お気に入りの言葉 
   

ピアノを弾く事が趣味になるきっかけを頂いた書物「ピアノの技法」

チャールス・クック:著(堀内啓三:訳)から

気に入った言葉を抜き出してみました。  

 

 

ピアノは愛らしい楽器である。貴方はそれを愛し、その響きを愛し、そして、それが貴方に対してもっと愛らしくなるように優しくしてやらねばならない。其処に神聖な美がある。(アントン・ルービンシュタイン)

音楽ほど心を豊かにするものはない。ピアノを弾く時間以上に有意義な人生の時の過ごし方を私は知らない。(チャールス・クック)

難しくなく美しい曲がいっぱいあるのに、なぜ難しいものばかり求めるのだろうか。野原いっぱいに美しい花が咲いているのに、なぜ樫の木で花束を作ろうとするのか。(バックハウス)

鍵盤を楽器に付属した運動場と考えてはいけない。(ブゾーニ) 技術練習は熱中すれば魅力的なものとなる。

私の技術の源はスケール練習である。毎日スケールを練習する事は有益などと言うものではなく必須である。(バックハウス)

おおよそ人間にできる事で、難しい事と言うものはありません。(デヴィッド・ウォアフィールド)

演奏評について、他人の不愉快な意見からは多くの事を学ぶ。それは考えさせてくれるから。しかし褒められた場合は、ただ喜ぶばかりである。批判的な意見で、どうしても納得いかない場合は、簡単である。忘れてしまえば良い。(レシェティツキー)

「趣味」の特徴として挙げられる事は、苦労すればするほど面白い。と言う事である。

管弦楽器の音色をピアノで真似しようとはせぬ事、ただその楽器の音色を想いながらピアノを弾く事。(アントン・ルビンシュテイン)

自分の演奏会では弾き手の自分が、聴衆の誰よりも一番熱心に聴いています。(ブゾーニ)

音楽は三つの夢。楽譜−作曲者が抱いた夢。演奏表現−演奏者が抱いたその作曲者の夢。鑑賞−聴き手が共有した作曲者の夢。(キャスリーン・ルース・ヘイマン)

優れた演奏をするためには、鍵盤を離れて熟考しなければならない。楽譜通り弾けた事は、演奏と言う仕事が漸く始まりかけたにすぎない。(ラフマニノフ)

音楽は心から心へ便りを届ける。(ベートーヴェン)

音楽は言葉では言えない事を伝える。(アリオーラ)

芸術家は、まず第一に正確に弾く。作曲者を尊敬し、求められた速度、強さ、タッチ等の一切の指示、暗示に正しく従い、誠実に伝える。アマチュアは満足に弾けないうちから曲を勝手に捻じ曲げはじめる。感じる事は立派であり、表現しようとする意志も立派である。しかし表現能力が無ければその両者も値打ちが無い。感情を込めて弾こうとする前に、音符、記号が正しいところに、正しいタイミングで正しいタッチで現わされる事が先決である。(ホフマン)

肩から指先まで腕全体の力を抜いて、濡れタオルのようにぶら下げてその状態で鍵盤に指を置いて自分の知覚を指先に集めるように弾く事。

難曲を、非常にゆっくりしたテンポで毎日6回づつ3週間繰り返し、数日休んで、また繰り返すと言う事がどんな大きな働きをするか知る人は希だろう。(ホフマン)

楽譜の細かい部分に綿密に気を配りながら、きわめてゆっくりした速度で練習する事をお勧めします。(カレーニョ)

音楽を低音部分から上の方へ縦に見るようにする。(マセイ)

ひとつの部分を5回弾いて、次は音を出さず心で聴いてみる、そしてまた5回弾くと言う事を繰り返す。

ゆっくり弾く事は必ずしも集中を意味しないが、目的を持って集中するとどうしてもゆっくり弾かなければならない。(カレーニョ)

練習が嫌であればそれを習慣にしてしまう事。そうすれば後は惰性で行く。集中すると言う練習が、まず必要。

調律は毎日1時間弾いているとして4ヶ月に1回が適当。

私は難しい部分をまず始めに稽古します。(ボルディ・ミルドナー)

目を閉じて幾度も弾いてみる。内面の目は両眼より、はるかに鋭く音曲に焦点を合わせる。(キャスリーン・ルース・ヘイマン)