びわの葉温熱療法詳細

---びわは、昔から魔法の木---

なんと3千年も昔から、涅槃経(ねはんきょう)などインドの古い仏典の中に、びわは大変優れた薬効を持ち万病を治す植物として登場します。

昭和の初めに札幌鉄道病院の福島鐵雄博士は、びわの葉療法の奏効は迅速であるかつ、確実性があるそして、万病に奏効すると語り、びわの葉療法の即効性、確実性、もろもろの症状に対応できることを列挙しています。

「びわ」は誰もが目にする身近な果物ですが、その葉は古くから健康に良いとされ、手軽な家庭療法として親しまれてきました。

 

「びわの葉温熱療法」は、びわの葉療法と温灸療法を合わせた療法で、両者の相乗効果により、私たち人間の持っている自然治癒力(生命力)を高めて病気を治すという最高にすばらしい家庭療法です

 

---『びわの葉温熱療法の特徴』---

★びわの葉の成分★

びわは、バラ科の植物で、アンズモモ、リンゴ、ナシ、サクラなどの仲間です。

毎年11月~1月の寒い季節に花をつけ、果実が実り、梅雨の頃から夏にかけて熟す生命力旺盛な植物です。

びわの葉の成分としては、ブドウ糖、蔗糖、果糖、マルトース、でんぷん、デキストリン、酒石酸、クエン酸、りんご酸、アミグダリン、タンニン、サポニンなどがあり

特にアミグダリン(ビタミンB17)が、びわの葉の薬効の中心となる成分とされています。

アミグダリンは、ドイツのリービッヒという化学者が1830年頃に発見した物質でビタミンB17と呼ばれています。

自然界には、人間が食用とする千二百種類以上の植物にアミグダリンが存在するといわれておりウメ、アンズ、プルーン、モモ、サクランボ、リンゴ、セロリ、セリ、アーモンド、タケノコ、玄米、大豆、小豆、蕎麦、ゴマなどがあります。

びわの葉には、20ppm含もまれていて、びわの種には、1200~1300倍のアミグダリンが含まれているのです。

 

★びわの葉の薬理作用★

1.アミグダリンが奏効するメカニズム

「抗リウマチ」「殺菌」「鎮痛」に効果を発揮するそうです。

中でも鎮痛作用は絶大で、神経痛や捻挫の痛みなどにも効果を上げています。

 

2.大阪大学での研究

約60年前(昭和12年頃)、大阪大学の安田寛之博士が動物実験でびわの葉エキスの血液浄化作用を実証しました。

安田博士は。家ウサギの濁った血液がわずか5分間で弱アルカリ性に浄化されたというのです。

さらに30日間施術したところ、骨組織もしっかりし、体内臓器も健康になり、体重も増加したそうです

 

3.驚異の物質アミグダリン(ビタミンB17)

1950年、クレブス博士は、食生活の偏りによるアミグダリンの欠如が代謝活動に異常をもたらし、これが免疫力・抗菌力の低下につながり、心臓病・糖尿病など生活習慣病の原因になると指摘していますびわの葉にはアミグダリンが20ppm含まれています。

 

4.老化を防ぐびわ葉有機酸

びわ棄に含まれる成分の中でも特に有効なものは、アミグダリンをはじめとする多種にわたる有機酸です

有機酸は蛋白質を消化するために欠かせない成分です。

びわ葉に含まれる有機酸が、胃の働きを助け、細胞の生命活動である新陳代謝を盛んにしますから筋肉の緊張をやわらげ、同時に血液循環機能を高めて、ストレスをやわらげ、疲労回復に役立ちます。

びわ葉有機酸に、美肌作用・老化防止の効力があり、これが長寿の基になっているようです。

 

---多田指圧整骨院でのびわの葉温熱療法---

背中なので、びわの葉温熱療法を皆様には、何をしているのかわからないと思いますので少しやり方をご説明します。

1.背部にティシュを数枚並べます。

2.人肌に温めたびわの葉エキスをかけます。

(原液のままでは刺激がきつすぎますので水で5倍に薄めて使用しています)

3.ラップをかけます。(びわの葉エキスでパックですね♪)

4.90度のお湯で温めた角閃石を背部のツボにおきます(お灸と同じ効果が得られます)

5.モイスチャーサーモ(温熱マット)65度に設定し温熱効果を高めていきます。

温熱時間約12分間です。

 

びわの葉温熱療法は健康法の一つです。

体調の悪いときはもちろん、体調の良い時でも1週間に1回~2回びわの葉温熱療法を続けることにより、身体の機能を衰えさせず、病気にならない身体になります。

また、老化を防ぎ色つやのよい皮膚を保って健康美が約束されます。

ほんのり温かくとても気持ちがいいですよ♪

 

 

---いろいろな個所にできます---

低周波治療と併用することで筋肉にも刺激を加えることができます。

捻挫など炎症を起こしているときには、びわの葉エキスだけをかけ、温熱をしないことで鎮痛冷却作用もあります。

 

 

---びわの葉エキスの作り方---

機器写真

びわの葉エキスを作る手順

1.大きく緑が濃いびわの葉をとります。

2.びわの葉を洗い少し陰干しをします。(飲んだりする方は葉の裏までごしごし洗ってください)

3.ポリタンクにびわの葉をぎゅうぎゅうに押し詰めます。

4.80%のエタノールをびわの葉がつかるまでいっぱい入れます。

5.約3〜4カ月暗く涼しいところにおいて出来上がりです。

※当院では、原液のままでは刺激がきつすぎますので水で5倍に薄めて使用しています。

飲んでも貼っても効果が高く、飲むときは、薄めて飲みます。皮膚病やかぶれ、切り傷、虫刺され、にきび、肌荒れ、打撲、捻挫、腰痛、肩こり、鞭打ちなどには塗布し、口内炎、歯槽膿漏、喉の痛み、風邪には、うがいで使ったり、薄めて飲みます。水虫にも塗布すると効果あります。

 

■ご家庭使用する場合は、びわの葉酒がおすすめです。

この方法は、びわの葉が手に入りにくい地方の方や季節にも左右されなくいつでも利用できるので作っておくととても便利です。

1年以上たった枝についていた濃い緑色の厚めの生葉を用意してよく洗い、乾燥させてから2,3センチ幅くらいに細かく刻みます。たわしで洗う時に葉の裏側にある綿毛をできるだけキレイに取って下さい。濁りの原因になりことがあります。

普通の果実酒を作るように消毒済みの広口ビンに入れて焼酎(35度)を注ぎ、冷暗所に置きます。

1.8リットルの焼酎に対し、びわの葉は150gの割合です。3~4週間したら葉の上下を入れ替えます。

入れ替えは、2回くらい行います。この入れ替えの時に葉と葉の間の気を抜き、葉が浮いてこないように押さえてください。夏で3ヶ月、冬で4ヶ月で出来上がりです。

 

---びわの葉療法などの参考資料です---

びわの葉温熱や体を温めて元気になるなど参考資料がたくさんあるくらいですから効果は必ずありますよ。

 

---適応症---

首・肩・腕・背中の疲れ

★首のこり・肩こり・五十肩・寝違え・関節炎・背中のはり・腕のだるさとシビレ・肘痛・腱鞘炎

 

足と腰の疲れ

★腰痛症・ぎっくり腰・坐骨神経痛・ヘルニアなど膝の痛み・膝関節症・こむら返り・足のしびれ足の疲れ・外反母趾・打撲・ねんざ・足のむくみ

 

内臓の疲れ

★胃もたれ・食欲不振・胃酸過多症・高血圧・低血圧・二日酔い・乗り物酔い・下痢・便秘・痔・口内炎・膀胱炎など

 

婦人科系

★自律神経失調症・更年期障害生理痛・月経困難・冷え性・貧血

 

心の疲れ

★いらいら・めまい・不眠・動悸・ノイローゼ・神経症など

※治療効果には個人差があります。

 

---びわの葉温熱療法の好転反応 ---

好転反応とは、病気を治そうとする自然の力が働きだし一時的に苦痛を訴える現象です。

びわの葉温熱療法をやった翌日に身体の倦怠感を訴えたり、眠くてたまらない、かゆくなったり、痛みが少し増したような気がしたり、気が抜けたようにぼんやりしたという症状が現れる場合があります。

初めておこなう人は、びわの葉温熱療法をやりこのような症状が出れば悪化したのではないかと思い途中でやめてしまう人もいますが、治療を続けた方が早く治ります。

 

好転反応が出たときは、途中でやめずに治療をおこなったください。そうすれば、必ず効果が現れてくるはずです。

 

---びわの葉温熱療法の歴史---

びわの葉療法は鑑真和尚(唐招提寺健立)が中国から日本に伝えたとされています。特に、時の天皇、聖武天皇のお妃の公明皇后が730年に「施薬院」(今の病院)を創設し、そこでも、びわの葉療法がおこなわれていました。

 

---びわの葉療法のいろいろ---

■びわの葉を直接患部に貼る
色の濃い古い葉を使用します。これを患部に当てて貼っておくと体温によりびわの葉が温められ少しずつ皮膚へ浸透し、痛みや腫れがひきます。

体温で葉がすぐにバリバリになるので、葉の上にラップや油紙を貼っておくとより効果的です。

また、びわの葉のうえに芯まで良く温めたこんにゃくをタオルで包んで置くという温湿布法もあります。

 

■びわの葉湯
枇杷葉湯(びわようとう)ともびわの葉茶のことでびわの葉を煎じて飲む方法です。

江戸時代から夏ばてや食中毒などの予防の保健薬として飲まれていました。

咳、痰きり、気管支炎など呼吸器の弱い人や、整腸作用があるので胃腸の弱い人にも効果があり腎臓の弱い人には、利尿作用を発揮して尿の出をよくし、むくみを改善します。全くクセのない味で抵抗なく飲めます

■びわの化粧水
びわの葉を使った化粧水です。アトピーやシミなどにも効果的で男性の髭剃りあとにも使用できます。

 

■びわの葉風呂
びわの葉を煮出してその煮出し湯を葉と一緒に風呂に入れます。

お湯がとても柔らかくなり、温泉に入ったように体の芯から温まり、湯冷めしにくいので冷え性の人には、特にお勧めです。

アトピーや皮膚病にも効果が高く、疲労回復に役立ちます。

 

■びわの種
びわの葉の1200~1300倍もアミグダリンが含有されていてさまざまな病気の治療や予防に役立つと言われております

。ただ、生のびわの種は、硬く苦くて食べにくいので最近は、焙煎したものが販売されていますのでこれをコーヒーミルなどで粉にして食べるといいようです。

種は、刺激が強いので1日に2,3個程度にします。

 

びわの葉温熱療法は、民間療法として長い歴史の中で培われた自然のままの素朴なものです。

現在医学のような利便性を追求したものではなく、自然な方法で体の自然治癒力を養う自然療法ですからそれゆえに自分自身で行うときも相手にしてあげるときも「心のふれあい」がとても大切になります。

健康は、日頃から自分自身の自然治癒力、生命力を養うことから生まれます。
体に抱えた不調の年月の10分の1は、治癒にかかると考えて下さい。
プラス思考で根気よく、あきらめず、継続することが大切です。

健康を回復されたあとでも、定期的に行う習慣をつけて、自己健康管理に心掛けて下さい。

 

参考文献: 『ビワの葉温灸ツボ療法』 神谷富雄著『枇杷の葉パワー健康法』 帯津良一・古瀬政勝著

※多田指圧整骨院併設…びわの葉治療所

 

当院では、びわの葉温熱療法を病気の予防または術後の回復などの治療をさせて頂いております。

医師の治療を優先し、病院での治療が安定してから来院してください。