Vol.11：愛情がとても大切・・・　H18.11.01 小児科診療をしていて、最近しみじみと感じることですが、人が一番欲しているものは愛情だと思うのです。もちろん、人生には色々なやりがいがあるけれども、何が欠けたら心が弱ってしまうかなと考えると、やはり一番は愛情のような気がします。 子供にとって、親の愛情はもちろんのこと、夫婦の愛情も大切だと思います。人と人との愛情を観察することも、情緒の安定につながっていると感じるからです。だから、必ずしも夫婦でなくても良いのかもしれません。親の愛情は、どんなときも自分を大切に思ってくれる人がいるという、生きていく上での安心につながり、大人どうしの愛情が助け合いやいたわりやゆるしの源であることを子供が感じることは、幸せの実感や夢や希望などにつながるのではないでしょうか。 母親も愛情を必要としています。子育ては本当に色んな困難があり、それを癒してくれるのは、やはり愛情以外には何もないのです。お父さんはお仕事が大変だったり趣味で忙しかったりするかもしれませんが、ちょっとお母さんの方を向いてください。お母さんも、子育てが大変でも、お父さんの仕事の大変さをいたわってみてください。それと、何か行き違いがあったとき、相手を責めるのではなく、許せる余裕を持てたらと思います。自分の人生を振り返って、悪いことをしたことがない人はきっといないと思います。それを、許されて、忘れてもらって生きているはずだと思うから。 愛情だけでは生きていけないと思う方は、試しに子供を抱きしめたり、手をつないでお散歩したりしてみてください。夫婦でも手をつないで散歩してみてください（暗い時間なら、周囲も安全のためかなと思ってくれます）。ほら、心がほぐれて暖かくなったでしょう。これで、仕事も子育ても昨日より楽しくできるはずです。