多くの単位の厳密な定義は何年もかかって進化してきた上、
国によっては定義の「方言」があるので、
結果を鵜呑みにする前に Calc の定義を確認するのは良い考えです。
例えば、ガロンには 3種類の異なる定義があり、
それぞれ US (gal), Canadian (galC), British (galUK)
が対応します。
また、oz は普通の質量のオンス, ozt はトロイオンス,
ozfl は液体オンスです。
ほとんどの単位関連コマンドが温度を相対温度差として扱うので、
このUnits Table におけるケルビンと摂氏に対応する温度単位は同じです。
calc-convert-temperature コマンドは、
いろいろな温度目盛りのオフセット差を扱うため、
特別な規則を持っています。
体積の単位「リットル」は、
小文字 l と大文字 L のどちらでも参照できます。
単位 A はアンペアを表し、
Ang は @c{\AA}
Angstroms を表します。
単位 pt はパイントを表し、
point は `72 point = 1 in' と定義された印刷ポイントを表します。
また、TeX 組版システムで `72.27 tpt = 1 in' と定義された
tpt があります。
単位 e は(電子の)電気素量を表します。
代数コマンド群はこれを特殊定数 e と間違えやすいので、
Calc は e より望ましい代用の単位 ech を用意しています。
g は質量のグラムを表し、
またグラム重を表す gf(gram of force)もあります。
(同様に、lb はポンドで lbf はポンド重です。)
一方、1"g"の加速度は ga と表します。
単位 ton は `2000 lb' の U.S. ton であり、
t は `1000 kg' の metric ton です。
s (または sec) と min は時間の単位で、
arcsec と arcmin は角度の単位です。
いくつかの単位は実のところ物理定数です。
例えば、c は高速で h はプランク定数です。
これらは他の単位とまったく同様に使えます。
`.5 c' を `m/s' へ変換すると、
光速の 1/2 をメートル毎秒単位で表現します。
これを単に手軽な早見表として使うことができます。
これらの定数の定義を u g コマンドで取得し、
u b で base 単位系による定義に変換するのです。
pi と
fsc (微細構造定数:fine structure constant で約 1/137) は無次元です。
単位簡単化コマンドはこれらの名前を対応する値と同等に扱います。
しかし例えば、u c を使って純粋な数値を fsc の倍数に変換したり、
u b を使って純数値に戻したりできます。
(u c が"old units"プロンプトを出したとき、単に空行を入力すれば、
その値が無次元であることを示すことができます。)
訳注: 次の1行がコメントアウトされている。未解決の宿題があるらしい。
@c Describe angular units, luminosity vs. steradians problem.
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