今回のオフに向けてネットなどで下調べをしていて、一つ気になる情報がありました。
ドリームランドほど近くに近年整備された鴻ノ池運動公園の一角に、「藤原不比等顕彰碑」があるというのです。
いったいなぜここに碑があるのか知りたかったのですが、子どもたちと歩くには遠回りになるので、この際ちょっと行ってみようと考えました。
写真にもあるように、この碑が立ったのは昭和54年と比較的新しいものです。碑文をみたのですが、不比等が平城京の建設に功績があった、というような「一般的」なことが書かれているだけで、一番知りたかった「なぜここなのか?」は分かりませんでした。
実は、藤原不比等の墓がこの辺りにあったという説*1があるのです。不比等は「佐保山椎岡」で火葬され(『公卿補任』)、藤原頼通の時代にも廟所として尊重されていた(『朝野群載』)、という史料があり、その「佐保山椎岡」がこのあたりのはずなのです。
*1 川口常孝「大伴家持−「佐保の宅」考」(古代文学会編『シリーズ・古代の文学1 万葉の歌人たち』武蔵野書院 s49)
この碑ここにあるのはどういう理由なのか。墓との関係があるのかどうかが調査課題です。
なお、上記の川口氏論文によれば、「藤原宮子の佐保山西陵もこの辺であるが、奈良ドリームランドの建設にともなって、推定値は破壊されてしまった」とのこと。とすると、子どもたち&お母さんたちが楽しんでいた遊園地に宮子は眠っている??