コラム

社員の化学日記 −第84話 「怖いものは怖い」−

高い場所,狭い場所,おばけ,まんじゅう・・・

誰でも一つくらい怖いものはあると思います。

私も何個か恐いものがあります。その中で一番苦手なものが風力発電機です。

遠くに見えるだけでゾゾゾっとします。 例えば,大阪から白浜に繋がる高速にトンネルがあるのですが,その山のてっぺんに風力発電機が何台もあるのが見えます。 結構遠いのですが,それが見えるだけでも嫌です。

これ,友達に話しても全く理解されません。何が恐いんだ?と。

たしかに何が恐いのか私も分からないのですが,近づいてはいけないもの,得体のしれないもの,吸い込まれそうなもの,みたいな恐怖感情になります。 周りに同じ恐怖症の人がいなかったのでネットで調べてみると,結構私と同じ人がいました。

ダムやガスタンク,鉄塔等,巨大な人工建造物が恐いんだと書いてありましたが全く同じです。 そこには巨大パラボラアンテナも恐いものとして取り上げられていましたが,とても同感でした。 高校生の頃,長野にある天文台に行ったのですが,そこにある巨大なパラボラアンテナに恐怖心を感じてしまい, アンテナが見えた瞬間に近づけなくなったことを思い出します。

風力発電機にも一度だけ近くまで行ったことがあります。 子供のころのかすかな記憶ですが,発電機の根本まで行き,羽が回る音を聞いて「こっわ!すげ〜!」って思っておりました。 子供の好奇心なのでしょうか,今では考えられないです。でもたぶん,この時の経験があるから,私の恐怖感情ができたのだと思います。

この恐怖感情,まだ認知度が低い(そもそもあまり恐怖感じる人がいない?)からなのか,高所恐怖症みたいに名前がついておりません。 無理やり名前を付けるとしたら・・・”巨大建造物恐怖症,略して巨物恐怖症”?それだと高層ビルディングや通天閣(恐くない)も入ってしまいます。 ”巨大エネルギー施設恐怖症”とでも名付けましょうか。浸透しなさそう名称ですが。

最後に,私は仕事上,強酸性の薬品や,反応性がある物質を扱うことがありますが,その際「こぼしたらどうしよう」,「爆発しないか?」などの恐怖感情があります。 しかしこれは気を引き締める感情として大事なものです。 慣れてくるとこの感情がなくなりがちですが,常に持ち続け,落ち着いて行動できるようになりたいです。

【栗林】

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