病院電気設備の安全基準

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  未熟な左手が作った臨床工学技士国家試験の安全管理に関するよりぬきノートです。
誤りがございましたら、ご連絡下さい。




病院電気設備の安全基準

保護接地(医用コンセント)

  クラスT機器が使用できるよう3P式の医用コンセントを設備し、医用接地センタに接続する。

≪医用接地センタ≫

  部屋のすべての金属を医用接地センタに一点接地し、接地幹線を介して接地極に接続する。
接地幹線 : 建物の鉄骨又は、鉄筋を利用する
接地極   : 接地抵抗10Ω以下。病院の地下部分を利用することで実現


≪保護接地線の絶縁被覆≫

  緑と黄の縞模様

保護接地(医用コンセント)


等電位接地(EPRシステム)

≪目的≫

  ミクロショックの防止


≪手段≫

  患者が触れる全ての機器、露出金属を導線で1点に集中接地し、金属表面の電位差をなくす


≪接地抵抗≫

  0.1Ω以下の導線で一点集中接地する


≪電位差≫

  すべての金属表面化の電位差を10mV以下にする

等電位接地(EPRシステム)


非接地配線方式

≪目的≫

  一線の対地絶縁破壊(一つの機器の絶縁不良事故)時にも電源の供給を確保する。


≪手段≫

  設備側に絶縁変圧器(絶縁トランス)を設け、その二次側電路をどれも接地しない。


≪絶縁変圧器≫

  2次巻線から1次巻線(巻線比1:1)への漏れ電流は0.1mA以下で機器の故障時でも漏れ電流が低く抑えられる(マクロショック防止対策)
定格容量は7.5kVA以下であること。(容量が大きすぎてはいけない)


≪絶縁監視装置(アイソレーションモニタ)≫

  非接地式電路の2次側に設置し、不良機器がつながれることを監視・警報を行う。

非接地配線方式


非常電源

  非常電源は、立ち上がり時間や連続運転時間によって一般、特別、瞬時特別の3種に分けらる。

非常電源の種類電圧確立時間
(立ち上がり時間)
連続運転時間
(最小)
用途
一般40秒以内10時間以上重要機器・照明
特別10秒以内10時間以上生命維持装置
瞬時特別0.5秒以内10分以上
(一般又は特別と併用)
手術灯

※ 非常電源供給コンセントの外郭の色は赤色








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