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☆★☆貴金属の世界☆★☆
 
★ジュエリー、アクセサリーで使用される金属★
ジュエリー、アクセサリーに使われる金属はどのようなものがあるのでしょうか。
一口にジュエリーと言っても、気軽にお使い頂けるアクセサリーから高価な天然宝石を用いた宝飾まで様々で多様な金属が扱われます。
貴金属と呼ばれる希少で高額なレアメタルがほとんどですが、どういったものが使用されるのか、又その特徴をご紹介致します。
★金属の性質★
そもそも金属とはどのような物質か。まずは性質を知る必要があります。
その定義は深く掘り下げると難しいので簡単に記します。
・金属光沢がある。これは皆さんご存知のように、輝きをもつ物質です。
・展性、延性があること
展性-叩いたり、圧力で伸ばす事ができます。
延性-強い力で引っ張っても、すぐに破壊されずに、引き伸ばす事が可能な性質。
★イオン化傾向★
金属の性質として、あげた性質を利用し、曲げたり、伸ばしたり、熱や電気を伝える事が出来ます。
その性質は原子内で電子が自由に動き回っている事が原因と考えられています。
それは単体としては不安定な物質であることの一因でもあり、自然界の中では化合物として、又イオンの状態で存在している事が殆どです。
そういったイオンへのなりやすさ(電子が抜けやすい=酸化され易い)の尺度がイオン化傾向と呼ばれています。
余談ですが、高校の化学で代表的な元素のイオン化傾向の記憶法がありました。
貸(K)そうか(Ca)な(Na)、ま(Mg)あ(Al)当(Zn)て(Fe)に(Ni)すん(Sn)な(Pb)ひ(H)ど(Cu)す(Hg)ぎ(Ag)る借(Pt)金(Au)」
H(水素)から右側は酸性水溶液中でも酸化しにくく、耐食性が強い金属で下記に記しましたが貴金属とされます。
このとおり銀(Ag)、プラチナ(Pt)、金(Au)はイオン化傾向が小さく、自然界では単体で安定でも安定する
金属全体の中では少ない物質です。
単体で安定するため、腐食しにくく、ジュエリーに使われるのです。
★貴金属★
上記の金属の特徴を持ち、尚且つ耐食性があり、美しい外観を持つものが多いです。
日本ジュエリー協会でも紹介されていますが一般に、金、銀と、プラチナの仲間である白金族の6種類
(ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、プラチナ〔原子番号順〕)、合計8種類を貴金属と称しています。
希少な金属の中でも周期表の第5および第6周期、第8、9、10族に位置する白金族元素のうちの一部となります。
広義ではイオン化傾向が低い銅も貴金属として仲間に入れられることもあります。
白金族は性質が似ていますが、融点や硬度がそれぞれ異なり、中には硬くても脆いものもあったりします。
但し、上記の中でオスミニウムは空気中や加熱で猛毒ガスを発生するためジュエリーでは使用されません。
総じて産出が少なく、精錬や加工に困難を伴う高価な金属です。
★ジュエリーに使用される金属★
・金
これは皆さんもご存知のいわずと知れたジュエリーに使用される代表的貴金属。
美しい黄金色の輝きが多くの人を魅了します。 元素記号はAu。融点1063℃。
腐食しにくく王水(濃塩酸と濃硝酸の混合液)でしか溶かせません。
アレルギーも発症しにくいため、ジュエリーに適しています。 ただし、金は柔らかく
ジュエリーでは銀や銅、パラジウムと混ぜた合金で使う事が多いです。
混ぜる金属(割り金)により様々な色合いを出せるのも特徴です。
主なものにはパラジウムを混ぜたホワイトゴールドがあります。 他には
レッド(金と銅)、ピンク(金と銅)、グリーン(金と銀)、ブルー(金と鉄)
パープル(金とアルミニウム) 、グレー(銀、マンガン、銅)
ブラック(方法は様々。クロム、銅、コバルトからの酸化皮膜や
炭素蒸着による黒色化。ルテニウムメッキなど)が知られています。
ジュエリー業界でまだ広く流通はしていませんが、蒸着によるカラーゴールドや
レーザーによる表面加工で黒を出す技術も開発されています。
今後はカーボンナノチューブ(CNT)によるコーティングなど様々な方法が応用されることがあるかもしれません。
何をどの程度添加するかはそれぞれが企業秘密で特許が関わる部分もあり、公開されない事も多いのです。
・金の純度 
合金で使われる事が多いため、ジュエリーには品位が記されます。
カラット (karat)という単位で、24分率で示されます。ですので純金はK24と表現されます。
一番多く使用される18金製品にはK18,18K,750,Au750(18/24=0.75 75%が金)と打刻される事が一般的です。
ちなみに宝石はキャラット(Ct,1Ct=0.2g)で重量をあらわします。
 
・銀
これも皆さんがご存知の事と思います。昔から金に次いで珍重された貴金属です。
欧州の貴族の食器などでも使われてきました。 元素記号はAg。融点は962℃
生成りの繊細な輝きがとても美しく、大変魅力的です。
貴金属の中では比較的安価(といっても鉄など工業用製品の素材と比べるとはるかに高額です。)
銀単体ではアレルギーは最も発症しにくいため、ジュエリーに適しています。
・銀の純度
1000分率で表されます。
金と同様柔らかいため、銅とまぜた合金が使われる事が殆どです。
925だと92.5%が銀になります。925はスターリングシルバーとも呼ばれて有名。
製品には900、925、950、silverと打刻される事が多いです。
・銀の黒ずみ 
銀はイオン化傾向は小さいのですが、残念ながら空気中の硫黄化合物と反応し、置いておくだけで輝きがくすんでしまいます。
黒ずみは銀表面が空気中にわずかに存在する硫化水素(H2S)と反応して硫化銀(Ag2S)になったものです。
これを防ぐために、銀に色が近く、安定した貴金属であるロジウムを鍍金する事が多くなります。
ただし、表面は銀特有の絹のような繊細な輝きは見えずに、ロジウムのシャープな輝きになります。
銀をメッキなしのジュエリーにして、黒ずんだ時には・・次の2つの方法が考えられます。
方法1.シルバーアクセ用のクリーニング液を利用。
方法2.クリーニング液が無い時
アルミ皿(又はアルミ箔を敷いたなべ)、重曹又は塩、熱湯(100℃付近)を用意します。
重曹又は塩を溶かした熱湯の中で、シルバージュエリーを数分放置します。
銀の黒ずみが取れてきます。綺麗になったら水ですすいでください。
ジュエリーに石が入っている場合は石の種類にもよりますが鍋で沸騰させるのは避けられた方が無難です。
・ウィークポイント
黒ずみがとれるメカニズム
原理としては重曹や塩は電解質ですので、一種の電池を形成します。
⇒アルミ皿に水を沸騰させ、重曹又は塩を溶かし込む。
⇒アルミ皿に黒ずんだシルバーアクセサリーを入れます。
加熱すると、水(H2O)⇒水素イオン(H+)と水酸化物イオン(OH-)に分解
アルミニウム(Al)⇒Al3+  +  3e-  と電子を放出してイオンになります。
硫化銀(Ag2S)⇒2Ag+ + S2- へ分解され一時的に銀はイオン化する
アルミニウム(2Al3+)は硫化物イオン(3S2-)と結合し、硫化アルミニウム(Al2S3)となり加水分解により水酸化物イオンと結合し
水酸化アルミニウムAl(OH)3となる。
銀から分解された硫化物イオンは上記のアルミニウムから分解後、加水分解で余った水素と結合し硫化水素(3H2S)となる。
銀は元のAg単体へと還元される。
還元された銀の表面は黒ずみが薄れて、銀本来の輝きを放ちます。
・プラチナ
漢字で白金(はっきん)と表記されます。ホワイトゴールドと混同されがちですがホワイトゴールドは白金とは呼びません。
元素記号はPt。融点1769℃
金や銀よりも融点が高く、重い金属。金よりも更に希少なため、高価。
安定した貴金属ですが、融点の高さによる加工の難しさもありジュエリーとして広く使われだしたのは1世紀あまり前からと歴史は浅いです。
そのままでは柔らかく耐久性に不安が残るため、通常はパラジウム、銅といった貴金属を混ぜて使用されます。
最近はルテニウム、イリジウムといったやはり耐食性が強い白金族元素を加える事もあります。
レアメタル資源としてニュースでも話題になる事もあります。
ジュエリーに使われるプラチナ素材は色が白く、摩滅がしにくいことから特にダイヤモンド゙の魅力を引き出すのに好適です。
又、純度も高い素材がジュエリーには使用されます。
そういったことから永遠性と無垢なイメージが花嫁と重なり、婚約指輪にプラチナのダイヤモンドリングが人気になっています。
金と同様に腐食しにくく王水(濃塩酸と濃硝酸の混合液)でしか溶かせません。
・プラチナの純度
金、銀と同様に通常は品位が製品に打刻されます。
1000分率で表され、純プラチナ製ジュエリーはPt1000と打刻されます。
他にPt950、Pt900、Pt850などがあります。
Pt900が日本では最も一般的で、ネックレスのようなチェーンにはより硬いPt850が使われる事が多くなります。
以上は皆さんが普段からジュエリーとして思い浮かぶ代表的な素材をご案内しました。
次には最近注目の素材から金やプラチナの割り金素材として使用されるものを上げていきます。
・銅
一般に広く馴染みのある金属です。古代は青銅(銅とスズの合金)器から現代では電線やニッケル合金の白銅貨にも使用されています。
また、動物が生きていくうえで微量ながら体内に摂取する事も不可欠でもある素材です。
熱や電気伝導率が高い事も有名ですね。アレルギーの心配も通常は必要ない素材です。
元素記号 Cu 融点1083℃
ジュエリーでも金製品の割りがねに使用されており、イエロー〜ピンク、レッドゴールドへと
銅の割合を増やすと色のバリエーションを増やす事が可能になります。
・チタン
ジュエリーとしては最近使用されだした素材です。
航空機分野、ゴルフクラブで使用されていることはご存知の方も多いでしょう。
元素記号Ti 融点1667℃ チタニア(TiO2 二酸化チタン)は1843℃
自ら酸化皮膜を作るため、自然界では二酸化チタンで存在する事が殆ど。
ややグレー味のある銀白色で、とにかく軽く丈夫なのが特徴。
ジュエリーでは純チタンや、アルミ(Al)6%、バナジウム(V)4%を混ぜ硬度を高めたチタン64や
さらに高い硬度のチタン662(アルミニウム6%、バナジウム6%,すず2%)も使用されます。
64や662は航空機でも使用されるほどの素材です。
又、耐食性が金やプラチナ以上でイオン化しにくいため、アレルギーの方には特にお勧めの素材です。
ピアスのポストなど直接皮下に触れるものはより安心です。
表面の酸化皮膜にる光の干渉で様々な色合いを生み出せカラフルなジュエリーも作れます。
色合いのお好みに合えば、お客様にとっては良い事ばかりの素材かもしれません。
しかしながら、職人にとって泣くことばかりの素材です。
硬く、とにかく加工が難しい。
岩石からの製錬が難しく、材料の時点でのコストもかかります。
ジュエリーにはTiと元素記号を刻印しております。
・サージカルステンレス
医療用ステンレス。英語でsurgical stainless steel。

surgical-外科の、手術。 ステンレス(stainless) "形容詞で錆びない、しみ(汚れ)のない"という意味で文字通り錆びないことを意図しています。

ステンレスと聞くと馴染みがあり、身の回りでも様々なところで使用されています。
鉄は人類の発展の中で最も馴染みがあり、太古から利用してきた金属です。
宝飾用には”オーステナイト316L”というものが使用され、ステンレスの中では高級材料になります。
クロムとニッケル、モリブデンを含有させる事により、加工時の割れ、熱にも極めて強く
特に耐食性に優れたステンレスになっています。
また550〜900℃程度の温度に加熱された部分で、クロムと炭素とが結合して起こる腐食も
低炭素にすることで熱による腐食も更に高めています。
耐食性が高くアレルギーにも安心な素材として宝飾素材として注目を浴びつつあります。
ただ、医療にも使われるため安心な素材ですが、ニッケルがアレルゲンと特定されている方は
ピアスなど皮下接触の宝飾品で長時間身に付ける場合はチタンのほうが安心な場合もあります。
白い輝きが美しく重量感もある為、知らずに手にするとプラチナと遜色のない質感があります。
こちらも硬いため、職人泣かせな素材です。鋳造ではなく、プレスして製作することが多くなります。
・パラジウム
白金族で美しい輝きが特徴です。ジュエリーには欠かせない素材になってきました。
元素記号Pd 融点1555℃。単体でジュエリーに使われる事は少ないものの
添加時の相性、色合い、硬さ、アレルギーなどが考慮されプラチナ、ホワイトゴールド
の割りがねに使用されています。白金族の中では比較的加工がしやすい素材です。
・ロジウム
白金族の一つで非常に硬く、光の反射率が白金系貴金属では最大。色が最も白いため
シルバー、ホワイトゴールド、プラチナの外観上の美しさを引き出すと同時に保護として
メッキに利用されます。 元素記号 Rh 融点1966℃
鋳造で製作する場合や合成宝石を結晶させる坩堝にもプラチナとの合金が使われています。
耐食性も高く、常温で酸化変色することはありません。
触媒としての効果も高い為用途は多方面でありますが極めて希少で高額なレアメタルです。
・イリジウム
こちらも白金族の一つ。常温では王水にも溶けず、強い耐食性を持ちます。
元素記号Ir  融点2454℃。
自動車の点火プラグで有名ですが、ジュエリーではプラチナに添加してより硬いハードプラチナ素材に
利用されています。プラチナよりも白く美しいのですが、伸びにくく加工が困難で高価です。
・ルテニウム
白金族の一つ。ロジウムよりは存在は多いものの極めて希少な存在です。
元素記号Ru  融点2310℃。
耐食性が強く硬いため、プラチナの割りがねに使われる事があります。
又、最近人気が出始めたブラックゴールドのメッキ素材にも使われます。
硬く扱いにくいので加工に困難を伴います。
また価格もロジウムよりは安いものの、変動が激しくやはり高額なレアメタルです。
★他の素材★
当社では基本的に扱いませんが、真鍮、ジルコニウム、ゲルマニウム、タンタルなど様々な素材が扱われています。
・真鍮
昔からアクセサリー素材として馴染み深い素材です。
「黄銅(おうどう)鋼」とも呼ばれる銅と亜鉛との合金で金色の美しい光沢を放ちます。
適度に硬い上に、伸ばしやすい素材で、比較的耐食性が高いので工芸品、機械類などで使用されます。
5円玉が真鍮製な事は有名ですよね。
・ジルコニウム
その名のとおりジルコン内、そしてバッデリーアイトに含まれます。石好きのお客様はこの2つの名前からはルース(裸石)を思い浮かべることでしょう。
元素記号Zr 融点1852。
色は銀白色で、宝石のジルコンのように赤やグリーン、ブルーといった色ではありません。
しかしながら、チタンと同じように過熱や陽極酸化による皮膜で表面にカラフルな色合いを付ける事ができます。
単体では貴金属よりも硬いのですが、より硬くするためにチタン、銅、アルミニウムとの合金も利用されます。
硬く、不動態皮膜(酸化や窒化皮膜)による防護作用でやはり耐食性が強いのでジュエリー素材として注目されています。
又、アレルギーの心配も殆ど無いため、最近は人工関節や人工歯にも酸化ジルコニウムを主成分とする製品が使用されています。
・タンタル
バナジウム族(チタン項目で上げた割り金がバナジウム。やはりレアメタルです。)の一つ。
元素記号Ta  融点2996℃
やや青みを帯びたダークグレーの渋い色合いのジュエリーが作れます。
やはり硬く、歯のインプラント素材に使われるほどでアレルギーにも安全とされている素材です。
融点が驚異的に高い上、火を入れると500℃程度でも加工が不可能な程の硬さになってしまいます。
非常に高額のためジュエリーとして広まるかは不確定です。
・ニッケル
銀白色で金属としては安定した素材ではあるが、鉄よりもイオン化傾向は小さいが水素よりは大きい。
磁性を持つ事も特徴です。
元素記号Ni  融点1455℃
メッキのりがよく、金属の中では耐食性が高いためアクセサリーに使われていました。
50円硬貨に使用されたり、自動車の内装部品などメッキ製品が使用されています。
最近は、メッキ技術の向上により以前より良質なものはジュエリーでも10年程度保つよう耐久性はあがっている。
但し、アレルゲンとしての認知度の向上、価格の高騰から宝飾業界での使用量は減っています。
・タングステン
灰白色で金属の中では最も硬い。 元素記号W 融点3422℃(酸化タングステンは1473℃)
少ない産出量とあまりに融点が高く精製が溶鉱炉では不可能。その為、粉末冶金で精錬する。
アレルギーの心配は殆どないが、非常に硬い上、展延性がないため加工には困難を伴います。
炉用耐熱部品としてルツボとしても使用されます。
ジュエリーでは通常のPt900などより硬いハードプラチナの割り金素材として使われます。
又、タングステンが割り金のプラチナは鋳造でのジュエリー制作は出来ないため、プレスや鍛造制作となります。
 
以上がジュエリーで使用される主な金属です。下記に表に特徴をまとめました。
多くの方が金属として一番にイメージする鉄をベンチマークとして追記しています。
元素名

含有する
元素記号

融点
硬さ
(モース硬度)
比重
備考
Au
1063℃
2.5
19.3
 
Ag
962℃
2.7
10.5
 
プラチナ Pt
1769℃
3.3
21.4
 
Cu
1083℃
3
8.9
 
パラジウム Pd
1555℃
4.75
12.0
 
ロジウム Rh
1966℃
6
12.4
 
ルテニウム Ru
2250℃
6.5
12.4
 
イリジウム Ir
2454℃
6.5
22.4
 
ニッケル Ni
1455℃
3.5
8.9
 
ジルコニウム Zr
1852℃
5
6.5
 
チタン Ti
1667℃
6
4.5
 
タンタル Ta
2996℃
6.5
16.6
 
真鍮(黄銅) Cu、Zn 899℃以上930℃程度
3-4
8.4
亜鉛(Zn)が40%の場合
ステンレス合金 Fe、Cr
Ni、Mo
1375℃以上1500℃程度
5-8.5
(316Lは6程度)
8
融点は一般的な316鋼、比重は316L鋼
タングステン W
3422℃
7.5
19.3
 
Fe
1536℃
4
7.8
温度により変態。通常は炭素との固溶体のため911℃超より温度を上げるにつれ性質を変える。
※硬さという概念は複数あり、測定法が様々です。金属の場合はビッカース硬さなどの押し込み硬さ試験法
で測定される場合が多いですが、ジュエリーがトピックですのでモース硬度(擦り付けたときの傷つきやすさ)
で表記しました。宝石の硬さはモース硬度で表現されますのでイメージしやすいと思います。
ジュエリーとして使用される場合は、通常合金にする事で更に硬くして使用されています。
 
★金属とアレルギー★
われわれ一人ひとりの食生活や体質が異なるため、すぐに金属アレルギーの原因を断定することは簡単ではありません。
しかし、昔に粗悪なメッキ製品のメッキがはがれて、汗や皮脂と反応した金属がイオン化し
異物とみなした人間の体が皮膚に炎症を起す事は良く知られています。
それゆえ上記のような耐食性が強い金属が使用されているのです。
金属アレルギー学会でも研究が重ねられています。
ジュエリー業界だけでなく、医療、時計と長い時間で直接肌や体内に入れられる分野では特に注意がされています。
ただ、金属である以上、絶対安全なものはありません。安全とされるチタンでも稀にアレルギーの方はいらっしゃいます。
入浴時や炊事、洗濯時は外して頂く事は当然ですが、気になる方は長時間の装着をお避け頂く事も対処法の一つです。
貴金属では銀の融点が最も低いのですが、それでも1000度近くで大変高温です。
美しさ、融点、硬さ、耐食性、安全性、展延性を考慮し、工夫を重ねた結果、金、プラチナ、パラジウム、ロジウム、銀が
ジュエリーにふさわしい素材として広く支持されております。

 

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