「畑違い」のどうしょうもない上司に対峙する


2.上司と上手に「たたかう」方法

 「最後に」

 この第2部の「上司と上手に『たたかう』方法」の中では、第1部の「部下を伸ばす上司と部下を駄目にする上司」に次いで部下自身が実際にまた直接的に行動するための内容を中心に書いてきた。組織の中では最初に自分自身がいる状況を客観的に把握することが最も大切である。

 組織には最新鋭の装置や機械も導入されているが組織は単なる無機質の集合体ではない。組織は明らかに意思を持った人と人が複雑に絡みあう有機質の集合体であり、その組織自体が機能を持っているか否かは構成されるメンバーの意識によっても大きく変わる。そのために、部下として自分自身の立ち位置を客観的に判断して将来の部下自身の方向性(あるいは発展性)を「おぼろげ」でも良いので知りたい。

 そして、これらの客観的な判断の中には、組織に入った自分自身に対して人生の1/3以上の時間を共有する上司との時間を如何にして過ごすかという大きな課題がある。上司の癖、考え方、行動の仕方、あるいはお互いの許容範囲などを見極めて自己の能力を伸ばす場面を探って欲しいと考える。やはり、意思を持った人間現同士の触れ合いの中では、精神的あるいは肉体的な「負担」を背負うことができるだけ少ないようにしていきたいものである。

 しかしながら、これらの中にはどうしても手に負えない上司もいるのは確かである。そうした時の現場での対処方法なども著者の少ない経験から文章にしてみたので参考できるものは一読して頂けたら幸いである。

 第3部では、周囲の状況に影響を受ける部下自身の行動からどのようにして良い方向に回していけるのかを部下自身の立場になって書いてみることとする。


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