6×6版ピンホールカメラを作る


印画紙タイプの空き缶ピンホールカメラで写真を撮って、なんてフィルムって便利なんだろうと痛感。
なんてたって、一枚撮るごとにダークバックの中で印画紙を交換する手間が無い。
じゃ、適当な空き箱にスプールを固定してフィルムタイプピンホールカメラを作ろうと考えるも、なかなか適当な箱も無いし工作も大変そうで二の足を踏んでいた。

そんなある日、たまたま中国製トイカメラ「HOLGA120S」なるものを見つけた。
これは120フィルムを使う645カメラでとっても安価。だっておもちゃなんだもん。(笑)
もし、120フィルムが一般的だったら、100円均一で売っていそうなぐらいチーーーーープな造り。
早速これを改造してピンホールカメラ化することにした。

通販で購入後すぐ分解。

これが全パーツ。

裏ブタをはずし、645マスク(写真右上)を引っ張るとマスクが外れる。そこに見える2本のねじをはずすとシャッターユニット(写真中央下の丸い部品)が見える。これをとめるねじをはずすとレンズも取れる。レンズはプラスティック一枚だけ。これをはずして、代わりにアルミ缶で作ったピンホールをセット。シャッターユニットとレリーズボタン(写真左上)を付けないで元どうりねじ止めする。そのとき、レリーズボタン用の穴は120フィルムの裏紙で光が漏れないように閉じておく。
(アルミ缶で作るピンホールは35mmカメラ編を参照)

645ピンホールとするなら元の645マスクをとりつけこれで完成。

今回は6×6にしたいので、牛乳パックで6×6マスクを作り、これにも120フィルムの裏紙を張り、黒くかつスベスベした状態にした。ここをフィルムが引きずられることになるので、滑面であって欲しかったからである。(次の写真の赤矢印)
マスクの厚みは出来るだけ元の645マスクと同じぐらいになるよう調整したほうがいい。
余談ながら、牛乳パックはボンドでは貼れない。両面テープが簡単で◎。

更に裏窓を6×6用に変更した。(写真の黄矢印)これは蓋状のものをスライドさせるだけ。でもとっても硬かった。
また、巻きぶとりを防ぐために隙間テープを貼り付けた(写真の青矢印)が、これは失敗。
2本目を撮影中にフィルムに張り付いてひどいことになってしまった。とほほ。
また、これ無しでもこれまでのところ巻きぶとりはおきいない。
写真にはないが、裏紙の後ろからフィルムを押さえつける圧版状のものをテレホンカードを改造してつけたが、これもかえってフィルムを変形させるだけで必要なかった。

最後に、ピンホールカメラは長時間露光になるので三脚穴があるほうが便利。そこでドイツねじを普通のねじに交換する金具を底に穴をあけとりつける。

内側は、光が漏れないように120フィルムの裏紙でめばりする。

完成はこんな感じ。裏ブタが外れやすいのでゴムのバンドでとめる。時間を測る時計を忘れずに。
露光時間の調節は蓋の開け閉めでする。

ps、
120フィルムの裏紙は、ネオパンFかネオパンSSのものがお勧め。黒く腰があるいい感じの紙。
ネオパンPRESTO400の紙はへにゃちょこ紙でぜんぜんだめ。フィルムベースの厚みが違うのかな?(謎)

露光時間などの計算は35mmカメラ編と同じ。
計算上はF5.6で測光したものを1024倍するといいはず。

実際に写したものはギャラリーに.

2000.10.27.


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