人間は欲深い動物で、自然の摂理に逆らってやりたがる性質を持ってる。その一つに「増やす」事がある。
ミミズも何故か増やしてみたい気になり取り組み始めた。色々と問題があるにせよ原子力の高速増殖炉にちなんで飼育容器を「文殊」と名付けた。
子ミミズを育てることかスタートし、親ミミズへと成長した後、卵胞とその孵化が観察されるまでを対象として記録する事にします。
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コンポストの中(底板抜き) |
底板を浮す為、スペーサー設置 |
底板を入れ、牛糞堆肥を入れる |
子ミミズ(40g)を投入 |
液肥回収用コンポスト容器をミミズ飼育に転用するのは良いアイディアと自画自賛している。ただ経験上から、
液溜め部と底板の間には空間確保が必要で且つ、底板の下は明るくした方がミミズの脱出防止に有効と思う。
今回は空間確保だけの手を加え様子を見ることにした。
飼育マットに、専ら牛糞堆肥を使っている。理由は、もともとミミズを採集してきた場所が牛糞堆肥の置き場であり、
ミミズも故郷が恋しかろうと思ったにすぎない。飼育マット(詰め物)はこれからの研究課題の一つにしているが、一般的な天然ヤシ繊維を使えば無難と思う。
子ミミズを投入する(04/8/25日40g)
牛糞堆肥を容器に移し水を含ませて3-4日放置した後、試験的に数十匹を投入する。
ミミズがが綺麗に分散して住み着けば最終投入へと進行する。飼育マットに問題があるとミミズは一箇所に固まるので、
かき混ぜて中をチェックすると直ぐ解る。
投入が完了すれば、餌を与え始める。給餌の量は状況を踏まえ適宜調整する。多少多めに与え、減り具合が少なければ、
暫く給餌を止めて様子を見る。
その後の成長観察
ミミズは成長が早いと言われるが、2-3週間の間隔を置いて観察するのが良さそうである
。私は、投入する子ミミズの重量を予め計っておき、時折、固体の大きさを見て大きくなったら、再度重量測定をしている。この方法は、ミミズを飼育マットから取り出さなければならずちょっと手間がかかるが、合理的なデータの取り方の様に思っている。
成長の観察過程で、卵胞が発見されればもう立派な親ミミズ。卵胞はいずれ孵化し、ミミズへと成長してゆきます。新しい子ミミズが誕生すれば別の場所へと移動させます。
文殊でも卵胞が観察できました。数個にすぎませんが確実に成長している証です。体重測定したい気持ちを抑えもう少しようすを見ることにする。(04/10/10日)
成長したミミズ君
1ヵ月後 |
2ヵ月後 |
写真が入る予定乞うご期待!
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写真が入る予定乞うご期待!
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液肥の回収
思いがけず液肥の回収が可能となった。子ミミズは食欲旺盛で摂取量も多いためと考えられる。給餌量と液肥の回収量の記録を始めたので公開する。
給餌量と液肥の回収量(給餌/回収:単位g) ・・・ 平成16年9月より
週/曜日 |
日 |
月 |
火 |
水 |
木 |
金 |
土 |
合計 |
9月2週 |
70/50 |
0/40 |
100/30 |
50/30 |
0/30 |
100/20 |
100/25 |
420/195 |
9月3週 |
100/30 |
60/50 |
100/30 |
50/25 |
0/45 |
50/0 |
100/50 |
460/225 |
9月4週 |
50/20 |
50/30 |
0/20 |
50/30 |
50/10 |
0/0 |
130/90 |
330/200 |
9月5週 |
0/40 |
150/20 |
90/30 |
50/50 |
0/90 |
50/50 |
0/0 |
340/280 |
液肥は日によりばらつきがありますがほぼ毎日30mlが回収出来るようになりました。経験からすると雨の日の後は回収量が増加します。雨が入り込むことはないので、何か要因があるのだと思います。一つは湿度の関係で乾燥が少なくなる。もう一つはやはり湿度の高い事がミミズの運動を活発にさせると言った様な事ではないかと推察しているのですが!。また新たな疑問の発生です。回答が引き出せるか・・・
参考までに
生物には単位面積あたりの最大棲息数が決まっている。メカニズムが如何であれ自然の摂理が働き、
コントロールされている。増殖するにはコントロールを受けない状態にしなければならないはずだ。
そこで、「孵化直後のミミズを、親ミミズの棲息場所と異なった場所で棲息させればコントロール外となる」との考え方に基づき取り組んでいる。
孵化直後の子ミミズは(糸くずみたいに細い)取出しが大変であるから、明らかに親ミミズではない大きさの子ミミズを取り出して、増殖に振り向けるのが実際的であろう。
シマミミズの寿命はどれくらい?・・3-4年と言われているようなので、上の考え方で増殖は出来るはずなのですが・・・!。
理想は、卵胞を取り出し、それを孵化させればもっと良いのでしょが、卵胞の孵化に未だ成功していないので・・・研究課題の一つとして残してあります。 (04/8/25記)
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