リンクと言うのは「その人の持っている何か」もしくは「その人がしている何か」が、俺の琴線に触れたり俺に感動を与えたり俺にとって非常に役に立ったから貼っているんだけども、カテゴライズされたサイトさんへのリンクであっても、中には「カテゴリ外」で俺が感銘を受けたサイトも当然ある訳で、その最たる例がlowlifeさんのところだ。
k :「天才」という言葉も実は準NGワードに指定しています。ワタクシは音楽作ってないし音楽の素養もないので、彼が天才かどうか判断できないのです。例えば絵だったら、自分でも描いたりもしますゆえに、他人のを見て「うわ。こいつすげえ。こんなんどないせいちゅうねん」というのが肌で実感してジェらったりするわけです。判断の基準が、それはもう嫌になるくらい明白にある。で、判断できるなら何でも言える筈なんですが、実際はそれゆえに何も言えなくなります。
音の場合、それと比較すると遥かに平等に届きます。才能の有無をどうこう言うのは出来ない替わりに、鑑賞の自由度は格段に高いです。(気が楽、ともいう)だから、何かというと「天才」でまとめちゃう人って、同じ土俵にいて、なおかつ自分に自信がある人なのかなあ、凄いなあと。
勿論ここで言う「天才」とは、「事実として常人以上の能力を持ってる人」と言う意味ではなく、「自分より優れていると感じた人に対する称賛」のことばと言う意味だ。つまり「ハードルの真横に付けられたカメラから映像を見て、画面に映る高さの数字と棒の上を人が飛び越える映像を見て歓声を上げる人」はどうよと言う話で、実際に自分の目で見・高さを感じ・棒を持ってチャレンジをしてみない事には、達成するに要する努力と才能がどれだけなのか分からないはずだ、と。毎日の生活においてこれを頭の隅で処理しながら物事を見てたらとても疲れるだろうけど、これはこれで非常に筋の通った話を書いてるなぁと感心した。
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では「事実として常人以上の能力を持ってる」天才の話はどうなのかと言うと以下。
絵師さんが素晴らしい絵を描くのは、こう言うとアレだけど「普通」のことだと俺は思う。同じように、文章書きが読んでいて面白い文章を書くのは「普通」のことだし、作曲家が良い曲を作るのも「普通」のことだなぁと。いや、「普通」じゃなく「誰もが達成目標にする」ことだと言った方が正しいか。つまり、たとえ俺が(゚д゚)ウマーな文章を書いたとしてもそれは「自称物書き」のサイトを見に来る人からすればとても普通なことで、そこに驚きや「普通」以上の評価は無い。逆に、絵を求めて来たはずなのに、その面白い絵の横に「自称物書き」がほへぇ〜と言ってしまうようなステキ文章があったなら、たちまちその人は別次元の存在に映ることになる。
俺がずっと必死でやってきた事なんか余裕で超えて、俺がもう全くお手上げなジャンルでも他の人とは一線を画すようなスキルを持ってる人ってのは、ドぎつく凄い。かなわない。そう言う人のことを俺は天才と呼ぶが、この事自体は多分普通の一般庶民的発想だから別にどうでもよくて、フォーカスする必要はない。
問題はその「俺がえがく普通と天才」の間で自分がどうあるか、だ。俺は天才になりたいのか、それとも普通がいいのか。俺は天才になる才能を持ち合わせているのか、俺は普通をみたすような努力ができるのか。そうやって一つずつ考えていったら、俺は普通どまりの人間なんだろうなと思う(「そう思うこと」も含めて)。俺には天才になる才能も資質も無い。まぁ、この世は多くのバカ(なにもできないやつ)と少数の普通人(なにかできるやつ)と一握りの天才(なんでもできるやつ)で成り立っている事さえ理解すれば諦めるのも簡単だけど。
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まー、結局のところ何が言いたいのかと言うと、「上手い文章を書けて良い音楽も作れて萌えな絵もかけて・・・」なんて万能なやつはそうそう居ないんだと。自らを天才だと声高らかに宣言できるなら俺はもう何も言う事無いけど、自分が普通の人だと思うなら(自分で自分をバカだと思うやつは少ない)マルチプルな才能やマルチプルなスキルを他人に求めてもしかたがない訳で。そんな天才の議論をしていいのは天才だけなんだから、バカはバカらしく、普通なら普通らしくすべきだ。
絵を描けるひとは文章が下手で普通、文章を書けるひとは音楽を作れなくて普通、音楽を作れるひとは絵を描けなくて普通。なのに普通のやつが、下手に天才を装ってもロクなことにゃならないぞと。
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M.F.Z.B / zebrahead [2003/SICP424/#19][
HMV]
「PLAYMATE〜」を買って以来開き直って大プッシュしてるパンクバンド(オルタナティブ・ロックらしいけど)、zebraheadの03/09/10発売新アルバム。新星堂で陳列されてた隣に化学兄弟のベスト盤が置いてあって、これはどっちを買うべきか悩んだんだけど化学兄弟の方はCCCDだからやめといた。
今作はアッパーな曲もあるけど大半はメロディアスな曲が占めているので、メロコア好きが多い(と思う)日本人向けになったと言えなくも無い感じに。もちろんメロディが面白いのは「PLAYMATE〜」や「WASTE OF〜」の頃からなんだけど、より一層の磨きがかかっていてTr.6 BLURやTr.15 DEAR YOUなんかはパンクに括れないぐらいメロディ重視になっていて非常に良い。
パンク路線代表のようなTr.8 INTO YOUはサマソニでもプレイしてたけど、イントロがあまりに「PLAYMATE OF THE YEAR」と激似なのが笑えた点以外はいたって彼ららしい曲で特に目立たなかったかなぁと。それよりもTr.1 RESCUE MEとかTr.2 STRENGTH、(ボーナストラックだけど)Tr.18 GOOD THINGの方がよっぽど面白いパンク曲だったのがアレだ。
で、日本盤にはボーナストラックとしてTr.17 SURRENDER、Tr.18 GOOD THING、Tr.19 dissatisfiedが収録されてるんだけども、特にTr.17はあのCheap Trickの同名曲のパンクカヴァーで(若干贔屓目に見て)ある意味オリジナルより良いぐらいの出来。この人らとはサマソニ繋がりなのかな?
前作のような特大大花火の曲は無いけど、全ての曲が高いレベルで楽しめるアルバムですた。