脚高蜘蛛追跡 第三章 蛹化
キアは久実の祖母・北野清子(きよこ)に会うため、朝一の弟・北野昼二(ひるじ)が事務長を勤める老人福祉施設を訪問する。
この施設は高級そうな外観とは裏腹に、管理はずさんで職員も未経験者だらけであることをキアは見抜く。
キアは認知症患者のふりをして隠遁していた清子を叱咤し、孫娘の救出に協力を求める。
二人の脱出を阻もうとした昼二ともめたあげく、暴力団あがりの警備員達と追いかけっこをするはめになる。
一方、僕は北野久実の小学校時代の同級生、玉造俊平(たまつくりしゅんぺい)と堀川志帆(ほりかわしほ)を見つけだし、接近をはかる。
玉造の話によると、久実はどうやら北野家の家督をめぐるトラブルと、小学生同士のいさかいに巻き込まれ、大怪我をして家に引きこもったらしい。
僕は久実が意に反してそのまま軟禁され、父親の違法な金儲けに利用されているのではないかと疑う。
久実の親友だった志帆に懇願され、僕は久実の救出を約束する。
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