差が強い目ですね。まあ、直径が少し太過ぎるせいで、隙間がある文浮いてるのもありますが。そこを改善するだけで、段差は半分位になっていたと思います。相乗効果ですね。

 私もあんまり好きじゃない膝関節のカバーを、外した状態で。T氏版と同じ仕様での実験になりますね。

 オオッ、本来ならこっちの方が関節がブカブカの筈なのに、こっちの方が段差が出難いですね!!大きく曲げると膝カバーの取り付け穴が露出するのを覚悟するなら、こっちの方がお勧めなのは間違いありません。これ以上曲げると外皮が浮きますが、もっと曲げることも可能です。

 大体90度ちょいまでは、膝カバーを外した穴を気にせずにコンスタントに曲げられると思います。この辺りを過ぎると膝関節を引き出してやる必要が生じてくるので、穴が見え易くなってしまいます。初めからこの長さに合わせて太腿を作れたら、強度を気にせずにテンションを掛けた設計にして、関節を引き出しながらもほとんど浮きを気にせずに済むような形状も選び得るのでしょうが‥‥。

 因みに膝カバーの無い、オリジナルの膝関節を出せるようにと3Dプリント用のモデリングまでは完成しているのですが。まだテスト前なのもありますが、金型を作る資金が無いのと、3Dプリントだと肌色に整形する当てがないので製品化の計画が立っておりません。正確な色が出難いらしいんですが、高強度レジンで出すと言う可能性もありますが‥‥(通常のレジンで強度が足りそうかは、不明)。先ずは、3Dプリントしてみて、強度と機能の実験をしてからですねー‥‥。

 とまあ、T氏に教えて頂きました大胆な短縮法を、膝の前側のアレンジを加えて試して見た訳です。T氏に写真を送って頂いた版の解説は、こちらにあります。接着はT氏の方が圧倒的に綺麗にされているので、その辺もご参考にしていただけましたらと(笑)。

 八の字型と言いますか、人の字型ではなく直線状の三角カットをされているので、その辺はこちらでやりました試作版のシルエットと比較されると参照になるのでは無いかと思います。それから実際に作業して見た印象としては、合わせ目の最後の部分は真っ直ぐにするのが、接着上のコツな様ですね。

 


その他の太腿の大胆な短縮方法

(非推奨)

 T氏にご紹介いただいたのは50・60兼用ムッチリ太腿特有の短縮方法でしたが、私が元々考えていた、どんな素体でも共通の短縮方法に付いても簡単にご紹介しておきます。

1)輪切り法

 これは、太腿の一番太いところを挟んで上下で切って、断面積が同じになるように合わせて接着する方法です。

 基本的には断面積と言うか外周が同じになる場所でカットしてくっつけるのですが、上手く合わなかった場合は太過ぎる方に縦に切れ目を入れて、先ほどもやったようにV字型にカットして調整します。

2)インターフェイス温存法

 名前は今適当につけましたが(輪切り法も同じですが)、

・膝側のインターフェイス部分を残す為に膝上数センチで水平にカットします(ムッチリ太腿だと3.5センチ位が適切だと思います)。

・短縮したい分だけ、カットした上の方の太腿を好きなだけカットします。

・上の断面と下の断面の外周が同じ長さになるように、上側のパーツの下側に縦に切れ目を入れ、八の字型にカットします。普通は後ろ側か内腿側で調整しますが、直径の変動が大きい場合は内外両側に分散した方が良いかもしれません。

・八の字部分を仮合わせし、断面が水平になるようにカットラインを下書きします。下側と直径が合わない場合は、この時点で縦のカットラインを調整し直します。

・上側の縦のカットラインをガッチリと接着します(瞬着でOKです)。

・上と下の外周長が一致することを確認して、上下を接着します

 T氏に秀逸な調整法をお教えいただくまで、私は上記の様な短縮法を想定していました。

 ただ技術上の難点として、

・上下の直径を合わせるのが結構難しい

・軟質素材のムッチリ太腿では、断面が変形し易い為に接着時に、接着面をきっちり合わせるのが難しい

・後からヤスリを掛けて整えるのが難しいので、カット面が波打つとフォローが難しい

と困難だらけなので、今まで紹介してこなかった次第です。逆に言うと、T氏に教えていただいた方法がいかに秀逸であるかが判ります。

 因みにオビツ60素体が3分割ボディーだった頃、太腿の太いところと脛パーツの細いところを、輪切り法で短縮したことがあります。オビツの601素体は素材が硬いのでカットが大変でしたが、その代りヤスリでの仕上げがし易いので、技術的にはかなりやり易かったですね。正直ムッチリ太腿での輪切り法は、個人的に綺麗に出来るイメージすら持ち難いですが(大汗)。

 ひょっとすると冷凍して硬化させれば、ヤスリ掛けに付いてはある程度やり易くなるかもしれませんねー。よく聞くソフビのヤスリ掛けで毛羽立つと言う話ですが、ゆっくりとヤスリを動かせば、そういうのに悩まされたことはありません。

 


ムッチリ太腿の脚の付け根側も短縮する方法
(極太の太腿を60系下半身パーツで受ける為の加工方法)
(加工するのは腰パーツ側です)

 元々はオビツ60系素体に60用よりも太腿の付け根の太い素体の脚(AZ02素体、PARABOX47素体等が該当します)を合わせるための方法としてT氏に教えていただいたのですが、結果論的に、脚を数ミリ程度ですが短縮する効果もありますので、ここでご紹介させていただきます。これはDollypop!60素体の腰外皮パーツだけでなく、オビツ60球体関節素体素体の下胴パーツでも同じことが出来ます。

 基本的には脚の付け根のラインを、可動範囲を確保する為の切り欠きラインの外側に至るまでカットするのですが、完全にカットしてしまうと腰外皮パーツが自由に動き過ぎて、太腿パーツとの位置関係があいまいになってしまいます。これはこれで関節可動域が広まる効果があるのですが(特に2分割ボディーだと、恩恵が大きいかもしれません)、水着撮影の際、一々パーツの合いをチェックせねばならず、落ち着きません(実際ズレてても見落とす上に、確認が面倒臭かったです)。

 判り易いように、一度全部切り抜いちゃった結果を見てみてください。

 シンプルで格好良いですが、これだと脚の付け根軸が前に行っちゃったり、腰外皮が上にズレるリスクがあります。

 ということで、ウッカリ全部刳り貫いちゃった場合は、

スペーサーを入れます。別にウレタンフォームでも全然問題ないのですが、手元にあるのが柔らか過ぎるのしか無かったので、いわゆるプチプチ(エアパッキンと言うのが正式名称っぽいですが)を3重位に巻いて入れてみました。

 まあこれでも機能はするんですが、正直クッションの調整が面倒ですし、前と下には軸がずれて欲しくないことは初めからハッキリしている‥‥。となれば、前と下を残せば、それ以上軸がそっちにズレる心配は無いじゃないですか!!

 ということで、こうしました。

 これで、かなり安定度が良くなりました。上と後ろにはズレられるので、根っこを太らせた脚の付け根が干渉することもありません。内側にも、外皮の弾性があるので少し位は融通が利きます。

 太腿の短縮が目的だと上に穴が空いている必要がありますが、そういった意図が無い場合は、後ろだけ刳り貫いて上はそのままでも良いかも知れません。まあ脚の付け根の直径そのものが増えているので、3割位残しても、上の後ろ側もカットした方が良い可能性が高いとは思いますが、その辺は現物を組み込んでから考えても良いのではないかと。

 

 因みに、記事を書いてから数日後、『脚の付け根軸の位置が上がらないから脚の短縮効果なんて無いのでは?』と自分で頭を捻ったんですが(笑)。

 この加工で生まれる短縮効果は、太腿の付け根が腰の中に余計に入って、上にズレる余地が生まれる分ですね。その分、太腿骨格を余計に短縮することが出来る訳です。

 なので、太腿骨格(8センチ位の棒材)が長過ぎて突っ掛かる場合は、その分必要に応じて骨格を余計に数ミリカットしてあげて下さい。

 


穴の大きい腰パーツの為に、
ムッチリ太腿の脚の付根側を太らせる方法

(上の写真はT氏提供)

 元々はT氏がAZ02素体にムッチリ太腿を合わせようとしたところ、隙間が気になったということで考え付かれた方法です(AZ02素体は50センチ系ですが、オビツ60系素体より脚の付け根が太い)。上の写真はT氏提供で、

下胴:

  AZ02素体

向かって左:
ムッチリ太腿にオビツ60用の
脚の付け根骨格パーツを使って、
脚の付け根を太らせたもの

  向かって右:
  ムッチリ太腿ノーマル状態   

となっています。

 この話を聞いた瞬間、ビビッと来ました!Dollypop!60素体を含めて、オビツ系の60センチ級素体では可動範囲を確保する為、脚の付け根のお尻側が切り欠いた状態になっています。太腿側の脚の付け根の太さが球体のサイズに規定されている為ですが、この制約から解放される時が来たのだ!――と。

 本来ムッチリ太腿は脚の付け根骨格は50センチ用を使うのですが、T氏が60素体用を使うと思い込んでいたが為に、怪我の功名で生まれた方法でもあります。

 なお、オビツさんの方では60センチ素体の生産をストップされているので(有難いことに現時点では、金型廃棄の予定は無いそうです)、補修パーツの在庫の問い合わせやリクエストは、バンバンお願いして頂けますと幸いです!このままでは在庫払底と同時に、脚の付け根の玉をはじめ、補修パーツが手に入らなくなりますので。

 素体そのものの再生産のリクエストも、ガンガンいたしましょう!!Dollypop!の需要程度では、現状では追加生産のお願いが出来ないもので‥‥。非力で申し訳ございません。ですが、『需要の存在がある』ことをオビツさんに伝えることが、生産再開への一番の早道です!!

 

下書きA

 先ずは、カッティングラインの下書きです。下側にだけカッティングラインを延ばした例。

 ムッチリ太腿の脚の付け根のラインを4〜5ミリ程度オーバーするところまで、元のカットラインを延長する要領でラインを引きます。

 下書きには、間違ってもボールペンや、ましてや油性ペンは使わないで下さい。水性ですらほぼインクが取れなくなるだけでなく色移りし易いですし、油性だと本当にどうしようもありません。2B以上の鉛筆を使うと線が消し難くなりますので、BかHB位のシャーペンを使うのが無難です。あんまり芯が硬いと、線が載り難いし見え難くなりますね。

 この位でカットしても、外皮を思いっきりスライスして薄くしても、本当にギリギリ60素体用の脚の付け根の玉が入るか入らないかなので、現物合わせでさらに穴を長く延ばすか左右に広げても構いません。好みに応じて選んで下さい。

 ただあんまり左右に拡げると動かした時に穴が外から見えるのと、そうなると腰外皮パーツと噛み易いので、どちらかというと縦に穴を延ばす方がお勧めです。

 

下書きB

 脚の付け根に穴が見えるのが嫌な場合用のカッティングラインの下書き例です。下側への穴の延長を控えめにして、上側にもカッティングラインを延ばしています。

 2箇所切らないといけないので手間かと思ったんですが、考えてみると脚の付け根のラインに合わせて内側を削ぐ必要が無いので、こっちの方が楽かもしれません。ただAのカットの仕方で脚の付け根内側の削りこみを減らすと、より脚の付け根を太く出来るので。そこにメリットを感じる場合は、Aのカットの方がお勧めかもしれません。

 

カットA

 先ほどの下書きに合わせて、ムッチリ太腿をカットします。

 先程も書きましたが、下書きAの通りにカットすると脚の付け根の玉が入るかかなり怪しいので、必要に応じてムッチリ太腿の穴のエッジをスライスして薄くするか、太腿の細くなった部分の内側の穴の直径を広げます。写真の例では両方を、皮の厚みが半分以下になる位まで削いでいます。うん、素直に穴を大きくした方が無難ではありますね(大汗)。

 そもそもの目的が太腿の付け根を太らせることなのに、内側を削ぐと拡大量がその分少なくなってしまうので‥‥。最小限の削り込み量で無理やり玉をネジ込んでみて、脚の付け根側とのクリアランスを調べてみるのがお勧めです。きつきつでしたら、積極的に内側を削りましょう!!

 上の写真ではDollypop!60腰外皮パーツの受け側の窪みが全カットされていますが、これに付いてはこちらの『ムッチリ太腿の脚の付け根側も短縮する方法(極太の太腿を60系下半身パーツで受ける為の加工方法)』を参照して下さい。第一次試作では完全に刳り貫いてしまいましたが、部分的に残した方がいいという結論になりました(ムッチリ太腿を太らせたのよりさらに太い脚だとまた判断が変わると思います)。

 

カットB

 先ほどの下書きに合わせて、ムッチリ太腿をカットします。

 上の写真は、カットだけやって脚の付け根の玉を付けたもの。下の写真は、穴のエッジを削いで、まだ厳しい感じなので結局穴を下に拡張しています。

 見ての通りこれでもパンパンで、それで次のバージョンでカットAのラインまで穴を広げた訳ですが。結局合わせる素体次第なので、組み込む素体の脚の付け根の穴のサイズに合わせて、削ぎ具合や穴の開け方を選択していただければ良いのではないかと思います。

 現物合わせ、大事!!

 

T氏にお寄せ頂いたムッチリ太腿の膝側短縮方法解説

Dollypop!でのムッチリ太腿膝側短縮実施例

ムッチリ太腿の脚の付け根側も短縮する方法(加工するのは腰パーツ側です)

穴の大きい腰パーツの為に、ムッチリ太腿の脚の付根側を太らせる方法

 

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