野草と野菜
(卓効のある野草と健康野菜)


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31  朝鮮にんじん(難病を克服する植物)
 ふつうのにんじんはセリ科ですが、朝鮮にんじんはウコギ科で、にんじんの仲間ではありません。ウドの仲間です。中国語でにんじんといえば朝鮮にんじんのことで、野菜のにんじんではありません。朝鮮にんじんにはパナクスサポニン、パナセチンなどのほかに、ゲルマニウムのような定量できない微量稀元素があって、それらが有効に働くために、あの広い効用が生まれるのだと考えられます。
〔効用〕
 朝鮮にんじんは貧血、低血圧、糖尿病、肝臓病、性的無力症、ストレス、自律神経失調症によいばかりか、スタミナ増強、疲労回復、老化防止に卓効があるとされています。そのほか、西洋医学で難病とされる病状で悩んでいる人なら一度は試してみるべきでしょう。
〈用い方〉
 生のまま乾燥させたものは白色、蒸してから干したものは、あめ色をしています。これを煎じて飲むのが最も効果的な用法ですが、その後の朝鮮にんじんも捨てずに、みじん切りにしてハチミツ漬けしたり、せん切りしてスープにしたりすれば、無駄なく使えるのです。
 
【朝鮮にんじんの煎じ方】
 朝鮮にんじん5〜8グラムをホウロウの鍋に入れて、水300〜350ミリリットルを注いで火にかけます。沸騰するまでは強火にし、煮立ったらごく弱火にして、鍋のふたをとって、40〜50分ほど煮つめます。湯の量が2分の1になったら火を止め、熱いうちにガーゼか茶こしでこしてください。いつまでも朝鮮にんじんを入れておくと、せっかく出た成文が、また元に戻ってしまうのです。出来上がった量を1日分として、3回に分けて空腹時に飲みます。