YUTAのモスクワ留学はちゃめちゃ通信
2003年10月
 モスクワ留学生活も後期の授業が始まり、僕は色々なクラスを渡り歩いた結果、ようやくクラスが決まりました。

今のクラスメートは、日本人は僕ともう1人10月からモスクワにやって来た日本人の男の子と、ロシア語のガイドを目指すタイ人の兄ちゃんと、昔、学校の校長先生だった韓国人のおじいさんと、旦那さんの仕事の都合でこっちに来ているエクアドル人のおばちゃんと、6月号にも紹介している以前からのクラスメートであるメキシコ人のカルロスの全員で6人です。

今のクラスメートである10月からモスクワにやって来た日本人の男の子は、僕に会っていきなり「HPの人ですよね?」と声を掛けてくれました。僕はまさかこのHPを見てモスクワに来る人なんていないだろうと思っていたのでかなり驚いたのと同時に、とてもうれしかったです。

頑張ってHP製作を続けているかいがありました。

留学生活も残りあと4ヶ月です。

赤の広場にある「レーニン廟」へ行ってきました。その名の通りここにはレーニンの遺体が安置されています。

レーニンは1924年1月21日に死去しました。その3日後には、早くも最初のレーニン廟が建造されました。

レーニンの遺体は解剖学者、生化学者達によって彼の死体を死んだときのまま永遠に保存されるように防腐作業を行いました。

 「レーニン廟」の中に入るには3度もの空港にあるような金属探知機を通り、カメラはもちろん手さげほどのカバンでも持ち込みは禁止です。おまけに見学できる時間は午前中のみとあってモスクワに来て半年が経ってもなかなか訪れる機会はありませんでした。

荷物チェックを済まし、「レーニン廟」の中に入り、薄暗い23段の階段を下りるとそこにはガラスの棺に安置されたレーニンの遺体が眠っていました。ここは立ち止まって見学する事は出来ず、歩きながら見るしかありませんでした。なので、実際「レーニン廟」の中にいたのは3分もなかったです。

感想としてはレーニンの遺体はまるで蝋人形のようでした。あの時代にこんなにもきれいに遺体が残せるのかな?と疑問です。

8月号に載せている、プーチン大統領の蝋人形といい勝負が出来そうです(笑)。

レーニンの遺体を囲むようにして警備していた警官たちも、まるで洗脳されたかのように全員目がすわっていてレーニンの遺体よりもこっちの方が恐いくらいでした。

「レーニン廟」の見学は無料なので、もしモスクワに訪れた際は話のタネにでもここを訪れることお勧めします!

 「レーニン廟」をはさんで両側にはモミの木が植わっています。ここには10月革命に殉じた労働者や兵士のお墓があります。また、そのすぐ近くにはスターリンやレーニンの妻クルプスカヤ、宇宙飛行士のユーリ・ガガーリン、作家のマキシム・ゴーリキーなどの骨と灰が納められたお墓が並んでいます。数多くの有名人の墓のなかに、なんと片山潜(かたやま・せん)と言う名の日本人のお墓もあります。彼は日本の社会主義者でここモスクワの地で亡くなりました。
 片山潜と言う日本人がモスクワの赤の広場の地に埋葬されている事を知っている日本人なんてほんと数少ないと思います。日本人だけではなくロシア人にもこの事はほとんど知られていません。現に僕が授業中に何人かのロシア人の先生にこの事について話した時もそんな話は初めて聞いたと先生たちも皆、おどろいていました「レーニン廟」を見学した帰りにこの墓の並んでいる場所を通るので片山潜と言う名のお墓を探してみるのもいいと思います。

「レーニン廟」のある赤の広場付近にはここの名物おじさんであるレーニンおじさんがいます。

レーニンのそっくりさんで、おじさんは観光客たちと一緒に記念撮影をしてくれます。もちろんお金は取りますけど・・。

僕も記念に1枚写真を撮ってもらおうかなと思い、レーニンおじさんに値段を尋ねると1回100ルーブル(約400円)と言ってきました。思っていたよりも値段が高く、よく見るとただのおっさんなのでバレないようにこっそり写真を撮りました

それがこの写真です。(左側のおじさんです。)

最近はレーニンおじさんの偽者も出現しています。

こっちのレーニンおじさんの方はもっと似ていませんただのおじさんです(笑)
 赤の広場近くにある不均衡に伸びるたまねぎ頭の教会聖ワシリー聖堂」へと行ってきました。「聖ワシリー聖堂」付近にはたびたび足を運んでいたのですが、ここ最近までずっと修理中で近頃やっと修復が終了したので聖堂内に入ることにしました。

「聖ワシリー聖堂」は真ん中の高さ47メートルのたまねぎ頭の周囲をぐるりと囲むようにして8本のたまねぎ頭が建っており、真ん中の1本とび抜けて高いのはキリスト教を象徴しています。周りを囲んでいる8本のたまなぎ頭は不均衡に伸びていながらもそれはそれで調和がとれていておもしろいです。真ん中のたまねぎ頭を含め、9本のたまねぎ頭はそれぞれが1つずつロシア正教の教会になっています。

この奇妙な建物を設計したのはポストニクとパルマの2人で、イワン雷帝の命により建設されました。イワン雷帝は出来上がった聖堂のあまりの美しさにびっくりし、二度とこんな美しい建築物ができないように2人の設計者の目をくり抜いてしまったそうです。

聖堂内へは近くにある切符売り場で学生証を提示すれば無料で入ることができました。

聖堂内に入っての正直な感想としては外装のあのすばらしさに比べれば、内装はいまいちでした。

「聖ワシリー聖堂」の前にあるのが、「ミーニンとパジャルスキーの銅像」で、この2人は1612年にモスクワをポーランド軍から解放した英雄として彼らの銅像が建てられました。

「聖ワシリー聖堂」付近には他に「ロブノエ・メスト」と呼ばれる石柵で囲った小さな円形の台があり、かつてここから皇帝が全国に布令を読み上げ、また重罪人に対して判決を言い渡し、処刑を執行した場所です。

 赤の広場の北側にあるのが1997年にリニューアルオープンした赤レンガ造りの建物の「国立歴史博物館」です。ロシア革命前のロシアの全歴史を展示し、石器時代のものからあります。42の部屋に30万点以上の展示品があり、一度に全ての展示品を見てまわるのはしんどいので何度か訪れることをお勧めします。

 あっという間に秋は過ぎてしまい、最近は外の気温もぐっと下がりました

 いよいよモスクワにも厳しい冬がやってきます。今月の末あたりから雪が降りだすそうです。

 これからどんどん寒くなるのと同時に夕方4時頃くらいから外は暗くなってきて買い物に行くのさえ億劫になってきますが、がんばって外に出るようにして残りの留学生活を満喫したいと思います!

10月17日にモスクワで行われたメタルフェスティバルへ行ってきました。

 チケットは一番安い座席を購入し、600ルーブル(約2400円)でした。でメタルフェスティバルとあってライブにやってくるお客さんはロシアの恐そうなお兄さんお姉さんばかりで、高級レストランでスーツが正装ならこのライブでは革ジャンが正装でした。ライブ開場の最寄りの地下鉄の駅に降り立った時、駅周辺はおもしろいほどみんなビール片手に革ジャン着用の恐そうな感じの人達ばかりだったので思わず帰ろうかなと思うほどでした。僕はただでさえアジア人と言うことで目立つのに普通のジャンバーだったのでかなり浮いていました。

お客さんは恐そうな人達ばかりでしたがライブそのものは素晴らしかったです。思わず僕も音楽に乗って体を揺らしていました

 このメタルフェスティバルの出演バンドはロシア国内のバンドだけではなくイギリス、ドイツからのバンドも出演していました。全部で5バンド出演していました。

 ドイツはジャーマンメタルと言うだけありメタル音楽がとても有名で、ドイツからやってきたバンド「MASTERPLAN」の演奏はメタルにふさわしく高音ボーカルに早弾きギターでした。 他にイギリスから「ZODIAC MINDWARP」と「PARADISE LOST」も出演していました。

MASTERPLANの現メンバーは昔のHELLOWEEN(ハロウィーン)のメンバーだったらしいです。

 トリのバンドの前にロシアンメタルの大御所バンドАРИЯ」(アーリヤ)が演奏しました。このフェスティバルで唯一のロシアからのバンドとあってお客さんもかなり盛り上がっていました。僕はロシアに来るまで「АРИЯ」(アーリヤ)を全く知らなかったのですが、あまりにもロシア人がこのバンドのTシャツやバンダナをしているのを街で見かけていて、気になって彼らのCDを聞いたらかなり良かったのですぐにファンになりました。

 「АРИЯ」(アーリヤ)は80年代に結成された古いバンドなのにも関わらずロシア人のおじさんおばさんだけでなく、僕と年齢が同じくらいの若者達(女性ももちろん)にも絶大な人気があります。

 このメタルフェスティバルのトリを飾るのは日本でもかなり人気のあるドイツのメタルバンド「HELLOWEEN」(ハロウィーン)でした。

 やはりトリを飾るだけあり歌も演奏も超一流で、今日のフェスティバルで一番盛り上がりました。ハロウィーンは来年の2月にライブで日本にもやって来るそうですが、その時のチケットの値段は6000円を越えるのでモスクワだと600ルーブル(約2400円)で見れたのはとてもラッキーでした!それに今回はフェスティバルと言う形なので他の有名バンドもたくさん見れましたし。

 ライブに行く前は客層が恐そうだからやっぱり止めとこうかなと迷いもしましたがほんと行って良かったです!!

 ライブは夜11過ぎに終了し、大学の寮に戻ったのは夜12時を過ぎましたが何事もなく無事に帰れました

 今モスクワで上映されている日本映画「バトル・ロワイアルU」を見に行ってきました。

 ここモスクワでもタケシ・キタノは有名で彼の作品はレンタルビデオ屋に置かれていたりテレビでも放送されています。僕は日本で「バトル・ロワイアルT」を見ていなくてこっちに来てからビデオ屋でDVDを購入しました。Uを日本でやっていると聞いた時にここモスクワでも上映してくれないかなと思っていた矢先にタイミングよくモスクワでも上映がはじまりました。

映画の前評判はモスクワでも高く、映画のポスターが地下鉄の車内や街の看板などに貼られており、小規模ではなくモスクワの主要な映画館すべてで上映が行われています。日本の映画がこれほどの扱いを受けるのは凄いことだと思います。かなりの快挙です。 

映画を見終わっての感想は内容が内容だけにロシアでやっても大丈夫なのかなと思いました。なんせロシアはとてもテロが多い国なので・・。ですが内容どうこうより、久しぶりに日本映画を観ることができてとても満足でした!!

 10月23日にモスクワにもとうとうが降ってきました。最近は気温もぐっと下がり、夜はいつもマイナス近くまでいきます。

 これからどんどん寒くなってくるここロシアです。ほんと寒いです・・・

今、日本ではアイリッシュダンスとして有名な「リバーダンス」が公演にきていてもの凄い人気のようですが、ここモスクワには同じアイリッシュダンスの「ロードオブザダンス」が公演に来たので観に行ってきました。以前「ロードオブザダンス」が日本に来た時はチケットが1万円近くして行くのを断念したのですが、今回のモスクワ公演のチケットは一番安い席で200ルーブル(約800円)と、とても安かったです。もちろん僕は一番安い200ルーブルのチケットを購入しました。

会場に到着するとお客さんは超満員で「ロードオブザダンス」の人気の凄さが伺えました。

一糸乱れぬタップダンスにお客さんも大興奮でまさに究極のエンターテイメントショウでした。最後のアンコールダンスではお客さんも総立ちでスタンディングオベーションの嵐でした。

本当に凄かったです。大満足でした!!

 今のクラスメートで、むかし学校の校長先生をしていた韓国人のおじいさんが誕生日だったのでクラスメート全員で誕生日パーティーをしました。僕はケーキを持っていきました。授業中に誕生日会を行い、この日の授業はありませんでした。
 誕生日パーティーはとても盛り上がり、僕等のクラスの担任の先生が「ちょっと待っててね。」と言い、何を取りに行ったのかと思ったら研究室から先生の別荘で作ったお酒を持って来ました。お酒を授業中に飲んでもいいのかな?先生は仕事中)と思いながらもまあ今日はいいだろうとみんなそんな事は何も気にせずに誕生日パーティーはとても盛り上がりました。
 恐らくモスクワにしかないだろうネコがメインの劇場「ネコ劇場」へと行ってきました。チケットは一番安い席で30ルーブル(約120円)でした。土曜日とあって親子連れが多く、会場内は超満員でした。

どんなネコの芸が観られるのだろうと楽しみにしていたらネコははしごによじ登ったり、走り回ったりするくらいでした。ほとんどがピエロの芸でした。

 ちょっと想像していたのとは違うなーと思いながらもたくさんのネコが出演していたのでネコ好きの人にはたまらない劇場だと思います。

僕らの大学に最近あの国からもロシア語を勉強にしにやって来たとの噂が流れ、本当かな?と思いながら最近やってきた学生を廊下や食堂で注意深く見ていましたがやっと今日ついにあの国の人を発見しました!

おじさん1人におばさん2人の3人組で、いっけん風貌は普通の人なのですが胸元にはあのバッジ、そう金日成(キム・イルソン)バッジが付いていました。

そうです僕が探していたのは北朝鮮、朝鮮民主主義人民共和国の人達でした。

間近に見る北朝鮮の人達はほんとに普通の人達でした。一般の北朝鮮の人は海外には出ることができないので、ここロシアに勉強しに来ている北朝鮮の人達は皆、大使館関係の人達家から学校までの送り迎えも運転手付きだそうです。(もちろん大学の寮なんかには住めません。)

 僕の予想では3人のうち1人(もしくは2人)は残りの人が脱北しないための見張り役だと思います。でないとロシアと言えども北朝鮮よりははるかに裕福な国なので自国とのギャップに驚き脱北もしかねないので・・・。
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