20031229

2003/12/29 Mon
酢味噌君のおもいで放浪記

前日からの引き続きでお泊り。朝9時にけたたましい目覚ましと尿意で目覚めるも、「10時になったら動きましょーかー」と言ってKさんが布団から動きはらないので俺もそのままウトウト待機。そろそろ10時かなぁと思って外に出る準備してたら突然活動開始→起き上がりから1分ぐらいで外出準備完了。はええええ!!!とかビビりながら部屋を出るも、結局朝飯を食う時間は無かったのでタクシーで駅まで送ってもらってKさんとお別れ。本当に色々とお世話になりました。

10:36

取り合えず汐留に戻るために山手線に乗って新橋へ。電車の中では母子連れにそのお爺さんっぽい人が電車から見える東京案内をしていたのでそれに耳を傾けつつ(「あれが西郷どんだよー(爺)」「ホントだー(母)」「みえなーい(子)」「へぇー(俺)」)。結構色々見れた。ありがとう見知らぬお爺さん方。

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そろそろ部屋に戻ると連絡を入れたら飲み物買ってきてくれと言われたのでコンビニに寄ってリポDとか購入。昼間にこの辺をウロウロする機会がもうなさそうだったのでついでに日本テレビ新社屋の写真を取ってみたり。

11:09

でかい。

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部屋に戻って沸かしといてもらった風呂に入ったらそのまま布団に倒れこんだ。流石にはしゃぎ過ぎて疲れてるなぁーと暫く床暖房を満喫していたら、cgbspender君の携帯にコミケに来ている先輩から電話が掛かってきて「明日(三日目)の購入計画をするから秋葉原まで出て来い!」との指令が。全然行きたくなさそうだったんだけども、折角東京まで来たんだし秋葉原ぐらい行っとかないと後で後悔するぞと説き伏せて参加させる事にしたのはいいが、そうなると彼が戻ってくるまでの間俺は部屋を離れられん事になる訳で、それはそれで時間が惜しいので俺も外へ出る事に。

15:16

酒と風邪と疲れで足元ふらついてたんだけど、朝も昼も食ってなかったので取り合えずめし。安くは無かったけど割高感は感じなかった。そして東京だから(?)おつゆが真っ黒!醤油味が濃かった気がする。

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この日は予備日で空けてあって予定は全く無かったんだけど、人と会うにもどこか観光に行くにも時間が中途半端だったので、それじゃあ折角東京まで来たんだから昔住んでた所へ行ってみようと思い立つ。これならランドマークを見る訳じゃないから時間とか関係無いしなー。と言う訳で新橋駅で記念にsuicaを購入していざ出陣!!

15:34

ピンポーン

suicaとicocaを同時に当てたら「金が引き落とせない」とエラー吐きました。ありゃりゃ、区別できないのね。

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俺が昔(12年前)住んでた「西新小岩」と言う所へはJR総武線の新小岩駅が最寄なので秋葉原までcgbspender君と一緒に行き、彼は電気街口へ、そして俺は乗り換え口へ。山手線と違って環状線じゃないから間違えたらえらい所へ連れて行かれるだろうし、当時はとても一人で電車乗った事なんか無いから全然分からないしで、乗り換えホームに並んでいる時は戦々恐々。ホームに路線図貼ってないし駅員も居ないってどうよ!

15:54

まぁー間違えても死ぬこたぁねぇしなーとか思いながら電車に揺られてたら両国国技館(おれの郵便通帳には横綱局のハンコが押してあるらしい)が見えたのでパチリ。時間があれば降りてウロウロしてみたかったんだけども、既に日が傾いてたので断念。この時点で午後4時だしな。

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16:06

そんなこんなで新小岩駅に到着。うわーーーー懐かしいーーーーーとはあんまり思わず。何てったって12年前、幼稚園から小学校3年までの間だけ居た町だからなぁ。あんまし駅に来る用事とかも無かった気がするし、割と余所余所しいかんじ。住んでた所らへんに行くにはバスがあったのを覚えてたけど、どのバスに乗ったら良いのか全く分からんかったので西新小岩方面へ向かってひたすら徒歩。流石にバス通りを歩いてりゃその内知ってる景色にぶちあたるだろうなーとか。

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暫く歩いてたら段々町の雰囲気と言うか景色全体が、どっか記憶に引っかかるようになり始めたので自然と早歩きで道を行くと、俺がまだ少年野球をやってた頃にスポーツ用品を買ってもらってた店にぶち当たった。バス通りではただ何となくだけだった「イメージ」がその店を見た瞬間に鮮明に脳を照らし、懐かしさと記憶とのギャップ、西新小岩と自分との時間的隔絶や記憶の繋がりなんかのごっちゃになった訳の分からない感情で胸が一杯になる。

あとはただ、通り慣れた道がそこにあるだけだった。

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16:18

エスパークスのゲームカンペンを買った文房具屋。この時エスパークスが流行りに流行っていて、カンペンをはじめとした文房具、漫画付きのノートとか鉛筆とかメモとか果てはスーファミのゲームまで出てた。あと「においだま」なる商品も何故か文房具屋で売られてたっけなぁ。懐かしい。

16:20 16:23

俺が通っていた小学校。分かりにくいけど左が商店街側(とか説明しても誰もわかんねぇか)の門で、もう嬉々として写真撮ってたら近隣住民が凄い不審そうな目で見てきたので逃げるように正門へ。右の写真は正門から撮った物。記憶に残っているものよりもぶっちぎりで校庭が狭かったのが実にショッキング。教師の一人でも居れば理由説明して中見学させて貰おうかとか思ってたんだけど、勿論この日は冬季休校中で教師はおろか用務員すら居なくて、居るのは外装塗り替えしてる工事業者ぐらい。不法侵入すんのはアレだから写真だけ撮って退散。「ひーかるよひーかるよはーげあーたまー」ってまだ校歌歌えるよ、懐かしいなぁ(正しくは「光るよ光るよ葛飾の」)。

16:30

小学校から荒川に向けて毎朝登校してた道をぶらぶら散策してたら、いつか友達と三人で店の外にあったコーラを盗んだ(しかも直ぐ店のおっちゃんに見つかった)そば屋を発見。俺は全然覚えて無いんだけど、引っ越してきて初めてこのそば屋で飯を食った時「おっちゃーん、そばの中にハエはいっとるでー」とネギを指差して言ったと言う伝説のそば屋でもある。殺気立つ店主に頭を下げまくったらしい両親の事を思うと、やっぱりどうしようもないクソガキだな俺はー。と言うかここの人に迷惑掛けすぎ。

16:23

もう今では殆ど見る事の無くなってしまった「駄菓子屋」。当時は小学生の社交場であると同時に、「買い食い」と言う禁忌に触れられる唯一のスポットとしてその名を轟かせていたが、時代の流れなのか、店を埋め尽くしていた駄菓子の姿は無くお婆さんが一人でタバコを売っているだけになっていた。ストUが出た時に筐体が置かれ連日子供の群れが出来ていたゲームコーナーからは筐体が消え、忘れらたようにポテトチップスの袋が並べられているだけだった。

16:38

俺が住んでたマンション。よく遊んだ隣の公園も耳に毛虫が落ちてきた雑木林も無くなっていて、代わりに仰々しい老人ホームがそびえ立っていた。写真はマンションの中庭みたいな公園。ここには昔四人乗りブランコがあったんだけど、多分一時期叫ばれた「危険遊具廃止運動」だかなんだかで撤去されたらしく、今では痕跡すら残っていなかった。俺が住んでた部屋は電気メーターすら回っておらず、隣に住んでた人もネームプレートが変わっていた。まぁ、時代の流れってやつか・・・

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マンション中庭のベンチで半泣きのまましんみりしてたら大分暗くなってきたので散策再開。記憶では裏道のような所を抜けてバス通りに出たら銭湯があるはずだったんだけど何故か見つからず、それじゃあと小学校の頃やたらと噂になって肝試しに行こうと徒党を組んで行ったら門の前に猫の死体があって全員クモの子を散らすように逃げて行った幽霊屋敷を探すが、それも見つからない。まぁこの辺の記憶はかなりあやふやだから仕方ないなと諦めて荒川土手に出る。

16:55

上平井水門とハープ橋(平和橋じゃない模様)。あーそうだよあの橋が通ってる下にある土手っちゅうか河原みたいな所で野球の練習してたんだよなー。いやおれはもっぱらバッタ取りしかしてなかったんだけど、そこはアレ、「グランド整備」ですよ。行ってみたかったけど陽が大分傾いてたので土手を降りて次のなつかしスポットへ。

17:17

うわあああああーー!!プール閉鎖してるし!!(関連記事)しかも張られてる区役所の紙が明らかに地名を上から足すだけのテンプレだし!!そんなんで閉鎖かよ!!俺の青春を返せ!!隣にあったボロっちい工場も立派なマンションになってるし、やっぱり12年のブランクはでかいなぁ。でもこのプールの直ぐ近所に住んでた知り合いはまだ変わらず住んでいて(今その家に居るかは知らんけど)安心した。変わる物があれば、変わらない物だってあるはずだ。

真っ暗な公園のベンチに座ってぼんやりとそんな事を考える。

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もう辺りがすっかり暗くなってしまって、ただでさえうろ覚えの風景を辿って歩いてた地理がもう完全に分からなくなったので、当時の記憶を分解して急遽脳内マッピングして散策再開。・・・できるはずもなく、潰れてしまったスイミングスクールとか手作りピンボールとNゲージがあった児童会館とかを見つけられないまま帰途に着く。

来る時に歩いて通ったバス通り沿いのコンビニで記念にレシート貰おうと思い缶コーヒーを買ったら、どうしても俺がスイカ嫌いになった原因であるあの児童会館だけでも見ておきたいと言う衝動にかられ、コンビニを出てから元来た道を引き返す。体はもうめちゃくちゃ疲れ果てて早く帰りたい早く休みたいサインを出してるんだけど、理性と言うか心の持ちようでなんとか動かせるのが人間の凄い所。つうか、こんな気合を見せるのは何年ぶりなのか。

で、陽の落ちた住宅街をうろつく事30分、やっと見つけた。

17:58

やっぱり記憶よりも遥かに小さい「それ」を見て、俺とこの街との時間の隔たりを再認識する。小学校、中学校、高校・・・とこの建物を見て成長すれば、こんな感覚はなかっただろうに。まぁ逆を言えば12年のブランクがあったからこそこんな感覚を味わえたんだし、この町を離れたからこそこんな「なつかし巡り」が出来ると言う考え方もある。それが幸か不幸かは分からんけど、そこに面白さがあるので良い事なんだろう。たぶん。

17:59

ごめんな・・・遊びに行きたいのはやまやまなんだけど、ここって高校生までしか入れないんだよ。つうか年末年始で休館中だし。

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最後に児童会館を見れて満足しつつ新小岩の駅まで戻り、総武線に乗ってここともお別れ。そう言えば東京に行くと言ったとき兄に「錦糸町で芋ようかんを買って来い!」と言われていた気がしたので錦糸町駅(総武線沿線、新小岩-秋葉原間にある)で降りて芋ようかん探し。

18:28

錦糸町には割かし大きな映画館があって、後で聞いた話によれば東京に住んでいた当時は映画を見る時は必ずここへ来ていたらしいが、そんな事は全く覚えていなかったので適当にブラブラと歩いて目に付くデパートを手当たり次第に回る事に。意識が朦朧としてたせいか、人に聞くと言うコマンドを失念していたのが大きな失敗。

18:42 18:58 18:59

1時間かけて錦糸町駅周辺をぐるり一周したがどこにも芋ようかんが無く、泣きながら撤収。いや、人に聞けよ俺。

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今から汐留に戻ったら流石に早すぎるよなぁと思いcgbspender君に連絡したら、彼はまだ上野に居るようでやっぱり21時ぐらいまで部屋には戻らないとか言う話だったので、二時間ぐらいなら潰せるだろうと秋葉原を散策する事に。大人しく漫喫とかで時間潰せば良いのに、そこで散策を選ぶ辺りが意識のやばさを物語っているとかいないとか。

19:17 19:23

ちゅう訳で一日ぶりに秋葉原(東京人っぽい!)。駅舎内で俺の使ってるアンプが宣伝されてたので嬉しくてパチリ。いやー、凄い白い目で見られているのがひしひしと伝わってきますな。取り合えず行く場所も決めてないし一人でエロゲ屋めぐりしても面白く無いので、昨日教えてもらったとらのあなへ行って「買わなきゃいけない漫画の確認」でもしようかと思い立つ。

そしてお約束のように漫画を買い漁り。「帰りの荷物が増える!」と言うあの名分はどこへやらで、漫画・ラノベ・雑誌・エロ同人・CDをいつものペースで買い込んだら普通に1万円ぐらいぶっ飛んだ。んで買い物袋を持った時にまだ1時間以上時間が残っている事に気付いて、どこか寒くなくて座ってても時間が潰せる所って無いかなぁと考えた末、そう言えば東京へ来る前に考えてた「したいこと一覧」に山手線一周が入ってた気がしたので山手線一周。

20:01

にっぽり。電車を降りて撮影。

高田馬場辺りでcgbspender君から連絡が来て(メールに「高田馬場」ってのが残ってた)、彼もそろそろ戻れるとの事なので山手線は一周で済みそうだーとか思いながら車窓風景を楽しむ。あーしかし今思えば、浜松町から見えた東京タワーで満足せずに間近まで見に行くべきだったかなぁ。うぐぐ。

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新橋から汐留に通じる地下通路入口でcgbspender君と合流して、途中で晩飯を食って戻りたかったんだけども殆どの店が閉まってたのでコンビニでスパゲティと焼きそばとリポDと足裏カイロを買って帰る。

20:57

日本テレビ新社屋ふもとに立ち寄ってみたらなんか芸人の手形がいっぱいあったので歌丸師匠記念に一枚。

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流石に疲労困憊で風呂入って飯食ってぶっ倒れてそのまま寝ようかと思ったら、つけてたテレビでなんか「映像の20世紀」だかなんかが始まってそれが中々面白く、ぼーっと見てたらいつの間にか日付が変わる時間に。前日のコミケ1日目で学んだ事は「早起きは絶対」「厚着しすぎるに越した事はない」「暇つぶしを持って行け」だったので、取り合えず部屋の置時計と各自携帯2つの三つの目覚ましを4:40にセットして寝た。