損傷した筋肉が筋幹細胞を活性化させることを発見!?その4

前回、骨格筋幹細胞を活性化させるにあたり、どの場所を鍼施術で損傷させればよいのか?との疑問が出てきましたが、私個人の考えでは筋肉の最小単位であるサルコメア、中でも収縮状態にあるサルコメア「収縮サルコメア」や「収縮サルコメア」の集まった場所「収縮結節」にアプローチするべきではないかと現時点では考えています。収縮サルコメアとは「アクチンフィラメントとミオシンフィラメントが互いに滑り込むことで短縮した状態」を指し、この状態のとき、筋肉が張力を発揮できなません。(アクチンとミオシンが互いに重なりすぎる、または重なりが少なすぎると張力を発揮できない、張力を発揮できる状態を至適長という)この部分に鍼施術で選択的に損傷を与え、活性化・増殖・筋分化のプロセスを経れば、サルコメアが至適長の状態になるのではないかと考えた次第です。ただ、収縮サルコメアが鍼刺激により収縮状態が緩和するのか、それとも物理的な損傷がサテライト細胞を活性化させ、増殖・筋分化により、サルコメアの再構築がされるのかは私の調べた限りでは、現時点では、わかりません。

2025年09月14日