長寿寺本堂

所在地 滋賀県甲賀市石部町大字東寺 種別 寺院
構造形式 桁行五間・梁間五間、一重、寄棟造、向拝三間、檜皮葺
時代区分 鎌倉前期 年代 鎌倉前期
指定年月日 1953.03.31 所有者 長寿寺
長寿寺は、天平年間、聖武天皇が皇子誕生を祈るために、良弁に命じて建立したと伝わる。長寿寺は東寺、同じ良弁建立の常楽寺は西寺と呼ばれる。
長寿寺には国宝本堂の他に、国重要文化財として、弁天堂(天分9年=1550)、白山神社拝殿(室町後期)がある。
現在の本堂の建造年代は明らかではないが、様式・手法から鎌倉前期とみられている。
組物の形状などから、平安時代極末期とする説もある。いずれにしてもこの時代の和様仏堂の代表的優作とされる。
本尊は子安地蔵尊。その他、阿弥陀如来坐像2躯と釈迦如来坐像1躯(いずれも国重要文化財)を安置。


寄棟造で、檜皮葺の屋根が、照り起くりとよばれる反転曲線を形成されており、柔らかにうねる曲線が描かれている。

正面の中央に三間の向拝

中央三間は桟唐戸の入り口、左右は連子窓
内部は内陣、外陣、後陣に分かれ、内陣は切妻形式、外陣・後陣及び両脇は片流れの化粧屋根表とし、これを覆って大屋根をかけている。


柱は丸柱。柱の上の組手は、鯖尾付きの平三斗三斗組)。


三間の向拝

向拝は貞治5年(1366)に付け加えられたとされる。

垂木は平行の二軒・繁垂木

向拝の左右三箇所に設けられた蟇股

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