フクシア・プロクンベンス
Procumbentes 節、ニュージーランド
トレイラー
フクシアには現在12節がありますが、Procumbentes 節は同種とその変種のみです。
花の長さはおしべの先端まで入れても1.5cm程度。
紫に見えるのは花粉です (実物は真っ青)。花冠はありません。
フクシアのなかでは、誰が見ても黄色と認識できる唯一の種です。
耐寒性があり暑さは嫌います。ただし一般的な園芸品種よりも耐暑性が高く、水はけを良くして、盛夏は室内で保護すれば拙宅では容易に夏越しします。
すべての葉をいったん落としても再度萌芽する確率が高いので、過湿に注意しながらしばらくようすを見ることをお勧めします。
本種は年により花の性別が変わります。つまり、ほとんど雄花のみまたは雌花のみを咲かせることがあります(半々のときもあります)。両性花を咲かせることもあります。
この性転換には、気温その他の環境が影響すると言われています。また、実際に育ててみると、環境がすべてとは限らないように思います。
メシベの発達が不十分な両性花を咲かせることもあります。
実が止まるのは左のようにメシベが十分発達した花だけです。
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F. procumbens は小型の梅干しほどの実をつけます。
フクシアとしては、花と比較して非常に大きな実です。また、この種にとって鑑賞価値の一部とされています。
内部は4室に分かれており、比較的大きなタネが入っています。
タネからの栽培は容易で、秋にまけば翌々年の春に開花株になります。
右は無数の花を付けた F. procumbens
花付きが非常に良い年とさほどでもない年があります。
右は撮影時点で5年あまり育てている株です。
毎年植え替えて、4.5号をキープしています。
景観を作るという目的には適しませんが、手のひらにのせて愛培するにはぴったりの植物です。
私がもっとも気に入っているフクシアの1つです。
(2011年6月30日追記)
右は F. procumbens の斑入り種です。
ガク片にも斑が入っているのがわかりますね。
基本種よりもグレイッシュな葉は、観賞価値が高く、この種を非常に魅力的にしています。
2010年に挿し木を戴きまして、2011年に開花しました。
異名がいくつかあるようですが、拙サイトでは、タイトルにもありますようにRHSのデータベースで承認されている F. procumbens 'Wirral' を採用しました。
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