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目指せ!プロ級の大福作り?!餡子作りを極める!!! 記事登録日:2012/03/01
最終更新日:2012/03/01
 
こし餡って、意外に簡単に手作り出来るって、ご存知ですか?
大福作りにはまったら、是非トライしていただきたいのが餡子作りです。
こし餡が手作りできれば、甘さの調節やフレーバーによるバリエーションの展開など、餡子ライフの自由度が広がります。
また、餡子作りを体験することで、身近なようで意外に知らない「餡子」の姿が見えてきます。
既製品では味わえない、奥深き餡子ワールドへ・・・是非皆様も、いらっしゃい♪



  実践!餡子作り   餡子作りに便利な道具
  赤餡:家庭にある道具で作る・小豆のこし餡    ザル・粉フルイ / ボウル / 餡袋
  赤餡:圧力鍋で作る・小豆のこし餡   餡子作りの材料
  白餡:圧力鍋と本格道具で・白花豆の白こし餡    豆の種類 / 砂糖の種類 / 
  白餡:圧力鍋で湯煎煮・白小豆の白こし餡   『餡子作り』を思考する
       失敗から学んだこと / 砂糖の量 /参考にしたサイト / 



◎◎◎ 実践!餡子作り ◎◎◎

家庭にある道具で作る・小豆のこし餡   (出来あがり約600g)
材 料
 小豆 200g   家庭用の道具では150gくらいの方が作りやすい
 グラニュー糖 250g   好みに応じ小豆の80%(160g)から150%(300g)程度の間で加減する
 塩 少々 
 
     
私にとってこれまで「こしあん」というのは「購入するもの」だったので、自分で作れたときにはちょっと感動モノでした。
何度も漉したりさらしたり、手間が掛かって面倒に感じるかもしれませんが、やってみると意外に楽しいです。

しかも、ここでご紹介する方法では漬け置きの時間はゼロ!
湯でこぼしやアク抜きなど、煮る際のややこしい手順もナシ!
逆に、煮上がるまで水を換えず、小豆にしっかりと煮汁を吸わせることでアクやエグミを旨みに変えます。
深い小豆色で、色・風味・味、すべてが「濃い」餡子の出来上がり!!

煮上げた後、裏ごしを通してこし餡に仕上げていきます。
こちらで紹介する手順がこの「こし餡作り」の基本的な流れになります。

豆を煮るのに多少時間はかかりますが、付きっ切りで世話をする必要はありません。
是非チャレンジしてみてください!

必要な道具
 
基本のこし餡作りで使った道具は左の写真の通りです。
鍋は出来るだけ厚手のものを使ったほうが、火加減の管理がしやすく、美味しく出来る気がします。
あとは20cm程度のボウルが2個と粉フルイ。
煮ている豆を混ぜるのには木べらか木杓子を使うと、混ぜた時に鍋中の豆の硬さがわかりやすい気がします。
あとは餡を漉し取る布。
今回はサラシを使いましたが、手ぬぐいなど目の詰まった木綿の布であればなんでも使えます。
(サラシは腹帯を切ったものを使っています(^▽^;)
 この程度の道具があれば
こし餡は作れます!!


作り方
 
今回使用したのは楽天市場・食べもんぢから。さんの北海道産小豆


まずは小豆200gを用意

今回は200gで作りましたが、この後の作業を考えると家庭の道具で作るには150gの小豆で作るほうがやりやすいと思いました


ザルに入れ流水でさっと洗う

豆に付いた水をよく切り、厚手の鍋に入れる

水の量もきっちり計量

200gの小豆には500gの水
150gの小豆には375gの水
100gの小豆には250gの水を用意


小豆の入った鍋に分量の水を加えて火にかける


鍋に合った強めの火加減で火にかける

写真の18cm鍋では強めの中火で加熱中

約5分後
湯が沸いてきた
煮水が沸騰したら、そこから約10分、同様に強めの火で煮ていく

豆が割れるまでは強めの火にかけても大丈夫です
写真のように豆が踊る程度の火加減で煮立てていきます


10分後、火を一気に超弱火まで落とす

コンロで設定可能な限りの弱火にします


超弱火とは、フタを開けた状態では煮汁の表面がかすかに揺れるくらい、豆がかすかに動くくらいの程度
この火加減でフタをし、2時間程煮ていく

密封力の強い鍋の場合、少しフタを開けておいたほうがいいと思います


弱火で煮始めてから30分後
一度様子を見る
豆が煮汁から出ていたら湯を足して全体をひと混ぜする

足すのは水より湯がベスト
水を足すと鍋が冷えて火加減が難しくなります

豆がかぶるくらいに湯を足したら、再びフタをして煮ていく
この後は30分おきくらいで鍋をかき回し、様子を見る

ここから先は極力水分を足さないようにしますが、焦げ付くほどになった場合は控えめに湯をさします


弱火に落としてから1時間後
全体をひと混ぜする
木べらに当たる豆の感触はまだカラカラと硬い
豆は1/3が割れてくる


弱火に落としてから1時間30分後
木べらに当たる豆の感触はだいぶ柔らかくなってきた
半分くらいの豆が割れる

弱火に落としてから2時間後
割れた小豆の粒が膜になっている
ほとんどの豆が割れている
2・3粒食べてみた時、口に残る硬い部分がなくなっていれば煮上がり
火を消してそのまま放置する

煮上がった小豆
まだ硬い部分があるようであれば、様子を見つつ更に加熱していく

引き続き加熱する場合は湯を少量足しますが、最低限焦げ付かない程度にしておきます


水分を飛ばしたいので、放置の際にはフタはしません
ホコリよけに布などをかぶせて完全に冷めるまで数時間放置

この日は朝作業をして夕方まで放置しました

すっかり冷えて煮汁を吸い込んだ小豆

この時点で少し練って粒を潰しておくと裏ごし作業が少し楽になります

固まった小豆を水で溶く

ここで加える水の分量は適当です


すっかり水となじんでおしるこ状になった


ボウルに粉フルイ(裏ごし)をセット
粉フルイの中に、鍋中のおしるこ状小豆を空ける

粉フルイの中の小豆をヘラで潰しながら餡子のモトになる豆の中身を漉し取っていく

漉し取られた小豆の皮

餡子のモトを余すことなく漉し取ったら、この皮は捨てます


ボウル一杯まで水を注ぎヘラでひと混ぜし、30分程度休ませる

休ませる時間の指示は、レシピによってまちまちなのですが、5分も置けばおおかたの餡子は沈みます
ただ、細かい粒子が沈むまで待つなら1時間くらいは置いた方が良いようです


下に溜まっている濃い色の層が餡子のモト

ボウルに漉し取った液体を少し休ませることで、重たい餡子のモトは下に沈み上澄みの水を簡単に取り除けるようになります

30分程度放置した後、上澄みを捨てる

ボールをそーっと傾けて静かに水を捨てていきます置く時間を長く取るほど上澄みと餡子のモトがはっきり分かれるので上澄みを捨てる作業がやりやすくなる気がします


ボールに残った餡子のモト


残った餡子のモトに水を注ぐ


底に溜まった餡子のモトと注いだ水をヘラでかき混ぜ併ていく


別のボウルにもう一度粉フルイをセットし、その中に餡子水を空ける

今度は無理に裏ごしせず、粉フルイをゆする程度で通過する粒子だけを漉し取る

写真は網にかかった大きい粒子
これは捨てます


再び30分以上休ませる


放置後、もう一度上澄みを捨て、水を取り替える

先ほどと同様に水を注ぎ、全体をひと混ぜする


今回はこのまま30分放置する

粉フルイよりも目の細かい網があれば、ここでもう一度裏ごしを通しておくと更になめらかなこし餡になります


また水を捨てる
これで水を捨てるのは3回目

今度は少々控えめに水を注ぎ、全体をひと混ぜしておく

ボウルに粉フルイをセットし、その上に水でぬらしたサラシをかぶせておく

あらかじめさらしを水でぬらしておくことで、餡子のモトが取れやすくなります


その中に水で薄めた餡子のモトを流し込む

サラシの四方をつまみ、餡子のモトの水分を抜いていく

サラシを徐々に締め上げ、餡子のモトをしっかりと絞る

水を3回取り替えて漉し取った水はこのくらいの色

レシピによっては餡子をさらす水が透明になるまで、何度も水を取り替えるという指示もありますが、やりすぎると風味も飛んでしまう気がするので、私は3回くらいを目処にしています


サラシを開き、餡子のモトをボウルに空ける
これが生餡


サラシに残っている餡子のモトはスケッパーなどで剥ぎ取ると便利

今回は394gの生餡が取れた

出来た生餡の重量を量って毎回記録しておくと、砂糖の量を決めるのに便利です


こし餡に仕立てる
まずは分量のグラニュー糖を鍋に入れる

砂糖の量は用意した小豆に対して決める方法と取れた生餡を基準に決める方法があります
私は生餡に対して甘めで60%、甘さ控えめで45%のグラニュー糖を入れています
今回は生餡394gに対する60%≒236gのグラニュー糖を入れました


次に生餡を加える

火をつける前に、生餡とグラニュー糖を混ぜておくと火にかける時間が短くてすむ

練っていくとサクサクしていた生餡がねっとりとしたペースト状になってくる


火にかけて餡の水分を飛ばしつつ、砂糖を溶かす

このときの火加減は中火です
焦げ付きを恐れて弱火で作業すると、煮上がるまでに時間がかかり餡子の風味が飛んでしまうそうです


好みの硬さまで煮詰める

餡子は冷えると少し硬くなります
硬さはお好みですが、ヘラで書いた筋がある程度しっかり残るくらいの状態が冷めた時に作業しやすい硬さです

火を止めて塩をひとつまみ加え、もう一度良く練っておく


こし餡の出来上がり

粉フルイに2回かけた状態の餡子のモト
ヘラに少し大きめの粒がついているのがわかります
家庭用の粉フルイ(30メッシュくらい)ではこれが限界ですが60メッシュの絹フルイにかければより目の細かいなめらかなこし餡が作れます


以上を箇条書きにするとこのようになります。
  1. 軽く水洗いした小豆の水を切り鍋に入れる
  2. 同じ鍋に小豆の2.5倍の重量の水を入れ強めの火にかける
  3. 沸騰したらそのまま10分煮る
  4. 10分後極弱火に落とし、そのまま2時間程度煮る
    (途中、30分後に一度さし湯をする/その後は30分おきに鍋を混ぜる)
  5. 小豆が煮上がったら火を止め、完全に冷ます
  6. 冷めた小豆に水を差してゆるめ、粉フルイで漉して皮を除いた後、30分放置
  7. 上澄みの水を捨て、改めて水を加えた後、もう一度粉フルイで漉し、ふたたび30分放置
  8. もう一度上澄みの水を捨て、新しい水を加えて大きくひと混ぜし、30分放置
    (合計3回程度は水を換えるのが望ましい)
  9. 上澄みを捨てて、控えめに水を差し、漉し布で餡を漉し取る
  10. 分量の砂糖と漉し取った餡を好みの硬さまで煮る
  11. 塩を加え、よく混ぜて出来上がり

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圧力鍋で作る・小豆のこし餡   (出来あがり約350g)
材 料
 小豆 150g   
 中ザラ糖 120g   好みに応じ小豆の80%(120g)から150%(225g)程度の間で加減する
 塩 少々 
 
     
圧力鍋で小豆を煮ると、更に早くお手軽に餡子を作ることが出来ます。
ただ、圧力鍋の性能によって圧力のかかり方や温度上がり方が変わるので、それに合わせて作業時間を変えるのは案外慣れが必要かもしれません。
お鍋で煮るほど簡単には煮上がり具合の確認ができないのも欠点ではありますが、手早さはやっぱり魅力です。

今回は小豆を一晩漬け置きして更に手早く煮上げました。
また、目の粗いザルと目の細かいザルを併用してこし餡のキメを整え、お手軽に本格的な仕上がりを目指します。

作り方
 
今回使用したのは楽天市場・食べもんぢから。さんの北海道十勝産小豆


小豆150gを軽くすすぎ、水に漬け置きする

私が参考にしたレシピでは最低6時間は浸水するように勧められていましたが、 6時間と一晩ではやっぱり豆の膨らみ方が違います
できれば一晩(12時間以上)は置いた方が速く煮えると思います

こちらは一晩置いたところ
左の写真に比べかさが増しているのがわかる

小豆の水を切り、煮ていく
今回は圧力鍋を使用

体積で小豆の1.5倍程度の水を鍋に入れる

豆を煮るとアクで泡が立つのか、圧力鍋でも吹きこぼれてしまうので、煮る豆の量と水量はかなり控えめにしておきました
ただ、この吹きこぼれついては、この圧力鍋が安物だからという説もありマス


加熱開始
圧がかかり始めてから20分程度煮る



20分煮たら、圧が引くまで少しそのまま放置

圧力鍋ではこの放置時も大事な加熱時間なので十分に時間を取ります
というか、荒熱が取れるまでほっときます
鍋が触れるくらいの熱さになったら、フタを開けて作業再開です

煮上がった小豆
ずいぶん割れてしまっていますが、こしあんにするので問題はありません

ハンドミキサーで鍋の中を30秒くらい攪拌して小豆の皮を破る
無ければ省略可

こうすると、この後の漉し作業が少し楽になりますが、攪拌はあまりやりすぎないのがポイント!
皮を破って豆の中身を取り出し易くするのが目的なので、皮を小さく粉砕してしまうとこしあんに皮が混ざってしまいます


今回はこの2種類のザルで餡を漉していきます
まずは目の粗い方(16メッシュ程度)のざるで皮を漉しとる


圧力鍋の中身を一気にザルへ返す

もちろん、小さめのザルの場合はお玉ですくうなどして少しずつ漉していくのでOK

裏ごしするというよりは、皮についた餡子の粒子をすすぎ取る感じ
スパチュラは力を入れず左右に揺らす程度の動作で・・・
漉し取った上澄みの水の部分で皮を洗う

ちょっとぶどうの皮みたいですよね
餡子のモトが洗い流されて鮮やかな色の皮だけがザルに残っています


皮をしっかり搾りきったら、餡子のモトが入ったボウルに一杯になるまで水を注ぎ、ヘラでひと混ぜし、30分程度休ませる

こうすることで、重たい餡子のモトは下に沈み上澄みの水を簡単に取り除けるようになります

30分後、上澄み水を捨てる

休ませる時間の指示は、レシピによってまちまちなのですが、5分も置けばおおかたの餡子は沈みます
ただ、細かい粒子が沈むまで待つなら1時間くらいは置いた方が良いようです

ボウルに残った餡子のモトに水を足してひと混ぜし、しゃばしゃばの液体状にしておき、更に網目の細かい出汁取りで漉していく

一回目の漉し取り作業よりも簡単に餡子が引けて、楽に漉し取れると思います


上澄みの水で洗うようにゆすってやると、粒子の小さい餡子は水に落ちていき、中にはカス(皮の破片等)が残ります

こちらが皮の破片
これを漉し取るのと取らないのとではこしあんの出来が大きく変わってくると思われます

こちらは2回ほど漉し取った餡子のモト
まだまだ粗い粒子が残っているのが分かります
プロは更に目の細かい漉し器で漉し取るのだそう
今回は漉し作業を2回で終了します


先ほどと同様に30分程度休ませ、静かに上澄み液を捨てる






ボウルに残った餡子のモトにみたび水を加えて餡子を洗う

この「洗う作業」は合計3回くらい行うのが良いようです


洗って間もない状態の写真ですが、水もだいぶ澄んできました

先ほどよりも更にはっきり餡子と上澄みの層が分かれているのがわかります

上澄みを捨てる

この作業は休ませる時間をしっかり取り、水を静かに流しさえすればかなり簡単にできます

ボールにストレーナーをセットし濡らした漉し布をかける

漉し布には手ぬぐいがベストなんだそうですが、今回はサラシを使用しました


小豆150gからは直径18cmのストレーナーで一度に漉すのに丁度良い量の餡子が取れます

じわじわと手に力を入れていき、餡子に含まれている水分を抜いていく

餡子と布を一緒に絞るような感じで、すこしずつねじっていきます


しっかりと水分を抜いた餡子は色が褪せたような乾いた小豆色をしています
これが生餡
今回は266gの生餡が取れた

この状態を乾燥させた商品がこちらです

砂糖と生餡を鍋に入れて火にかける
今回は小豆の80%(生餡の45%)の砂糖120g加える

今回は中ザラ砂糖で作ってみました
上白糖より甘さがまろやかに仕上がった気がします
このほか三温糖やきび砂糖などを使うことで甘さの雰囲気を変えることが出来るそうです


中ザラ糖を使うと他の砂糖に比べ溶けるまでに時間がかかるので、混ぜた後にすぐに火にかけず、しばらく置いておくと良い

初めのうちはサクサクしていた生餡が中ザラ糖が溶けてくるにしたがって水がにじみ出てきたみたいに湿った感じになります

焦げ付かない程度に強めの火にかけて砂糖を溶かし、好みの硬さに練り上げていく

過熱の際に弱火で時間をかけてしまうと小豆の風味が飛んでしまうので要注意
今回のように砂糖の量が少ない場合は初めから結構硬いので砂糖が溶けきって餡子となじんだ時点で加熱を切り上げていいと思います
砂糖の量が多い場合はかなりべとつきますので、目的の硬さまで水分を飛ばしつつ練り上げる必要があります


最後に塩を加えて味を絞める
清潔な容器に移し替え、荒熱が取れたら冷蔵庫で保存する

以上を箇条書きにするとこのようになります。
  1. 軽く水洗いした小豆を一晩水にさらす。
  2. 小豆の水を切り、改めて1.5倍量程度の水で小豆が柔らかくなるまで茹でる
    (鍋の場合は1~2時間、圧力鍋の場合は20分加圧)
  3. 煮上がった小豆の荒熱が取れたら、ハンドミキサーなどで攪拌し小豆の皮を破る
  4. 荒目のザルで漉した後、30分程度放置
  5. 上澄みの水を捨て、改めて水を加えた後、細目のザルで再度漉し、ふたたび30分程度放置
  6. もう一度上澄みの水を捨て、新しい水を加えて大きくひと混ぜし、30分程度放置
    (最低でも合計3回は水を換えるのが望ましい)
  7. 上澄みを捨てて、漉し布で餡を漉し取る
  8. 分量の砂糖と漉し取った餡を好みの硬さまで煮る
  9. 塩を加え、よく混ぜて出来上がり

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圧力鍋と本格道具で・白花豆の白こし餡   (出来あがり約600g)
材 料
 白花豆 250g   
 砂糖 210g   好みに応じ白花豆の60%(150g)から170%(375g)程度の間で加減する
 塩 少々 
 
     
一般に白餡は大手亡豆大福豆などの白えんどう豆で作りますが、今回は白花豆で作ってみました。

白花豆で作る白こし餡の最大の特徴は、皮を剥いて実だけを煮ることができること。
白こし餡については、本来どの豆で作る時も皮を剥いて煮るのが理想なんだそうですが、小さい豆だとそれは非常に手間の掛かる作業になります。
その点、大きな花豆だとラクラク。
皮を除くことで、エグミや臭みが押さえられ、餡の色も明るく仕上がるのだそう。

皮を剥く手間は掛かりますが、実だけなので煮上がりの判断がつき易く、越す作業が楽なのも◎。

味的には大手亡に比べてすごく違うということもない気がしますが・・・
皮のエグミが付かないので、個人的には白花豆で作るこし餡が一番好きです。

作り方
 
今回使用したのは楽天市場・あずき屋さんの白花豆
(右は食べもんぢから。さんの北海道十勝産大手亡豆


白花豆200gを軽くすすぎ、水に漬け置きする

豆がしっかりと水を吸い、皮が柔らかくなるまで、できれば一晩(12時間以上)くらい置いておきます

こちらは一晩置いたところ
左の写真に比べかさがかなり増しているのがわかります

ぷくぷくに膨らんだ白花豆
矢印の部分からはさみを入れ点線のように皮の端を切り取って剥いていく

中の豆を切り取ってしまわないように、皮に切り込みを入れるような気持ちで切り取る

上半分に切込みを入れる程度で、押し出せば中身がツルンと出てきます
結構楽しい作業です♪


豆を皮から取り出したところ

手前が剥き上がった白花豆
奥に皮と漬け置きしておいた水

水の濁り具合から思ったのは、途中一回くらいは漬け水を交換した方がよりエグミを取り除けそうだということ


豆の量に対し1.5倍くらいの水で茹でていく

フタをして火にかけ、圧力がかかるまでは中火、圧力がかかってからは少し火を落として20分程度加圧状態を保つ


20分煮たら、火を止め、30分程度放置した後、一度中の様子を見る

まだ、豆が硬いようならもう一度フタをして5分程度加圧し、また30分休ませます
豆が柔らかくなるまで様子を見つつこれを繰り返します


白花豆の煮上がり

豆はすっかり煮えてほろほろになっています
煮上がった時には、豆が煮汁にひたひたで漬かるくらいの水加減がちょうど良いようです


鍋の中の豆を煮汁ごと目の粗いザルに空けて、1回目の漉し作業

今回は皮がないのであっという間に終わります
こちらは約16メッシュの程度の荒目のザル

皮がなかったので、すべて荒目のザルを通り越しました


水を足して全体をかき混ぜ、餡子のモトが沈殿するのを待つ
休ませる時間は30分程度


餡子の元が沈殿したのを見計らって、上澄み液捨てる


残った餡子のモトに再び水を注ぎ、ひと混ぜして洗う


水を足した餡子のモトを1回目よりも目の細かいザルに空け、漉していく

こちらは約30メッシュの出汁取りザル


今回は結構カスが残ります

この時、網に残るのは丸で囲んだ「根」の部分
ここは食感が悪いので無理に裏ごししない方が口当たりのよい餡になります

漉し取った餡は、また30分程度休ませ、上澄みを捨て、水を足し、更に細かい目のザルで漉す

こちらは60メッシュの絹フルイ


絹目漉しにも結構カスが残りました
絹目漉しで漉し取った餡子のモトには、これまでと同じように30分程度休ませ、上澄みを捨てて次の作業に移ります

上澄みを捨てた餡子のモトに、これまでよりも少し控えめに水を注ぎいれる
さらしを敷いたザルにこの餡子のモトを空け、水を抜いていく


さらしをまとめてしっかりと絞る


生餡の出来上がり

このときの生餡は422gできました

白花豆の質や煮方にもよると思いますが、このときはちょっと豆のにおいが気になったので、しっかりと絞ったさらし餡に再度水を注いで餡を洗いました

ここまですれば、さすがにすんだ上澄みになります

餡子のモトと上澄みがはっきり分かれているのがわかります

再度餡の水を抜いて、生餡にします


生餡の状態では日持ちしません
今回はすぐに餡に仕立てる予定が無かったので全て冷凍することにしました

この後アレンジ餡にする予定なので生餡の状態で冷凍しましたが、白餡として使う予定なら砂糖を入れて煮揚げた後に冷凍する方が後々の使用が楽です


ラップを敷いたバットに空けた生餡を手で押さえて四角に均し、適当な大きさにナイフで切れ目を入れて冷凍します
こうすれば、次回は適量を解凍して使うことが出来ますね

後日、グラニュー糖を加えて白餡にしました

以上を箇条書きにするとこのようになります。
  1. 軽く水洗いした白花豆を一晩水にさらす。
  2. 皮を剥き、豆を取り出す
  3. 1.5倍量の水で豆が柔らかくなるまで茹でる
    (鍋の場合は1~2時間、圧力鍋の場合は20分加圧で様子見)
  4. 煮上がった豆の荒熱が取れたら、荒目のザルで漉し取り、30分程度放置
  5. 上澄みの水を捨て、改めて水を加えた後、細目のザルで再度漉し、ふたたび30分程度放置
  6. もう一度上澄みの水を捨て、新しい水を加えた後、絹目のザルで餡を漉し、30分程度放置
    (最低でも合計3回は水を換えるのが望ましい)
  7. 上澄みを捨てて、漉し布で餡を漉し取る
  8. 分量の砂糖と漉し取った餡を好みの硬さまで煮る
  9. 塩を加え、よく混ぜて出来上がり

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圧力鍋で湯煎煮・白小豆の白こし餡   (出来あがり約450g)
材 料
 白小豆 200g   
 グラニュー糖 160g   好みに応じ白花豆の60%(120g)から170%(340g)程度の間で加減する
 塩 少々 
 
     
一般に白餡は大手亡豆大福豆などの白えんどう豆で作りますが、今回は白小豆で作ってみました。
白小豆というのは赤餡の材料である「小豆」の仲間。
ですから、白い餡子ではありますが、味や食感は「小豆の餡子」、大手亡など白えんどう豆で作る白餡とは一味違う餡子が出来上がります。

白小豆のこし餡は和菓子業界でもこだわりの白こし餡として一目置かれているそう。
大手亡で作ったこし餡よりもネットリ感がなく餡粒をしっかりと感じ、ほんのりと小豆の赤こし餡のような風味がします。
また、大手亡豆の白餡には独特の臭みを感じるものもありますが、白小豆のこし餡にはそういう臭みはありません。

また、今回は「湯煎煮」という方法で煮てみました。
湯煎煮すれば圧力鍋でも必要最小限の煮水量でゆでることが出来、湯煎を通しているため圧力鍋調理での煮すぎを防げます。
今回は白小豆でしたが、同様に一般の小豆を煮れば、餡の色も味も濃い餡子に仕上げることが出来る方法です。

うちの旦那様は「餡子はダンゼン赤こし餡!!」という人ですが、この白小豆の白こし餡なら「許せる」んだそうです。
おそらく市販はされていない白小豆の白こし餡、手作りならではの贅沢♪ご家庭で是非どうぞ♪

作り方
 
今回使用したのは楽天市場・あずき屋さんの白小豆


白小豆200gを用意

流水ですすぎ洗いをした後、水気を切っておく


水の量もきっちり計量

200gの小豆には500gの水
150gの小豆には375gの水
100gの小豆には250gの水を用意


圧力鍋に蒸し板を敷き、その上に耐熱容器に入れた白小豆と水をセット
耐熱容器の周りに水をはり、湯煎状態にする


圧力鍋の水の高さは、耐熱容器の水量と同程度
ただし、圧力鍋の限界内容量は越えないように注意する



準備が整ったら、フタをして火にかけ、10分加圧


10分後火を止める
おおむね30分後、圧力が抜けたら、ふたを開け中を確認


全体をかき混ぜたら、フタをして再び加熱



もう一度10分加圧する
圧力が抜けたら、蓋を開け、中を確認
白小豆がしっかりと水を吸い、ほとんどが割れているようならOK

木杓子で混ぜてみて、まだ豆の硬さが残っているようなら、また5分程度加圧して様子を見ます


木杓子で混ぜて感触を見る
豆がほとんど割れているのがわかる



耐熱容器の側面の様子


荒目のザルで皮を漉し取っていく

こちらは約16メッシュの程度の荒目のザル


水を足しつつ、作業を進める



上澄みの水で皮を洗うような気持ちで、餡を漉す



荒目のザルに残った皮


このまま30分程度放置


30分休ませた後、上澄み水を捨てる


水を足しつつ、今度は細目のザルで越していく

こちらは約30メッシュの出汁取りザル

先ほどと同様に、上澄み水で洗うような気持ちで漉し取る
裏ごしのように無理に押しつけないこと


細目のザルに残ったカス


再度30分程度放置し、上澄み水と餡子のモトを分ける

30分後、上澄み水を捨てて、改めて水を足す


最後に絹目のザルで餡を漉す

こちらは60メッシュの絹フルイ

絹目のザルに残ったカス


作業後、また30分程度休ませ、水を捨てる


ボウルに残った餡を餡袋に空け、水を抜いていく


餡子のモトから徐々に水分を抜いていく


最後はしっかりと絞って生餡の完成

餡袋から生餡を取り出す
このとき取れた生餡は320g

分量のグラニュー糖を鍋底に敷き、その上に生餡を入れる

今回は生餡320gの50%にあたるグラニュー糖/160gを加えて白餡を作りました


加熱の前に餡と砂糖を練っておくと加熱時間が短くてすむ
加熱は焦げ付かない程度に強めの火加減(中火くらい)で、手早く行う



好みの硬さまで煮詰めたら、火を止め、分量の塩を加えて練り混ぜておく


こし餡は乾燥しやすいので、一度ラップで包んでからポリ容器に入れるのがオススメ


白小豆の白こし餡の完成

煮る際にあく抜きをまったくしていないからかちょっと色が悪いですが、味の方はエグミも無く美味しく仕上がりました

左が白花豆の白こし餡・右が白小豆の白こし餡
白小豆のほうが若干「色がくすんでいる」感じです
ただ、一般の白餡には無い味なので、作ってみる価値アリですよ!

以上を箇条書きにするとこのようになります。
  1. 分量の白小豆を流水で軽く洗う
  2. 白小豆を2.5倍量の水と共に耐熱容器に入れ、蒸し板を敷いた圧力鍋で湯煎煮する
  3. 加熱を始めて10分加圧、圧力が抜けたら一度全体をかき混ぜ再び加熱
  4. 再度10分加圧した後、豆が煮えていたら次の作業へ、不十分な場合は更に5分加圧して様子をみる
  5. 煮上がった豆の荒熱が取れたら、荒目のザルで漉し取り、30分程度放置
  6. 上澄みの水を捨て、改めて水を加えた後、細目のザルで再度漉し、ふたたび30分程度放置
  7. もう一度上澄みの水を捨て、新しい水を加えた後、絹目のザルでみたび漉し取り、30分程度放置
    (最低でも合計3回は水を換えるのが望ましい)
  8. 上澄みを捨てて、漉し布で餡を漉し取る
  9. 分量の砂糖と漉し取った餡を好みの硬さまで煮る
  10. 塩を加え、よく混ぜて出来上がり

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◎◎◎ 餡子作りの道具 ◎◎◎

ザル・粉フルイ・うらごし
 
「こし餡」というからには、漉し器は不可欠ですが、求めるクオリティによって、必要な器具は変わってきます。
乱暴な話、家庭にある道具で作る・小豆のこし餡での作業のように、一般的な粉フルイだけでもおいしいこし餡を作ることが出来るわけです。

私の場合、家庭にある道具で~では粉フルイだけで作業しましたが、通常は3つの網を通しています。
いきなり細かい目のもので作業すると時間がかかりますので目の粗いものから細かいものへ、更に目の詰まったものへと道具を替えていきます。

この3種類のザル、目の粗いものと細かいものについては探せば一般の家庭にあるものでたいてい代用が可能です。
目の粗いものは野菜の水切りや味噌を漉す際に使用するザル又は漉し器を、目の細かいものは粉フルイなどが使えます。
「こし餡を作る」ということに注目して使い勝手を考えると、形的には片手ザルが便利ですが、もちろん絶対ではありません。

ただ、絹フルイに関しては家庭用品でこれに匹敵する道具はありません。
細かい餡の粒子は通すがそれ以外のカスは取り除くという絶妙な網目具合。
絹フルイがあるとこし餡の仕上がりがやっぱり違います。
餡子作りにこだわるなら、これは是非とも手に入れていただきたい道具です。

私が購入したタイプは木枠なのでカビの心配もありますが、しっかり乾かして収納すれば月一回程度の使用でいまのところ綺麗に使えています。
木枠以外では金属製の外枠と網が別売りの商品で、65メッシュの網目に交換可能なフルイもあります。
交換用の網をそろえれば省スペースで応用も利きますので一見便利そうな感じもしますが、片手ザルが調理小物としても便利に使えるのに対し、フルイは粉フルイか裏漉しでしか出番が無いので個人的にはザルと絹フルイを別購入されるのがオススメです。

上の写真、左が粉ふるい程度の
目の細かい出汁取りザルで
この商品が近い感じ
左がみそこし程度の粗めのザル
両方とも生協で購入したこちらの会社の商品
出汁取りザルは
ネットで扱っているお店は
見つかりませんでしたが
非常に重宝する道具です

下は60メッシュの絹フルイ
今のところ
こし餡作りでしか活躍の場はないですが
あると餡の仕上がりが全然違います!!

みそこし程度の粗めのザル
こちらはおそらく16メッシュくらいだと思います
豆の皮を取り除くのに使用しました

こした後にもまだまだ大きなカスが
混ざっているのがわかります


 
粉ふるい程度の目の細かい出汁取りザル
こちらはおそらく30メッシュくらい
大きめのカスを取り除くのに使用しました

カスは取り除けましたが
まだ、餡子のモト以外の
大きめの粒子が残っています


60メッシュの絹フルイ
餡子作りの最終兵器です

さすがにここまで目の細かい漉し器を通れば
粗い粒子は完全に取り除かれ
なめらかな餡子のみになっているのがわかります
この違いは当然食感に影響します





ボウル
 
ボウルについては基本的な調理道具のうちにはいると思うので、どのご家庭でも過不足なく揃っているものと思いますが、こし餡作りに入る前にはお手持ちのボウルと使用する粉フルイ(又はザル)の大きさを確認してから作業にかかられることをおすすめします。

というのも、こし餡作りにおける「漉し作業」は、「裏漉し」よりも「粉をふるう作業」に近く、フルイをセットしたときにある程度ボウルの間口に余裕がないと作業が出来ません。
家庭用の粉フルイやザルであれば、直径はせいぜい18cm程度で問題はないと思いますが、前述の絹フルイは7寸(約21cm)とそこそこの大きさがあります。(ちなみにこのサイズがネットで購入可能な商品の中では一番小さいものです)
私は絹フルイを使う際には直径27cmのステンレスボールを使用していますが、このサイズのボウルは普通のご家庭には無いかもしれませんね。。

それ以外で重宝するのは、中が透けて見える樹脂製のボウル。
餡をさらす作業の初めのうちは水がかなり濁っていて、ボウルの上から見たのでは餡が沈殿したかどうかわかりにくいですが、いくらか透けて見えるものなら側面から確認出来るので便利です。
電子レンジにかけられるタイプなら普段の調理時にも重宝するのでオススメです。

柳宗理の27cmステンレスボール
27cmというのは
おおむね中華鍋と同じ大きさです
で、それより深いですからかなり大きく見えます
普段の調理には
ほとんど出番が無かったですが
やっと日の目を見た感じです・・・






こちらはマトファー社の24cm耐熱ボウル
ただし、フチが幅広なので
実際の間口は20cmしかありません
半透明な素材で
餡の降り具合が一目瞭然!
水を捨てる時にも静かに流せるし液ダレもしません
我が家で大活躍の調理道具です!


 
絹フルイ27cmボール
粉をふるうときのように、
フルイを水の中で揺らして餡を漉していきます
スパチュラは絹目につまったカスを退けるために使っており
絹目にグリグリ押しつけて
餡を漉しているわけではありません
フルイをボウルの中で揺らすには
フルイに対しふた周りは大きなボウルが必要になります


家庭にある道具で作る・小豆のこし餡で使用した
家庭用のうらごし兼粉フルイ
これで直径が15cmあります
間口20cmのボウルで作業するなら
このくらいコンパクトな粉フルイが
ちょうど良いサイズになります




餡袋
 
餡袋はこし餡作りの終盤で餡子のモトから水を抜くのに使用する漉し布を袋状にしたものです。
家庭ではサラシや手ぬぐい、目の詰まった厚手の綿ハンカチなどで代用可能、袋になってないといけない理由はさしてありません。

ただ、50gや100gの豆で作るこし餡程度なら、水抜き作業もザルに布をかけておくので十分事足りるのですが、200gを越えると生餡もそこそこの量になってきますので、大きな布と大きめのザルを用意するか、何度かに分けて餡の水を抜くか、どちらにしても手間の掛かる事態になってきます。
その際、餡袋があれば餡子のモトを袋の中に一気に空けられるのでとっても便利なわけです。
袋になっているので餡がこぼれる心配が無い、というのは、一度使ってみると非常に重宝な道具であることがわかります。

この餡袋、便利な道具ではありますが、家庭用サイズは市販されていませんので手作りするしかありません。
私は手ぬぐいを二つ折りにし、袋縫いして仕上げました。
こし餡作りにはまったら、是非、あなたも手作りを♪

お手製の餡袋
普通サイズの手ぬぐいを
半分に折って袋縫いしました
ちなみに手縫い♪

餡袋は市販もされていますが
業務用なのでサイズが大きく
結構いいお値段なので
ダンゼン手作りがオススメです


内側に縫い代が出てこないように
袋縫いしました
こちらが外側になります


 
袋の内側の状態

ボウルにかぶせるようにして使用
一枚物の布よりも
安定して餡を入れることが出来
絞って餡の水を抜くのも楽にできます
一度使うと手放せません!!


 

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◎◎◎ 餡子作りの材料 ◎◎◎

豆の種類
 
家庭の道具で作るこし餡で使用した
楽天市場・食べもんぢから。さんの
北海道産小豆
このひと袋で1kg668円と激安
「十勝産」等の産地限定品でなく
北海道産であることがお得な理由でしょうか??
値段から考えて
高級品のクオリティーは求められませんが
品質にはまったく問題無く
おいしいこし餡ができました


圧力鍋で作るこし餡で使用した
楽天市場・食べもんぢから。さんの
北海道十勝産小豆
このひと袋で約190円とこちらも格安
よく見ると小豆の色にばらつきがあり、
浸水中に割れてしまうものがあるなど、
品質的には高級なものではなさそうですが、
スーパーで普通に売っている商品とは
同程度っぽいです
いずれにしても、
こしあん作りには十分だと思いました
 白小豆の白こし餡で使用したのは
楽天市場・食べもんぢから。さんの
北海道産白小豆
白小豆は希少品らしいですが
250gで398円と
まあ、あり得るお値段で購入できました
白小豆はスーパーなどでの取り扱いは無く
豆の専門店は近所に無いので
やはりネットでの購入が便利です


 白花豆の白こし餡で使用した
楽天市場・あずき屋さんの白花豆
白花豆は探せばスーパーでも
おいているところがありますが
ネットショップに比べるとお値段は高めです
以前はあずき屋さんで豆を買っていましたが
現在ではレビューでもらえるおまけがウレシイ
たべもんぢから。さんでもっぱら購入
たべもんぢから。さんの
北海道産白花豆はこちらです



砂糖の種類
 
白双糖

純度がきわめて高い精製糖
かなりの高温までその透明さを保つことから
餡子作り、特に白餡作りでは
白ざら糖で甘みをつけるのが
最高級なのだそうです

白ざら糖は純度が高く
結晶がグラニュー糖よりも大きいことから
高級とされているようですが
粒が大きく溶けるのに時間がかかるため
少量のこし餡作りではむしろ不便な点も・・・
家庭用としては
グラニュー糖で十分な気がします


中双糖

製法・成分は白ざら糖とほぼ同じですが
カラメル成分を含みコクのある風味を持ちます
一般の砂糖類の中では
値段的に高級な部類に入りますね

赤こし餡作りでは
好んで使われる方も多いようですが
こちらも粒が大きいので
煮溶かすのに時間がかかります
また、
すでにカラメル色をしているので
白餡で使うと餡の色に影響します


三温糖

カラメルの風味を持つ
上白糖と同様成分の砂糖
本来は
製造工程上でカラメル成分が形成されたものを
三温糖と呼ぶが
上白糖にカラメルを添加したものも
三温糖として販売されているらしい

中ざら糖と同じく
カラメル色が影響するため
白餡には向かないと思います
また、
成分的には上白糖と同様なので
甘みの加減に注意が必要だと思います


グラニュー糖

純度の高い精製糖
成分的には白ざら糖とほぼ同様です

溶けやすいので扱いやすい
クセが無いので餡の味がわかりやすい
コストパフォーマンス的にも申し分ない
ということで
個人的には「餡子作りはこれで決まり!」
という感じです

ちなみに、更に一般的な上白糖については
若干喉に刺さるような甘みが付いてしまうため
餡子への使用はオススメしません



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◎◎◎ 餡子作りを思考する ◎◎◎

失敗から学ぶ餡子作り
豆を煮ればとりあえず柔らかくはなりますが、おいしい餡子を作るにはもう少しコツがいります。
小豆を煮る際、途中からは「出来る限り弱火で煮る」と指示がありますが、私が思うに、これが餡子作りの一番大事なポイントです。

興味のある方は井村屋株式会社 あずきキングダム あずきのたんぱく質についてを見ていただきたいのですが、
こし餡になるのは豆の皮に包まれている「子葉」と呼ばれる部分です。
この子葉をあん粒子に変質させるのが適度な「吸水」と「加熱」。
上記サイトによると、あん粒子は十数個の澱粉粒子をタンパク質が包み込んだ構造になっているのがわかります。

以前、サラシで水抜き不可能などろどろの餡子が出来上がったことがありました。
火加減・水加減に頓着せず、強火でガンガン加熱したためです。
今思えば、グラグラと煮立ることで、あん粒子を更に小さな澱粉粒子まで壊してしまっていたのだと思います。
出来上がった生餡は、力を入れて水を抜こうとするとサラシの布目からぬめりのある餡がむにゅぅっと絞り出される始末で、話にならない出来でした。
味のほうも、非常にエグミが強く、はっきり言ってマズかったです。
これは、煮立てることで普段以上に皮のエグミが煮出されたのが原因ではないかと推測しています。

小豆を煮る際に指示される「ごく弱火」は必要以上に皮や餡粒子を加熱しないため、
「豆が顔を出さない程度の控えめな水量」は豆が踊ってあん粒子を壊してしまうのを防ぐため、
なのだと思います。

そしてこのことから逆に、餡子作りの序盤では
豆の皮は破れておらず子葉も硬いため、多少沸騰させても餡子作りに影響が無いこともわかります。

餡子作りって、奥が深いと思いませんか?



砂糖の量についての考察
このページの作り方の分量では、一応用意した豆の量を基準に砂糖の量を考えていますが、私自身は生餡の量から砂糖の量を決めています。
豆を基準に考えると、その質や種類により取れる生餡の量が変わってくる気がするので。
とは言え生餡も水の抜き加減で毎回重さが変わってくるので、必ずしも正確な対象とはいえないのですが・・・。
ここではこのページの内容に従い、用意した豆の分量に対する割合で記述を続け、生餡に対する割合は( )内に記すことにします。

「甘さ控えめ♪」がもてはやされる昨今ではありますが、個人的には用途に従い砂糖の量を加減するのが道理だと思います。
例えば、餡子の味を楽しむ大福などは甘さ控えめで豆の80%(生餡の40%程度)くらいで十分美味しく感じますが、いちご大福など酸味のある果物と合わせる場合などは豆と同量100%(生餡の70%)くらいまで甘めにした方が良いと思います。

市販されている製菓用のこし餡には糖度が書かれているものがありますね。
手作り餡子の糖度も出来上がった餡子にいくら砂糖を加えたかで知ることが出来ます。
手作りこしあんの一般的なレシピでは、用意した小豆に対し同量の砂糖を加えた状態が「普通の甘さ」らしいですが、その場合のこしあんの糖度を計算してみましょう。
例えば家庭にある道具で作る~の場合、200gの小豆に対し394gの生餡が取れています。
394gに小豆と同量の200gの砂糖を加えて餡子を作ったとします。
この時点では
394g+200g=594g
ただし、煮詰める間に水分が蒸発するので仮に500gの餡子ができたとして、糖度は
200g÷500g×100=40%
世間では糖度48%程度で「あっさりした上品な甘さ」というふれこみが付くほどなので、一般の商品にいかに砂糖が多く含まれているか、お分かりになると思います。

これは私の推測ですが・・・
砂糖の量が増えれば、商品の重量が増えます。
少ない小豆でたくさんの餡子を作ることが出来るのです。
また、甘みを強くすると餡子のエグミがわかりにくくなります。
製法上のアラも隠せるわけです。
嗜好に合わせているだけかも知れませんが・・・

ちなみに、餡子に入れる砂糖ですが、
その量が少ないほど、餡の色は薄くさらっとして口溶けが良くなります。
その量が多くなるに従い、餡の色は濃く深くなり、粘りが出て口溶けは悪くなります。

和菓子がお好きなら、砂糖の量が自由自在な手作りを、ぜひオススメします。



このページと参考にさせていただいたサイトについて
私が現在はまっている「こし餡作り」ですが、正直なところ、家庭で作り始めてまだ一年そこそこの未熟者デス。
餡子作りをどなたかに伝授してもらったことは無く、すべてネットの検索で仕入れた情報を元に実践しています。(インターネットってホント便利♪)
そんな私がエラソーにこんなページを作っちゃっていいのかな?って気持ちも無くはないのですが・・・
小豆のつぶ餡はともかく、白花豆とか白小豆とかを煮て餡子を作った!というページになかなかお目にかからないので、僭越ながらご紹介させていただきました。
こんなページでも、どこかのだれかのお役に立てれば幸いです。

次の目標は「銅鍋で煮る本格こし餡」です。
銅鍋で小豆を煮ると色が綺麗に煮上がるのだとか。
近日中にトライしてみますので、お楽しみに♪

さて、この「餡子作り」ですが、参考にさせていただいたのは以下のサイトです。

 Cafeglobe.com ゆるベジなキッチン 「スイッチポンで!あずきをゆでたら、小豆ごはん!」
 炊飯器で小豆をゆでちゃおう!という目からうろこのアイデアレシピです。
 スイッチポンで簡単ですが、とっても美味しくゆであがるのだそう。
 うちには炊飯器が無く、真似できないため考え付いたのが、
 家庭にある道具で作る・小豆のこし餡で実践している「アクを吸わせて旨みに変える!」という小豆の省煮水調理。
 茹で小豆以外にも気になるレシピがいっぱい!のためになるページです。

 京菓匠 甘春堂 職人が教えるカンタン和菓子レシピ「こしあんの作り方(初級編)」
 和菓子職人直伝の非常に本格的なこしあんの作り方です。
 ここまで本気ではなかなか出来ないですが、心得を学ぶことで省略する際のポイントを押さえたつもりです。
 レシピは多くは無いですが、どれも本格的で勉強になるサイトです。

 プロレシピブログ SOUの作り方 つぶあんの作り方
 こちらはつぶあんの作り方ですが、小豆の前準備や煮方についてとても参考になりました。
 また、これ以外のレシピもプロの方だけあってものすごく本格的で勉強になるブログです。



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