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GS美神 リターン?
Report File.0029 「大パニック!女子校に吹き荒れるセクハラの嵐!! その6」
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(いててて・・なんで俺がこんな目に遭わにゃいかんのだ・・)
地面に12,3メートル上から叩きつけられたと言うのに横島は無事とはいえないが意識をはっきりと持っていた。また痛み自身もそれ程酷くは無いがそれでも血溜りが出来始めたのを見るとケガはしていることが認識できる。ただ、全身が軋むような感じがするが骨折はしていそうに無かった。
(何か自分で言うのもなんだが恐ろしいほど丈夫だな。俺はやっぱり普通じゃないのか?)
己のギャグ人間体質を一般人とは違うと悩み始めるのだった。
薄ぼんやりしていた横島の意識に近寄ってくる靴音が2,3人分聞こえてきた。目を開けてみると自分に駆け寄ってくる人物・・少女達に見覚えがあった。
(あの娘達は確か更衣室で見かけた事が・・確か右の子は美神さんの用な大人の色気っちゅうもんは感じなかったが健康的で・・それに結構大きかったよな・・左の子ははっきりとは覚えてないんだけどなんかええ思いしたような・・やわらかいイメージがあるな)
碌な覚え方ではなかったが二人ともかわいい事もあってか顔と体つきはしっかりと覚えていた。特殊な覚え方によりしっかりと煩悩を刺激するような事も思い出し何かが活性化した。そんな中、近寄ってくる二人よりも早くたどり着いたのはキヌだった。
”大丈夫ですか!?横島さん!!”
キヌの心配そうな声が横島の心に響く。
(やっぱ、ええ娘や〜。美神さんとは偉い違いやなあ・・)
何時の間にやら流れていた血も止まったが未だ体中が痛くて動けないし口も動かせなかった。
”よ、横島さん!!しっかりしてください”
反応の無い横島にキヌは慌てて揺さぶった。(注意!けが人・・特に頭を打ったりしている人を揺さぶっちゃいけません!!)
(おキヌちゃん・・た、頼むから揺すらないでくれ〜〜)
横島の悲痛な無言の叫びはキヌに届かなかった。
びゅうーー!ばさばさばさ
春風と言うにはもう苦しい時期なのだがいきなり強い風が吹いた。それによる被害を受けるもの、恩恵を受けたもののがいた。
「「きゃっ!!」」
急な風に反射的に目を閉じてしまい、風にまくれあがったスカートを抑えるのが少し遅れた朝美と翔子。
(・・水色と白色のストライプ・・・は白・・・良いもんみせてもうた」
鼻時を再び流し意識が朦朧としながらも最後の方は言葉として口に出していた。
”横島さん、てもうたってなんですか?”
やっと反応のあった横島の意味不明な言葉に何が言いたいのかと更に強く揺さぶるキヌであった。揺さぶられている横島は横島で
(今日はついてるんだろうか、ついてないんだろうか?収支すればどっこいどっこいか・・いや、今のこれでマイナスかも)
大分、体の痛みも取れたのか今回の仕事での自分にあった出来事を考えていた。途中暴走による記憶が飛んでいなければ間違いなく収支はプラスであったろうが一番おいしい所が抜けているため気分的にもマイナス感が強かった。
「おい、横島さんだろ?、大丈夫なの?」
「・・えーと、多分傷は浅いですよ、横島さん?」
横島は近寄ってきた女の子が自分の名前を知っている事に軽い驚きを覚えた。また、心配して声をかけてくれたのには今までの女性に対する積極的かつ直接過ぎる態度により女友達など皆無に等しかった事もあって感無量であった。何よりも体が動けるまでに回復していたのであった。
がばっ
ガシッ
「へっ!?」
一瞬にして倒れ伏していた横島が何時の間にやら目の前に現れ自分の手を握られ朝美は素っ頓狂な声をあげた。
「い、何時の間に・・」
”よ、横島さん!?”
翔子とキヌは余りの成り行きについていけなかった。
「ありがとう。お嬢さん。心配してくれるなんて、もおー、これは愛の告白としか」
そんな野外に気にせずそう言ってひょっとこ口で朝美にキスを迫ろうとする横島がいた。
「え、あの、ちょっと!?」
突然せまっれてあたふたする朝美はどうも押しに弱そうだった。このままいけば本当にキスしてしまいそうである。
「やめんか!!」
翔子が迫られたわけではないが友人のピンチと見たのと決して自分はやられたくは無いものの対象が自分ではなかった事へ怒りというびみょーな乙女心を込めて横島の行動を拳に込めて振り抜いた。
「ぶべらっ!」
横島はくるくるとコマのように面白いほど回りながら吹っ飛んだ。
「う」
”・・横島さんのバカ・・”
「まったく、男って油断も隙もないわね」
横島の様子にそれぞれの感想を漏らす少女達であった。
*
「・・校長まだ黄昏てたのね」
「いい加減開きなおりゃいいのに・・」
”情欲って凄いんですね”
令子たちはチカン霊の騒ぎを収め戻ってきたとき未だ立ち直っていない校長に呆れた。唯一、事情をいまいち理解できてきないキヌだけが感心していた。
「わしは・・わしは・・」
校長は屋上の柵にへたり込んでもたれ真っ白に燃え尽きていた。
「・・まあ、今は頭が真っ白になっているからこれなら念を受け入れる事が出来るでしょ。とっととすませましょうか。面倒くさいし」
令子は弱まっているであろう『イドの怪物』を呼び出し校長に戻す準備を始めた。
「見ているとなんかかわいそう過ぎますけどね」
横島は相対したチカン霊を思い出し、あれをこの老人の域に入る校長に戻すって言うのは酷じゃなかろうかと思った。
「横島クンに哀れまれるなんてね」
「どういう意味っすか!!」
「心配ないわよ。ああなったのは一応、原因があるんだから」
「原因があるんすか?」
「そうよ、原因はズバリ、横島クンよ!」
ドドーンと横島を指差して自信満々に言った。
「えっ!お、俺っ!」
指を指された時、プルルンと揺れる胸を見ていた横島はどぎまぎした。
「そうよ、良く考えて見なさい。貴方と接触してからチカンに関してより過激になっていたでしょ?」
「ううっ・・そ、そうかも」
余り認めたくないが事実のように思える。
「それはね、『イドの怪物』を形成する意識が横島クンの欲望・・煩悩に影響を受けたからよ」
「い゛!?」
「人って他人の考え方に感銘したりして影響を受けたりする事があるでしょ?今回もそれと同じ。横島クンは霊力も煩悩も強いから想念にとってはカリスマと言っていいほどの存在でもろに影響したのよ。前例が無いから推測になるけどほぼ間違いないわね」
令子は赤いチョークを取り出し魔方陣を書き始めた。
「なんか嫌な表現っす・・」
「まあ、私がチカン霊を浄化させたから校長に戻る分はあんな異常なものじゃないわ」
令子は横島の言葉に受け答えしつつも作業を続けていく。
「それって俺の煩悩は以上って事っすか!?」
「それ以外の何だというの?普通、初対面の女性に飛びついたりしないわよ」
殆ど魔方陣を描き終わった美神は横島を白い目で見た。
「うっ、否定できない・・」
そんな令子の態度に横島はたじろぎ
(未だ初対面の時の事が尾を引いてるのか何時の話だ!?この女にだけはうらみつらみはもたれないようにしないと大変になる)
と思った。そんな横島に気にすることなく令子は魔方陣の仕上げにかかった。
「さてと、始めようかな」
準備万端整った令子は未だ立ち直っていない校長の前に立つと校長に『イドの怪物』つまりチカン霊を一つにするべく祝詞と思しきものを唱え始めた。
『捻じ曲がった心のひずみよ!さまよえる魂よ・・!生まれいでたる者のもとへと戻り、主と汝、本来あるべき姿となれ・・!!・・・えいっ!』
最後に校長の額に右人差し指をつくとビシッという音と共に令子の右人差し指の先とそれが触れる額の部分から淡い霊光が光った。
ビュン
何かが集まるような音が辺りに響き令子の描いた魔方陣内に目的のチカン霊が現れ始めた。
「おおっ!」
「OK!来たわ!後はあれが校長へ収まれば終わりよ!」
ヒュン
ある一定の状態になったチカン霊が校長と一つになるべく向かい始めた
バシッ!!
「なっ!?」
「認めん、わしは認めんぞ!お前がわしの一部なんぞとは!!」
先程まで糸が切れた人形のようになっていた校長が叫びチカン霊を拒絶した。
「バ、バカっ!!そんな事したら・・」
令子の焦った声が当たりに響く。横島はその声に何かが起きるのかと唾を飲み込んだ。
”うへ、ちち・・しり・・ふとももーーーっ!!”
チカン霊は最初は弱弱しかったものの最後はかなりの力強く叫んだ。
「げっ、力を取り戻したの!?」
「うそ゛!?」
チカン霊が発した時の霊圧に準備していなかった令子たちは押し出されるような感覚がした。
「来る!!」
術の失敗はご多分に漏れず術者にかえる。セオリー通りにチカン霊は令子に襲い掛かった。
”ちちしりふとももーーーっ!”
「ちっ」
令子は暴れるとは予想していなかったので神通棍を手元に持っていなかった。咄嗟に右手を構え霊波砲と呼ばれる高位霊能力者ではポピュラーな霊能による攻撃をしようとした。霊波砲は霊力を霊圧で収束させて放出するという理屈上は至極簡単な飛び道具だがそれを放つために要求される霊力、霊圧が恐ろしく高いため一部の霊能力者にしか扱えなかった。それに熟練した技能が無ければ命中させるなど出来ないなど多くの欠点がある。が、今の令子にはそれが一番頼りになるものだった。
その霊波砲を突っ込んでくるチカン霊に放とうとするプロセスにかかるわずかなタイムラグをチカン霊は利用してすばやく令子の頭上に移動した。
「!くっ!!」
危険を察した令子は咄嗟に体をひねった。
”ちちしりふとももーーーっ!”
ビリリーーッ!
その瞬間チカン霊の突撃が敢行され令子の着ていた服が無残に破れ散った。
「おおーーっ!!美神さん!白とは意外なーーっ!」
といった後、グッと拳を握り、いい仕事してるぜと横島は思わずチカン霊に礼を心の中で言った。
”横島さん!そんな事を言っている場合じゃないですよ。美神さんをたすけなくっちゃ”
そう言ってキヌは持っていた神木刀を横島に渡した。渡された横島はながめのよさそうなポジションに移動し堪能しつつ、チカン霊に攻撃できる隙を窺った。時折、「うぉ!」とか「最高じゃー!」とか言い放ち、開いてる左手で鼻を押さえていた。
(な、なんじゃ!?この湧き上がってくる感覚は!?)
一方、校長も色気ある令子の動きに枯れていた何かが湧き上がろうとしていた。
”ちちしりふとももーーーっ!”
「ちょっ」
チカン霊は令子の反応速度よりも早く動き、霊波砲を撃たせないように縦横無尽に駆け巡り、隙あらば令子を攻撃する。令子は何とか凌いでいたがそれも限界が来た。
ビリッ!
無常にも令子の身に着けていたブラジャーがチカン霊によって破られハラリと落ちた。
「おぉっ!?久方ぶりじゃー!!」
「なんじゃ、、この熱い気持ちは?忘れていた何かを思い出しそうじゃ!」
令子のバスとショットに釘付けになった校長は心のうちにムラムラとし、形になろうとしていた。
”ちちーーーっ!”
チカン霊は咄嗟に令子が隠した胸にむしゃぶりつかんと飛び掛った。が、その間に立ちはだかった者がいた。
「バカやロー、あのちちは俺んだ!!」
立ちはだかった者・・横島が叫びながら向かい来るチカン霊を迎え撃った。令子の胸を見た事による煩悩の活性化が原因か神木刀は以前に一度だけあった時と同じく炎を纏っていた。チカン霊は横島の繰り出す斬撃をかわせず両断された。
”し、しりー・・・”
チカン霊は上半身となったままで令子の方へ手を伸ばした。
「止めじゃ」
横島はもう一撃をチカン霊に食らわせようとした所でチカン霊に変化が起きた。
「そうじゃ、ちち・・しり・・ふとももじゃーーーっ!!」
校長は拳を握り天に突き上げた。
バシュッ!
「な、なんだ!?」
何が起きたか理解できていない横島はうろたえた。
「戻った!?」
”やった、横島さん”
離れていたので客観的に見ることが出来た令子達はチカン霊・・いや『イドの怪物』が校長に戻ったことを確認した。
「そうじゃ、若い情熱再びじゃー!!」
「はっ!解決!?」
令子の声を聞いて終わったとばっ!と令子のほうを振り向いた。そこにはパンティ一枚のプロポーション抜群の色気ムンムンな美神令子がいた。
「み、美神さんぼかぁっ、ぼかあもうっ!!たまらんっす!!」
それを見た瞬間、横島の理性は振りぬき令子に飛び掛った。
「先ずは、復帰戦!!美神さん、ご相手をお願いしますぞーー!!」
校長もまた行き過ぎた情熱が戻った事により横島と同じような行動を取った。即ち令子に飛び掛ったのである。
「いい加減にしなさい!!」
バゴッ、バギッ!!
「それに横島!!誰があのちちは俺んだよ。私のは私のよ!!」
ドゴォ!!バゴッ!!
飛び掛った二人はあえなく迎撃された。が、二人同時にであった事が横島たちには幸運であったのだろうか。二人を迎撃するには令子は両の拳を使わなければならなかった。よって二人は殴られる瞬間、令子のたわわな胸が揺れ、それをはっきりと両の目で捉える事が出来たのだ。
((が、眼福だった・・))
二人は倒れ伏したがくしくも似たような思いを抱いていたからかその感想は口に出さずとも完璧にシンクロしていた。二人はしっかりと令子の巨乳で美乳を目に焼きつけ満足そうに意識を手放した。
――― その後 ―――
校長は若かりし日の情熱を取り戻しファンキーな爺として女子高生にスカート捲りなどを敢行するなどどこぞにばれれば騒がれそうな事をするなど青春のやり直しを始めた。そんな様子をなんとも言えない表情で理事長は見る事になったのだがそれも2ヶ月ぐらい経つ頃には気にしなくなっていた。なんと夜な夜な校長に求められその頃には若かりし頃の体型と自分の年よりも若く見える美貌を取り戻した事でどうでもよくなったのだ。忘れていた”女”を思い出したのかもしれない。
(つづく)
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<おまけ>
おまけというかキャラクターイメージ?
朝美・・・原作単行本第一巻P56の一番右上のコマで着替えているメガネを掛けた女の子。
翔子・・・原作単行本第一巻P60の一番上のコマで「えーっかったるいなー」及びP62の一番上のコマの逃げ惑う一番前左の女の子。
鏡子・・・原作単行本第一巻P62の一番上のコマの逃げ惑う一番前右の女の子。
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注)GS美神 極楽大作戦は漫画家の椎名高志先生の作品です。