野草と野菜
(卓効のある野草と健康野菜)


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39  こんにゃく(腸の中を掃除する)
 こんにゃくはサトイモ科に属する多年草で、食用のこんにゃくは植物の根にできるこんにゃく玉から作ったものです。
 インドシナ半島が原産地ですが、わが国でも平安朝時代にはかなり普及していたと伝えられ、僧侶が精進料理の材料として用いたのは鎌倉時代からのようです。
〔効用〕
 こんにゃくは便秘を治すのに大きな力を持っています。これは、マンナンと呼ばれる不消化成分が多いからです。
 こんにゃくの成分の大部分はこのマンナンなのですが、消化されないからといって、そのままの形で排出されるされるわけではなく、普通の胃液では消化されないが体内の細菌によってマンナンが消化されることは分かっています。しかし、マンナンは消化されても、吸収はされないので、ノーカロリー食品として肥満防止の食品に数えられています。
 こんにゃくを食べると、排せつ物の量が増え、柔らかくなるので、便秘に大変よいのです。また液状に消化されたマンナンが腸壁のひだを洗うようにして排せつされるため、腸内の掃除にも役立つのです。
 また腸内でビタミンB群やKなどを自家生産したり、有害菌の発育を阻止する腸内有益菌の培養基としての役目もします。
〈用い方〉
 こんにゃくはどのように調理しても変化しないので、さまざまな料理に使用することができます。