涸沢を朝、発ったと思われる多くの人たちとすれ違う。
これはこれで、ずいぶんきつそうな登りだ。
槍は見えなくなってしまったが、これからは涸沢を取り巻く穂高の山々や北尾根の彼方の富士を遥かに見ながら下って行く。
次第に高山植物が現れ、目を楽しませてくれる。
南稜を下りきると梯子と鎖場。
涸沢までの最大の難所も、これまでに経験したルートとなら比較にならず、(ひ)も難なく下りきる。
この下方にあるお花畑をぜひ撮ろうと楽しみに、また期待していたが、沢が流されて荒れてしまっようだ。
お花畑の中に付けられていたはずのルートも今は以前の記憶とは違うところに付けられていて、取水口となっている北穂沢脇の登山道も様子が変わってしまっているようだった。
「ま〜、花もそんなに沢山は咲いてなかったけど・・・。」
そんなこともあり、頭に描いていたような『お花畑と前穂北尾根』的写真は撮れなかった。
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