完成したシグナルインジェクター
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ラジオの動作チェックする時、シグナルインジェクターがあるとなにかと便利である。
テスターを使ってクリック音で代用することも可能ではあるが、あくまで一時しのぎの便法に過ぎない。最近ラジオ修理の機会が多くなったので、
テスターの便法に別れを告げ、シグナルインジェクターを製作する事にした。
1.回路方式
大袈裟にする心算ではないのだが、ブロッキング・オッシレーターにするかマルチバイブレーターにするかの選択の話である。40年近くのブランクを持つHR少年は手持ちの部品は限られブロッキング発振に適したトランスなどあろう筈が無い無い。
また使い勝手を考えると仕上がりサイズは極力小さくしたい。この2つの理由でマルチバイブレーター方式で作る事にした。
ケースに流用できる良い材料はないかと100円ショップを探索、単4電池1個のミニライトを見つけこれを使う事にする。
従って電源は単4型1個と決定する。
以上の条件から作成した回路図が右に示したものである。基本の形そのもので、特別配慮した所は全く無い。2.組み立て
ミニライトを分解したのが下左の写真である。マルチバイブレーター回路に与えられるスペースは電球のスペースと略同じとなる。
いかに小さく作るかがポイントとなりそうだ。幸いな事に部品はTrが2個、抵抗4本、コンデンサーが3個総計9個だけである。一番かさばるのが抵抗であるが、1/16Wを使わなくても1/8Wでもなんとかなりそうである。ユニバーサル基板もどきにトランジスタ・その他の部品をマウントし、電池との接続端子を半田付けしてモジュールを組み立てた。大きさを分かりやすくするため電球と並べて写真にしたのが中央で、ケースに入れた様子を右の写真に示した。
3.動作
電池を接続し、オッシロスコープで観測した波形を示しておく。完全な矩形波にはなっていないが、1.5Vの低圧での動作だから止むを得ない。しかしこれでも十分高調波が含まれており、BC帯は十分意カバーしている。発振周波数はおよそ1Khzで、消費電流は0.5mAでした。
4.材料費試算 参考までに材料費の試算を下に掲げておく。
ミニライト ・・・ 100円
トランジスタ ・・・20円×2=40円
抵抗 ・・・10円×4=40円
コンデンサー ・・・20円×3=60円
合計 240円
気楽に作れる便利なツールなのでお持ちで無い方に製作を薦めます。(05/3/10完)
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