第33回 お勧めの2枚 
(2001/12/20)

 Hound Dog Taylor And The House Rockers「First」 発売年:1971年
ベースレスのトリオ編成、ハウンド・ドッグ・テイラー。モダン・ブルースの中でも、最も自由でアナーキー。チープに歪んだギターでギュルギュルとスライドし、ハードに押しまくる。ある意味パンクだ。
このアルバムで一番のお気に入りは、11曲目。「俺のカツラを返してくれーっ」と歌う曲。笑っちゃうけど、すごく格好いい。
John Lee Hooker「Never Get Out Of These Blues Alive」 発売年:1972年
永遠のブギマン、ジョン・リー。この人のブルースも強烈、モーレツ。独自のワン・コード・ブギを生み出した偉い偉いお方。どこまで行ってもコードが全然変わらない曲がほとんどなんだけど、グルーブしててすげー心地よい。独自のシンプルさとノリは、誰にも真似できない〜はず。

第32回 お勧めの3枚 
(2001/12/10)

John Lenon/Plastic Ono Band「John Lenon/Plastic Ono Band」 発売年:1970年
ビートルズ解散後、それぞれのメンバーがソロを発表した中で、最も大きな衝撃をファンに与えたのがこのアルバムだった。
ビートルズ時代には見えにくかった彼の役割みたいな物が、このアルバムを聞くとハッキリとしてくる。
重く切実なメッセージ&サウンドはビートルズ時代にはなかったものでR。
John Lenon「Imagine」 発売年:1971年
上の「ジョンの魂」に並ぶ名作「imagine」。
アルバム曲では「イマジン」はもちろんだが、「ジェラス・ガイ」がボクは大好き(この曲のピアノを練習しているのだが、未だに弾けず)。
このアルバムは2000年にリミックス/リマスターされたが、その内容は賛否両論であった。

The Beatles「Yellow Submarine」 発売年:1999年
「imagine」のリミックス/リマスター版が賛否両論だったのに対し、「すんばらしい出来!」という人が多かったのがこちら。
アニメーション映画「イエローサブマリン」で使用された全15曲で構成されており、初めて発売された、いわば彼らの中期のベスト版的作品。
しかもすべてリミックス/リマスターされており、メンバー自身も関わっている。ホントすごく音も内容も良くて、ボクはビックリしました。

第31回 お勧めの3枚 
(2001/12/1)

Led Zeppelin「Led ZeppelinV」 発売年:1970年
アコギでロックしているグレートなアルバムを今回は紹介します。1枚目はツェッペリン。この3枚目からツェッペリンのサウンドはどんどん変化してゆくのだ〜。このアルバム、前半こそセカンドの延長だが、中盤からはアコースティック・ナンバーで占められている。CSN&Y、バッファロー・スプリングフィールドからの影響が強く感じられる1枚。
Neil Young「After The Gold Rush」 発売年:1970年
そのバッファロー・スプリングフィールド、そしてCSN&Yに在籍していたニール・ヤング。彼はギタリストとして、ヴォーカリストとしての独特な魅力と味わいがあり、ギターの音色がラジオから流れて来ただけで、「あ!ニール・ヤングだ」とすぐに分かってしまう、凄い人。
The Rolling Stones「Stripped」 発売年:1995年
これもグ〜。ストーンズのベスト版アンプラグド・ライブと言って良いかんじ。過去の名曲+カヴァー(ディランのLike A Rolling Stone)で構成されています。ロン・ウッド、ミック・ジャガーそれぞれの新作ソロも出るし(もう出た?)、そろそろストーンズがまた盛り上がってくるのかっ?

第30回 お勧めの2枚 
(2001/11/20)

Eric Clapton「From The Cradle」 発売年:1994年
全曲ブルースのカヴァーアルバム。エリックのプレイの完成度は非常に高く、好企画アルバムといって良いかも。メンバーもプロデューサーもすべて「白人」だけで制作されており、「ホワイト・ブルース」「ホワイト・ブルース・ギタリスト」としてのプライドと意地をすごく感じる。
Eric Clapton「Pilgrim」 発売年:1998年
力作、熱演度としては、過去最高に入るのか!?
ギターをかなりオーバーダビングした「アンサンブル」、ドラムもS・ガットよりも「打ち込み/サンプリング」が主体になっている。全体的な雰囲気はソウル/R&Bで、曲によっては、もろにカーティス・メイフィールドってなのもある。

第29回 お勧めの2枚 
(2001/11/10)

The Beta Band「The Beta Band」 発売年:1999年
このバンド、すごいね〜。1枚のCDなんだけど、3枚分聞いた感じがします。ホント1曲に3曲分詰め込んでる。基本的にはポップなんだけれど、相当ひねくれています。でも、好きです。アート・ワークなんかもすんごく凝っていて、やっぱ凄い。
Pavement「Terror Twilight」 発売年:1999年
ペイヴメントって好きなバンドだったけど、解散したんだよな、残念。
プロデューサーにレディオ・ヘッド、ベック、REMを手がけたナイジェル・ゴッドリッチを起用しているためか、どこかスペイシーな肌触り。

第28回 お勧めの2枚 
(2001/11/1)


Erykah Badu「Baduizm」 発売年:1997年
ターバンがトレード・マークのエリカ・バドゥのデビュー作。
ヒップホップなどを基盤としたジャズ・テイストたっぷりで深みのあるサウンドは心地よい。アフリカン・アメリカンを強く打ち出したファッション、パフォーマンス、詞
世界はすごーく刺激的。
Maxwell「Embrya」 発売年:1998年
メロウで官能的な世界を繰り広げるマックスウェル。なんかとってもマーヴィン・ゲイなのだ。

第27回 お勧めの3枚 
(2001/10/20)

Ben Harper「Live From Mars」 発売年:2001年
最近良く聞く中からセレクト。まずはベン・ハーパーじゃ。ブルース、カントリー、ソウル、ジミヘン、ツェッペリン、ラテンっぽいのまで、なんでもアリざんす。2枚組のCDで1枚はバンド・ライブ、もう一枚はアコギ弾き語り。
John Frusciante「To Record Only Water For Ten Days」 発売年:2001年
レッド・ホット・チリ・ペッパーズのジョン・フルシアンテ、ソロ3作目。完全なる単独作業で仕上げられたチープなサウンドながら、天性のメロディセンス、独特なコード進行、そして無国籍風なテイスト、などなど。一筋縄では行かないユニークな個性を感じる〜。
Travis「The Invisible Band」 発売年:2001年
これ気持ちいい〜。曲がどれも良くて、ホンマ美メロなのです。トラヴィスは、いかにも「哀愁のあるUKのバンド!」という感じ。
イギリスの田舎町を車で走りながら、カー・ステレオで聞きたいな〜という1枚。

第26回 お勧めの3枚 
(2001/10/10)

G.Love and Special Sauce「G.Love and Special Sauce」 発売年:1994年
G.ラヴのファースト・アルバム。ヒップホップ世代のブルースとでもいうのでしょうか? な〜んか格好良くて、ボク好きです。 新しいブルースの形を表現していて、アルバムもコンスタントに発表しており、どれもハズレがない。
Doyle Bramhall「Jellycream」 発売年:2000年
スティーヴィー・レイ・ヴォーン以降、出てきたブルースマンの中では一番すき。
スタイルはちょっと違うけど、同じテキサス生まれで、レイヴォーンとも交流があったらしい。
この人は曲作りが上手い。かっちょいいギターも弾ける。しかも指弾き〜。ふんでもって出てくるフレーズは、ファズ・トーン。

B.B.King and Eric Clapton「Riding With The King」 発売年:2000年
これも良くできたアルバム。曲の選曲もグー。B.B、クラプトン、二人とも気合いが入っております。前述のドイルの「Jellycream」から2曲選曲されており、ドイル自身もほとんどの曲に参加しています。

第25回 お勧めの2枚 
(2001/10/1)

Lenny kravitz「Let Love Rule」 発売年:1989年
レニクラは、やっぱ初期でしょー。ファーストは、本当にインパクトありやした。古いのに新しい。60〜70年代のソウル/ファンク&ロックをベースに、ここまでカッコ良く出来るのかい!?ってなもんで、ビックリものでした。

Vanessa Paradis「Vanessa Paradis (Be My Baby)」 発売年:1992年
レニー・クラヴィッツが曲作りとプロデューサーで参加した、ヴァネッサ・パラディの作品。これまた、かっちょいい。ホント良くできたアルバムです。フレンチ・ポップ、ロック、ジャズ、ソウル、ファンクなど色々なテイストがミックスされていて、しかも聞きやすいのよ。グ〜!

第24回 お勧めの2枚 
(2001/9/20)

Jeff Buckly「Sketches For My Sweetheart The Drunk」 発売年:1998年
94年に発売されたデビューアルバムでもあり、遺作となった「Grace」後、発売になった未発表曲集。2枚組で曲もたっぷり。ファンには、たまらん内容となっている。
やっぱ、いい声しとるなーこの人は。ギターもいいんだなーこの人は。
Radiohead「OK Computer」 発売年:1997年
前述のジェフ・バックリーは、レディオヘッドのトム・ヨークにも影響を与えたらしい。そーいえば、分かる気がする。
曲、アレンジ、詞、どれをとっても深みとコクのある一級品。このアルバムによって彼らは世界的なバンドへと成長していく。

第23回 お勧めの2枚 
(2001/9/10)

 Tom Waits「Closing Time」 発売年:1973年
70年代のシンガー&ソングライター・ブームの中で発売されたファースト。ミュート・トランペット、ウッドベースなどをバックにピアノを弾きながら、
だみ声で歌う、まるで酒場で聞いているようなそのサウンドは、トムの最大の個性といえる。
夜、一人ぼっちでボーっとしながら、よく聴くアルバム。

Tom Waits「Rain Dogs」 発売年:1985年
アイランド・レコードに移籍しての2枚目。ニューヨークへの転居は、新しいウェイツ・サウンドを作りあげる結果となった。このサウンドの変化はホンマすごい。ちょっと言葉では言い表せないぐらい。
マーク・リボー、キース・リチャーズ、ジョン・ルーリーの参加がアルバムに華を添えている。
車でガムをかみながら、よく聴くアルバム

第22回 お勧めの1枚 
(2001/9/1)

Marvin Gaye「What's Going On」 発売年:1971年
ニュー・ソウルの代表的なアルバムは何か?と尋ねられたら、この作品をあげる人が一番多いのではないかいな。マーヴィン・ゲイ、ダニー・ハサウェイ、カーティス・メイフィールドに共通するのは、作曲、演奏、プロデュース等の能力の高さだ。それまで不可能だったアーティスト主導の音楽制作を可能にしたという点でも非常に重要な作品となっておるのじゃ。

第21回 お勧めの2枚 
(2001/8/20)

 Curtis Mayfield「Super Fly」 発売年:1972年
70年代のニュー・ソウル・ムーブメントの中で活躍したカーティス・メイフィールド。ファルセットによる切ないバラードに加え、一体感のあるグルーヴィな曲、そして自身の粘りあるワウギターやパーカッション導入によるサウンドは、彼独自の色を持っていた。この作品は、映画のサントラで自身最大のヒットアルバム。
Curtis Mayfield「Back To The World」 発売年:1973年
73年の本作は、時代背景が「ヴェトナム戦争」ということもあり、未来を憂う社会派カーティスの姿をクッキリと浮かび上がらせている。
強力なリズム隊が醸し出すファンキーなグルーブに絡むストリングスとホーンが、とってもカッコイイ!

第20回 お勧めの2枚 
(2001/8/10)

Gomez「Abandoned Shopping Trolley Hotline」 発売年:2000年
曲ごとに表情が全然違っていて、同じバンド?って感じです。ビートルズっぽいのもあれば、ブルース、フォーク、ジャズ、ラテン、いろんなテイストの曲が入っています。楽器の使い方も上手く、ラテン打楽器、アコーディオンなどなど。アイデアたくさんのアルバムです。
 Beth Orton「Ttailer Park」 発売年:1996年
ベス・オートン、けっこう地味なんだけど、なんか好きです。民族楽器っぽいストリングスに絡むアコースティック・ギター。リズムは打ち込みが多いけど、これがかなりグット。エフェクトにもセンスの良さを感じます。ジミな格好良さがクールに光っています。

第19回 お勧めの3枚 
(2001/7/10)

James Brown「Live At The Apollo」 発売年:1962年
ソウル・ミュージック界の超スーパースター、JB。ファンク、ヒップホップの生みの親とも言うべきお方。これは、62年のとってもエキサイティングなライブアルバム。その構成は、アップテンポ・ダンスナンバーで客をあおり、スロウで聞かせるという定番パターンだが、個性的なヴォーカル、バックバンドとの掛け合いの見事さ、華麗なダンス、そして有名なマントショーなどの演出でお客さんは、とんでもなく興奮させられちゃうのだ。
James Brown「Live At The Apollo Vol.2」 発売年:1967年
前出のライブ・アルバム発表後、JBはニュー・サウンドへの模索を始め、60年代後半に独自のファンキー・サウンドを確立させる。そんなファンキー・ナンバーを引っさげて67年に再びアポロで録音した「Live At The Apollo Vol.2」。これまた最高。
Otis Redding「Live In Europe」 発売年:1967年
オーティスの歌は心に染み入る。アップテンポのリズムの良さ、バラードの説得力、ホントもう言うことなし。誰の曲でも完全に自分のスタイルで歌えるそのセンスの良さは天才的。彼のスタイルは、その後のソウル・ミュージック、そして白人ロックシンガーに多大な影響を与えた。

第18回 お勧めの2枚 
(2001/7/1)

Joni Mitchell「Blue」 発売年:1971年
ジョニ・ミッチェル好きなのよ。カナダ生まれのシンガーソングライター、高い音楽性、独自の歌唱法、ギタリストとしての高い技量、そして卓越した作詞力。アコースティックをクールに鳴らす天才なのだ。これは通算4枚目の作品で、CSN&Yやジェームス・テイラーをバックにいい音出してます。
Joni Mitchell「Hejira」 発売年:1976年
74年の前作から一転してソウルやジャズの影響濃いサウンドに変化しました。この作品でもベースを弾くジャコ・パストリアスのカッコイイこと、ホントすばらしい。この辺からジョニはジャズ・ミュージシャンとの共演によりサウンドの冒険を次々に行っていく。

第17回 お勧めの2枚 
(2001/6/20)

 Red Hot Chili Peppers「One Hot Minute」 発売年:1995年
ジョン・フルシアンテ脱退後、レッチリを支えたデイヴ・ナヴァロ。ひと癖もふた癖もある個性的なギターを身の上としている。この人も格好良くて好きー! (^O^) メタリックでトリッキーなギターはレッチリに新しい風を送っている。レッチリ6枚目アルバム。
Red Hot Chili Peppers「Californication」 発売年:1999年
7枚目でジョン・フルシアンテがなんと復活!!なんか顔変わってないかい?・・・。とにかく復活して音を出しているだけでありがたいアルバム。やっぱ、ギターはフルシアンテの方がレッチリに合っているかも。でもすごく大人なアルバムだなー、妙に聞きやすいぞ。

第16回 お勧めの3枚 
(2001/6/10)

Jimi Hendrix「First Rays Of The New Rising Sun」 発売年:1997年
97年になって発売された4枚目。生前のジミが企画していた形を可能な限り再現した幻のアルバムであーる。「エレクトリック・レディランド」(3枚目アルバム)で芽生えた自身の在り方をここでファンク〜ソウルへの接近という形で表しているのが何よりの魅力。とてもファンキーでスバラシイ内容なのだ。
Jimi Hendrix Experience「BBC Sessions」 発売年:1998年
イギリスBBC放送のスタジオライブを完全収録したのが、この「BBC Sessions」。初期の勢いが反映されていて、とっても格好いいのだ。車で聞くとモウ最高!
Jimi Hendrix「Live At The Filmore East」 発売年:1999年
エクスペリエンスそしてジプシー・サン&レインボウズ解散後、69年末ジミはバディ・マイルスとバンド・オブ・ジプシーズを結成。ここでは69年12/31と70年1/1のフィルモア・イースト公演を収録。すべてのトラックに共通するのは、濃厚なファンク的色合いだ。ジミのプレイの切れ味も圧倒的!

第15回 お勧めの3枚 
(2001/5/20)

Wes Montgomery「The Incredible Jazz Guitar Of Wes Montgomery」 発売年:1960年
今回は、たまに聞いているジャズのCDから3枚ピックアップしました。(ギタリストばっかだな)
まずは、ジャズ・ギター史上最大の巨人ウェス・モンゴメリー。
指弾きによる超絶テクニック、ドライブ感、そして抜群の歌心を兼ね備えたまさに鉄人!その後のジャズ・ギターの歴史を変えた天才なのじゃ。こげな風に弾けたら気持ちよかーやろうねぇ。
Jim Hall「Concierto」 発売年:1975年
コンテンポラリー・ジャズ・ギターの父といえる存在のジム・ホール。その斬新なスタイルは、パット・メセニー、ジョン・スコフィールドをはじめとして、現在活躍している多くのジャズ・ギタリストに大きな影響を与えている。このアルバム、楽曲の良さとリリカルな演奏でジャズとしては異例の大ヒットを記録した。ちなみに(b)はロン・カーター、(Dr)は、最近クラプトンと行動を共にしているスティーブ・ガット。
Pat Metheny「Trio 99→00」 発売年:2000年
トリオ編成にて本格的なジャズに取り組んだ、パット・メセニー’00の作品。「ギター・トリオの伝承」を正統に継承しながらも、その裏でとても斬新なアプローチを見せる革新的なアルバムになっている。発売同時期にブルーノートでライブを見たのだが、これが本当にスンバラシイものであった。思わずサインをもろーてしもた。ボクはこのトリオ編成というのが好きで、クリーム、BBA、ジャム、ポリス等・・と言い出したらきりがない。トリオ編成の独特な緊張感とパワーがたまらんのですタイ。

第14回 お勧めの3枚
 
(2001/5/10)

The Beatles「Please Please Me」 発売年:1963年
わずか1日で録音されたビートルズのデビューアルバム。このアルバムの一番の特徴は作詞、作曲、演奏などをすべて自分達の手で行った事があげられる。それまで完全な分業体制がしかれていた音楽業界の革命を行った記念すべきアルバム。
The Beatles「Rubber Soul」 発売年:1965年
デビュー以来、突っ走ってきたビートルズが、自分たちの創作活動を見つめ直し、新たな取り組み方を示し始めたのは、このアルバムから。6作目で中期の幕開け的作品。作曲面など、明快なものから非常に凝った音作りへと変化を遂げた。
The Beatles「Revolver」 発売年:1966年
個人的にビートルズでは、たぶんこのアルバムが一番好きかも。上記のラバー・ソウルをさらに押し進め、スタジオ指向がより顕著になった作品。レコーディング機器を駆使して作られた実験的なサウンド、インド風の曲等々、バラエティに富んだ秀作が並んでいる。

第13回 お勧めの3枚 
(2001/5/1)

Donny Hathaway「Live」 発売年:1972年
70年代、ニュー・ソウルを代表するアーティスト、ダニー・ハサウェイ。これは、あらゆるジャンルのライブ盤の中でも屈指のアルバムといえる程の名盤!。何回聴いても真剣に聞き入ってしまーう。パフォーマンスの質の高さもさることながら、何より圧倒されるのは、演奏者達とオーディエンスのヴァイブが一体となった強力で濃密な空気だ!
Sly And The Family StoneFresh」 発売年:1973年
スライのこのアルバムも聴く回数が多いっす。これはスライ&ザ・ファミリー・ストーンの第7作、初めて「ピコピコ」リズム・ボックスが導入されていて、それまでのソウル・ミュージックとは少し違った独特のクールさを感じさせるファンキーな音を作り出しているのじゃ。
Stevie Wonder「Innervisions」 発売年:1973年
3曲のヒット曲を含む、スティーヴィ・ワンダー、73年の作品。このCDのすごさは、テンションの効いたコード展開に、複雑に絡むリズム・・・、印象はまったくのジャズのオープニング曲「トゥー・ハイ」をその他のポップ・ヒット曲と同時に聴かせてしまうところにある。

第12回 お勧めの3枚 
(2001/4/20)

The Jimi Hendrix Experience「Are You Experienced?」 発売年:1967年
出た!ジミヘン。ジミ・ヘンドリックスと言えば、そのすべてが神格化された存在である。70年に亡くなったので、活動期間はたった4年間。しかし後の影響力から考えて、現在までのロック史の中で天才という形容詞が許されるのは、ひよっとすると彼だけかもしれない。
衝撃のファースト・アルバム。
The Jimi Hendrix Experience「Bold As Love」 発売年:1967年
私的にはジミヘンの中で一番好きなアルバム。これは、時のサイケデリック・ブームに呼応した、カラフルな音作りと曲の良さが楽しめる、トータルで質の高い作品。ジャケットを見れば、ジミヘンの意気込みが良くわかる。観音様のような格好で彼は映っており、「存在そのものが神様になったのだー」という印象を受ける。
The Jimi Hendrix Experience「Erectric Ladyland」 発売年:1968年
初のセルフ・プロデュース、外部ミュージシャンとの初共演、そして初の2枚組という「初めて尽くし」の作品で、これまでの印象とはちょっと違ったものになっている。ぶっ飛び方でいうと、ある意味一番飛んだ内容かもしれない。人によって、好き嫌いが大きく分かれる作品。

第11回 お勧めの3枚 
(2001/4/10)

Bob Dylan「The Freewheelin'」 発売年:1963年
Blowin'in The Windの名曲から始まるこのCD、初期ディランの歌声、ギター、ハーモニカはとにかく暖かく優しい。これ以上ないくらいシンプルなんだけど心に染み入る1枚。恋人(?)と寄り添うジャケットも良い。
Bob Dylan「Highway 61 Revisited」 発売年:1965年
65年はディランにとってもフォークシーン全体にとっても転換の年であった。プロテスト・ソングから離れ、今までと全く違うロック的な作風は当時、多くのファンにショックを与えた。ジャケットも今までと一転、攻撃的なものになっていて、彼の感性を反映させている。
Bob Dylan「Live 1966」 発売年:1998年
98年にやっと発売された66年ロイヤル・アルバート・ホールでのライブ。コンサート前半(1枚目CD)では、1人アコギだけで歌うそれまでのパターン。後半(2枚目CD)は、ディランは黒いジャンバーを着、先のとがったブーツにバックバンドをしたがえ、エレキギターにてロックを刻む。会場からは、すさまじいヤジと罵声、それに答えるディラン。CDからは、そんなやり取りがリアルに聞こえてくる。これほど挑発的で独善的な演奏を納めた物は他にはないだろう。

第10回 お勧めの2枚 
(2001/4/1)

Smashing Pumpkins「Siamese Dream」 発売年:1993年
グランジロックの三大メジャーバンドと言えば、ニルバーナ、パール・ジャム、そしてスマッシング・パンプキンズ。解散した時はマジ・ビックリしました。
ハードさとポップさが絶妙に混ざり合い、何とも気持ちええ1枚。
これジャケ買いしました。
James Iha「Let It Come Down」 発売年:1998年
スマッシング・パンプキンズのギタリスト、ジェームス・イハが作ったソロCD。とってもフォーキーで曲が素晴らしく、センスの良さを十分に感じさせる。
バンドが解散した今、どんどん作品を発表してもらいたいと思うのはボクだけか。

第9回 お勧めの1枚 
(2001/3/20)

The Folk Implosion「One Part Lullaby」 発売年:1999年
元ダイナソーJr.のベースでUSインディーロック、ローファイの〜といえば、ルー・バーロウ。
ベックやペイヴメントらと共にブルース/フォーク/カントリーなど米ルーツ・ミュージックを、90's以降の新たな解釈で鳴らすことに成功した才人である。
The Folk Implosionは、セバドーと並行して活動を行っているユニット。
映画「KIDS」のサントラのヒットを受け、ちょっぴりメジャー寄りになってる気がする作品。
バンド名が、まずかっちょいいわな。

第8回 お勧めの3枚 
(2001/3/10)

Love Psychedelico「The Greatest Hits」 発売年:2001年
日本のモノから3枚チョイス。
01.1/11に発売ということでレコード会社の熱の入れようがわかるラヴ・サイケデリコ(社内外で発売日を分かりやすくするため、ぞろ目にしてあるらしい)。マーケティングはすごいものがありました。その甲斐あって見事、チャートでNO.1に。60〜70年代の洋楽を思わせる音作りに現代的なエッセンスを振りかけてある為、ターゲットがすごく広い。10代のJポップファンから50代の洋楽ロックファンまで安心して聞けるのだ。
くるり「Team Rock」 発売年:2001年
彼らの音楽的偏差値は、とても高い。とても勉強しているなーちゅう音を出します。
彼らの前作(図鑑)をレディオ・ヘッドのトム・ヨークが誉めていたと言う事だから、質の高さが分かるっちゅーもんです。またライブ見に行きたい〜。
Ajico「深緑」 発売年:2001年
UAと元ブランキー・ジェット・シティのベンジーが中心になって組んだバンド、Ajico。
ヴォーカルのUA、ギタリストのベンジーは前から気になっていたミュージシャンで、その二人がバンドを組んだと言うので、ビックリしました。音の方は、お互の個性の強さがそのままいい形でCDになってます。
RIZEのお姉ちゃんベーシストが弾くアップライトベースも良い味を出してる。

第7回 お勧めの1枚 
(2001/3/1)

The Charlatans「Tellin' Stories」 発売年:1996年
このバンドもオアシスと同じ流れなのであるが、こっちはRストーンズみたいで、これまた格好良かった。車の中で、良く聞いた思い出があります。思わずアクセルを強く踏み込んでもうた・・・。

第6回 お勧めの2枚 
(2001/2/20)

 Rory Gallagher「BBC Sessions」 発売年:1999年
Rストーンズ加入依頼を断った(!?)ロリー・ギャラガー。
ギタリストという言葉が独特の輝きを持っていた時代に活躍したギタリストの1人。70年代を中心に、BBC音源からのセレクトで構成されている。ブルースに影響されながらもアメリカ的な湿度は感じさせない、彼独自の解釈が気持ちいい。
The Animals「The Best Of Eric Burdon & The Animals」 発売年:1991年
60代前半のイギリスのR&Bブームから生まれた素晴らしいグループのひとつ。エリック・バートンの黒っぽいヴォーカルと荒々しいサウンドがとっても格好良い。こんな感じのサウンドに新しい解釈を交えて、バンドを作ってみたいなぁ。

第5回 お勧めの3枚 
(2001/2/10)

James Taylor 「Sweet Baby James」 発売年:1970年
ジェイムス・テイラーといえば、トレードマークのギブソン・アコーステック・ギター(J45、欲しいけど、オールドはちょーたけえ)が有名。
シンコペーションと分散和音の多用に特徴がある達者なギター・プレイヤーなのだ。
フォーク・ブルースをベースにしながらも、R&B、カントリーを織り交ぜたスタイルがバリしぶ。
The Lovin' Spoonful 「The Best Of The Lovin' Spoonful 」 発売年:1998年
60代半ばに活躍したラヴィン・スプーンフルのベスト版。フォーク・ロックブームであった65年〜67年にかけて沢山のヒット曲を生んだ。この人達も色んなスタイルをミックスしていて、ポップな中に色んなテイストを見つけ出すことが出来る。
Wishbone Ash 「Wishbone Four」 発売年:1973年
この時代のブリティッシュ・ロックの美的センスをガッチリ捉えたグループって感じ。適度に洗練され、適度にハードで、適度にポップで、適度にルックスがいいという感じ。でもこの「適度に」というのは、センスがないとなかなか出来ない代物なのだ。

第4回 お勧めの2枚 
(2001/2/1)

Jeff Buckley 「Grace」 発売年:1994年
1枚目にして遺作となってしまった、ジェフ・バックリィの1st.。たった3年間のアーティスト人生で、与えた影響は計り知れない。
その声、曲、ギターのすべてが美しい。
Flona Apple 「When The Pawn」 発売年:1999年
この人の声、歌い回し、詞と曲、存在は、ハンパじゃない。初めて聞いた時は、ぶっ飛んだ。
(日本でいうと椎名林檎になるのかい・・・?)これから楽しみだわなゃ。

第3回 お勧めの2枚 
(2001/1/20)

Johnny Winter 「Captured Live!」 発売年:1976年
ブルースロックが好きだった頃に良く聞いた一枚。とても白人なのにギターフィーリングは熱くてとても黒い。スティーヴィー・レイとこの人は一時期えらく好きだった。
The Allman Brothers Band
  「The Allman Brothers Band」 発売年:1969年

サザン・ロック、スワンプ・サウンドという言葉が一般化していない、60年代の終わりにこのアルバムは発表された。
ブルースに影響を受けながら土臭いムードに満たされたサウンドは、はまると病み付き、はまらないと野暮ったい感じがうごめく。
もちろんボクは、ちょいとハマった。

第2回 お勧めの2枚 
(2001/1/10)

Paul Simon 「There Goes Rhymin' Simon」 発売年:1973年
あの有名なサイモン&ガーファンクルのサイモンの方。サイモン&ガーファンクルの栄光と比較するとこの人のソロはちょっと地味。でも彼はアメリカを代表する天才肌のアーティストである。このアルバムに示したサウンド作りは、ホントすばらしい。常に新しい音楽的冒険に挑む姿は、見習うべきものあり。ギター奏者としても非凡な力を持っており、うらやまし〜限り。
Love 「Forever Changes」 発売年:1967年
ドアーズと同時期、サンフランシスコを重く揺らせたバンド「Love」。華やかりし60年代L.A.シーンのもう一つのサイド。フォークロックをベースにR&B、ブルース、ストリングスがうまく絡み合ったサイケなサウンドは、今も不変の魅力を雄弁に物語っている。こんなCD作りたい。

第1回 お勧めの2枚 
(2001/1/1)

Lou Reed 「Ecstasy」  発売年:2000年
昔から好きなんですが、これかなり良い出来でした。先日の来日公演も良かったらしく、NYの頑固アーティストは健在のよう。
ルー・リードって福岡で人気あるのよね。
「New York」は、メチャ聞きました。またNew Yorkみたいなの作ってはくれんだろうか。
Jim O'Rourke「Eureka」発売年:1999年
シカゴ音響派の奇才、ジム・オルーク。年がら年中制作活動を行っていて、携わった作品もアヴァンギャルドで難解なモノからポップ・ミュージック寄りのモノまで多数存在する。
この作品では彼のポップ・サイドがクローズアップされていて、メロディー、ヴォーカル、アレンジ、テクスチャー、鍵盤、管楽器の一つ一つの柔らかい手触りに癒される。シルクのよう。


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