コラム

社員の化学日記 −第36話 「プロテインとダイエットと私」−

早いもので,前回のコラムからもう8ヶ月ほど経ち,また順番が回ってきました。

前回は乳酸と筋肉痛というテーマでコラムを書きましたが,その後お客様から「筋トレがんばってますか?」というお言葉をよく頂きまして,私の想像以上にこのコラムを読んで下さっているお客様が多い事に驚いております。

私は相変わらず,筋トレな毎日を過ごしておりまして,今でも週3でジムに通って体をイジメています。 もはや筋肉痛に悩まされることもなく快適なジムライフを送っております。そんなジム内でのお話なのですが・・・。

トレーニングを終えて更衣室に帰ると,屈強?な男たちがシェーカー片手にシャカシャカと,何やら怪しげな粉末を水に溶いて飲んでいます。 私の見る限り,4人に1人くらいはシャカシャカしています。 なかには彫刻のような凄い筋肉マンの方もいて,そういう人は例外なく特大シェーカーでゴクゴク飲んでいます。

お察しの通り,この粉末の正体は「プロテイン(たんぱく質)」なのですが,これはヒトの生活には欠かせない5大栄養素のひとつとして数えられており,筋肉はもちろんの事,皮膚や髪の毛なども,このたんぱく質から出来ています。

女性の方は特に,「筋肉をつける」という言葉に抵抗を感じる方が多いようですが,こういう市販のプロテインを使用するかどうかは別として,筋肉量を増やすことは,実は間接的にダイエット効果もあることをご存知でしょうか?

筋肉という器官は,体の他の器官に比べてカロリーの消費量が多く,同じ身長の方でも普段から全く運動をしない筋肉量の少ないAさんと,適度に運動をしていて標準的な筋肉を備えているBさんとでは,同じ動作をしても消費カロリーが違ってきます。 Bさんの場合は,何もしなくても筋肉自体が勝手にカロリー消費をしてくれるのです。 この筋肉による自動的なカロリー消費を基礎代謝といいますが,筋肉を増やすことでこの基礎代謝力を5〜7%アップさせると,それだけで180kcal/日を消費し,これはランニング30分の運動量に相当するそうです。 すなわち,筋肉量が多いヒトは,じっと座っているだけで,ランニングをしているのと同じ働きがあるというのです。お得ですよね。

これから夏に向けで,ダイエットをしようとお考えの方もいると思います。 これまで「食事制限すること」で痩せようと試みた方も,今年は「筋肉をつけること」で基礎代謝力アップを実践されてはいかがでしょうか? 細くてしなやかな筋肉をつけることは,体のラインを綺麗に見せる結果にもつながります。 私の経験則から言うと,よほど本格的に鍛えないと筋肉はなかなか太く育たないように思います。

先ほどの更衣室での話のように,プロテインを摂取するのもひとつの方法だと思いますが,私的にはプロテイン摂取のみで肉体改造をすることはお勧めしません。 やはり,体を動かして汗をかいて,+αとしてプロテインというのが理想だと思います。一般の人はボディービルダーのような強靭な筋肉をつける必要はないので,必ずしもジムに通ってトレーニングする必要はないと思います。普段の生活の動きからでも十分に筋力アップは可能と考えます。

普段からエレベーターを使わずに階段を使う。自転車,自動車に乗らずに歩く。いつも肩に掛けているカバンを手で持って通勤する。(さらにペットボトル水で重量upさせるなど)これらは,節電,省エネの効果もあるので,地球にも優しいですからぜひ実施して欲しいです。

“食べずに痩せる”

確かに即効性があるように思いますが,長い目で見て身体には優しくありません。

“鍛えていたら,気がつくと痩せていた”

時間はかかりますが,今年はこれを実践してみては?

【久保田哲也】

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