子育てコラム:子育てに悩んでいるお母さんを応援します

Vol.10:食事について H18.08.30

最近、安部司さん著の「食品の裏側」(東洋経済新報社)という本に出会いました。食品添加物の専門商社に勤めていた著者が食品の「裏側」を告発する内容です。とてもわかりやすい内容なので、お勧めの本です。

ひと言で要約すると、市販されている加工食品には食品添加物が種々入っており、それらにより思いもよらないほどの化学物質を摂取させられているということです。近年、私自身と家族の体調が食生活にかかっていると感じていたので、この本に出会ったとき、本当に共感できたのです。

本の著者も述べていますが、食品添加物によって便利になったという面もあり、多忙な毎日を送っている場合、それらの助けを借りることがあってもよいのかもしれません。ただ、ちょっとした心掛けで避けられるなら、その方が良いと思うのです。たとえば、お味噌汁を作る時。お水に煮干しを放り込み、大豆と塩と麹で作ったお味噌と具を入れれば、化学調味料をパッパと振り入れたり、だし入り味噌を使ったりしなくても、本当においしいお味噌汁ができます。ここで、私なりの工夫があります。それは、数年前にテレビで耳にした、動物性の旨みと植物性の旨みを組み合わせると旨みが100倍になるという、不思議な法則です。100倍かどうかはさておき、確かに味に深みが出るように思います。お味噌汁のだしに煮干しを使ったら、味のでる野菜、きのこやわかめや三つ葉などを具に加えるといったことです。和風だしで昆布とかつお節を両方使うというのもそれにあたると思います。そのほか、お肉料理にきのこや玉ねぎを使ったり、ほうれん草のソテーにバターやベーコンを使ったり、野菜の煮物に桜えびを入れたり。それだけで、ひと味違ってくるような気がするのです。

いろんな理論をもって説かれている食事法が、それはそれはたくさんあります。その中に正解があるのかないのか。それはなぞです。地球に住む動物の一員として、生命を維持するために必要な自然の恵みを感謝していただくのが、食事。極端な理論の裏側には何か落とし穴が隠れているように思えるので、色々なものを少しずつ、全部合わせて腹八分になるようにいただくのが良いのかもしれません。

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