コラム

社員の化学日記 −第50話 「無題」−

先日,ピーナッツを食べていたところ,硬めのものがあったので力一杯噛むと,ガリッという音がしました。 初めはピーナッツが砕けた音かとも思いましたが,何か違うような感覚だったような気もしました。もしやと思い, 舌で恐る恐る歯を触ってみると,被せが取れていたので前から治療したいと思っていた奥歯がぐらぐらしていました。 あわてて,鏡を見たところ割れ目ができていました。

他にも治療しておきたい歯があったので,ちょうどいい機会だと思い,20年ぶりぐらいで歯医者に行くことにしました。

歯のレントゲン写真を見たところ,根元まで割れているのがはっきりと写っていました。歯が脆くなっていたのか, 噛む力が強すぎたのかわかりませんが,あそこまで完全に割れているのにはびっくりしました。

割れてしまった奥歯は抜くことになりました。

歯は2つに割れていたので2回に分けて抜きました。1つ目の小さい方は,特に大した痛みもなく抜けました。 もう一つの大きい方は,引っ掛ける場所がないらしくなかなか抜けませんでした。 結局は,歯に穴をあけて引っ掛ける場所を作り,抜くことになりましたが,歯が抜ける最後の瞬間にギリギリという音がして顎まで持っていかれそうな感覚とともに激痛が走りました。

歯を抜き終わると痛みは治まりましたが,まだ麻酔が効いているので,麻酔が切れた後に痛み出すかもしれないと思ってびくびくしていました。 ところが,1時間経っても2時間経っても痛み出すことはなく,結局痛かったのは歯を抜く最後の瞬間だけでした。

抜歯以外にも,少し虫歯になっている部分の治療をしたり,歯石を取ったりしましたが,歯を削った後の充填剤が,光を当てるとすぐに硬化する光硬化樹脂というものを使うようになっていたり, 歯石を取るときに超音波を使うようになっていたりと,20年位前と比べるとかなり変わっていると感じました。

【三津 和次郎(ペンネーム)】

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