随風庵研山   
石川虚舟 2010
 
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 不繋之舟 
 
 攅簇五行 
 
 超三界 
 

 
僊窩
 
玉兔
 
泉に代えて
 
泥丸は脳
 
石川虚舟/造形 2005~
 

随風館

 
 

石川虚舟 《 随風庵研山 》 2010
  石灰岩、檜(木部 170×140×30)
 
天池水落層層見、玉女窗虚処処通、
天池の水落ち層層として見え、
玉女の窗(まど)は虚にして処処に通ず、
蘇軾(東披)「壷中九華詩」より
随風庵研山では中央右よりに滝、落ちた水が右方向へ流れる。
左端に霊知(conscious knowledge)の霊台、その右に玉女の窓、右下に僊窩。
 
 
崑崙はまた人の頭部にもある。
その最も深く秘められた部分には、
「洞房」と「泥丸」とが含まれる。
霊妙な瞑想によって
そこへ入りこもうと、
人は「渾沌とした」境地にひたる。
その境地は原初的で、
理想郷にいるかのようであり、
天地が開闢する前の
「無意識的」状態に、
それは似ている。
ロルフ・スタン /福井・明神訳
 『盆栽の宇宙誌』、 せりか書房、p.101
 
とある夏、伊勢(和歌山)街道を
松阪から車で西へと向かう。
高見峠東の山里で、
小さな清流に遊ぶ。
石灰岩を持ち帰り、随風庵中庭の、
九峰山辺りに置いていた。
 
ところが中国の文人は、
机上に硯とともに、
研(硯)山を置き、眺めたという。
cf.  三浦国雄 『風水/中国人のトポス』
      平凡社、pp.159-160
 
  ⇒ 『内経図』 (泥丸)