問題点1の解決法

 A農家では近くの河川敷に自生するヨシやススキなどの雑草を大量に刈り取ってそれを敷草と

して利用している。たたし、種子をつけたものは雑草を茂らせる原因となるので種子がつく前に

刈り取りそれを野菜の株間にマルチしていった。この農家にはもう一つ重要な点がある。この農

家は消費者と直接的な提携を行なっており、そのために消費者に周年的に野菜を供給するた

めに集約的な輪作を行っている。つまり、ある作物が出荷前になると他の作物が株間から芽を

出しているということがしばし見られる。当然、作物の組み合わせは害が出ないようになされてる

。この方法は雑草による地力維持に有効であるばかりでなく、雑草や輪作が畑の雑草が生い

茂るのを抑え、除草という効果を生んでいる。しかも、多種多様な野菜の少量輪作生産方

式が耕地生態系を保ち、安定的に作物が生産され、病害虫の異常発生を押さえ、有機農

業を可能にしている。



問題点2の解決法

 農協を通した市場では見かけだけで判断されてしまい思うような収入が得られない。そこで、

消費者グループと直接提携する。有機農法で消費者と提携する場合、ほとんどが生産者の

希望価格が尊重され、農家の経営が比較的安定する。A農家も市場価格に影響されること

無く、安定的な価格で出荷し、経営的にもかなりの成果をあげている。また、近代農業に比

べて大型機械の部品代、燃料代、農薬代にお金をかけることが無いので、そのような面でもコ

スト削減といえるであろう。


主な提携先

・暮らしを良くする会

・グループ生活

・自然食料品店

・自然食堂        など

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