有機農法における考察

有機農法が成立するには4つの条件が必要とされている。

一つは、生産者が有機農法をやろうとする意思。二つ目は、有機農業を実現させる技術。

三つ目は、生産者と消費者の提携である。いわゆる、生産者の労働価値実現である。

四つ目は消費者が有機農法の困難や重要性を理解し、生産者と協力的な関係を築いて

いけるかということである。


 このように有機農法の成立条件を整理するとき、有機農法の拡大にはやはり大きな困難

がある。例えば、第一の条件では近代農業に固執した農家に有機農法のよさを理解しても

らうことは困難であろう。図1にもあるように最近有機農業が話題になっているとはいえ大多

数の農家が近代農業の形をとっている。このような人達が有機農業を理解しようとするだろう

か?また、技術的要素が整うまでに時間がかかることも挙げられる。


 しかし、現実に困難が多くても、消費者・生産者の間で近代農業に疑問を抱く声も多くな

っている。自然環境という面から見ても有機農法の重要性は無視できない。有機農法の

拡大のためにも、有機農法のセミナーなど有機農法の重要性を伝える運動を続けていくこ

とが重要である。



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