コラム

社員の化学日記 −第162話 「無題」−

試験研究室では、試験で加熱処理を行う時にガスバーナー(プロパンガス使用)を使うことがあります。 自分の印象では、プロパンガスは都市ガスよりも火力が弱いように感じていたのですが、1立方メートル当たりの発熱量は、都市ガスの2倍以上あるということを知ったときに驚いたことを憶えています。

20年以上前にタバコを吸うのをやめてしまったので、もうライターを持ち歩くということがありません。 そのため、備え付けの百円ライターを使って火を付けるのですが、押し込む力が相当必要になるチャイルドレジスタンス機能がついているものは、ガスバーナーに着火するまで時間が掛かるときには、 大人でも指がつりそうになって辛いです。

プロパンガスは、主成分であるプロパンが空気より重いため、漏れた場合は、床の方に溜まっていきます。 そのため、試験研究室に設置されているプロパンガス用のガス警報器は、床に近い場所に設置されています。 一方、都市ガスは、主成分のメタンが空気より軽いため、天井の方に向かうので、天井に近い場所に警報機が取り付けられています。

それぞれの製造方法ですが、都市ガスは、液化天然ガスを気体にし、熱量調整(液化石油ガスを加える)を行った後、臭いを付けるそうです。 プロパンガスは、油田から分離・回収する方法、天然ガスから分離・回収する方法、原油の精製過程で分離する方法などがあるそうです。

【三津和次郎(ペンネーム)】

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