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そば切り包丁  蕎麦斬包丁
 
江戸時代初期から後期のすこし前の文化4年(1807年)までに登場する「そばを切る包丁」には、現在私たちが使っている「そば切り包丁」の特徴である「刃が柄の真下まで伸びた(柄が刃の中心付近まで侵入した)もの」は見あたらない。現在のような形状は文政(1818)か天保(1830年)以降の出現であろう。「そば切り包丁としての初見」は、元禄9年(1696)に書かれた「茶湯献立指南」という料理本に包丁拾弐扱之図、すなわち12種類の用途別包丁が描かれ、その中の包丁「蕎麦切」である。さらに、ほぼ同じ頃の元禄15年(1702)「羮学要道記」にも「蕎麦斬包丁」があるが、いずれも基本的には、現在のような特化は見られない。双方とも「酒餅論」寛文(1661〜)・元禄以降(1688〜)に見る包丁の形状や重量感と極めて似ている。
 
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