6年5ヵ月後の逆転


わんこの命は短い。
とりわけ大型犬ははかないほど短い。

わんこの年齢が人間で言うと何歳に相当するのかという換算方法については、これまで数種類の方法を目にしてきたが、最も一般的なのは次のとおりのようである。

生後1年で18歳。
翌年からは、2年で9歳(1年で4.5歳)加齢。

我が家のギャンも、当然のことながらこのとおりハイスピードで歳をとっていく。悲しいかな、私の何と4.5倍もの速さで。
今は、はるかに私のほうが歳上であるが、お互い元気で過ごしている限りいずれ逆転の時がやって来るのも確かなことである。

そこで、いつ年齢の逆転がやってくるのかというと

a+n=b+4.5n (a:人間の年齢、b:わんこの換算年齢、n:年数)

に当てはめてみればすぐ分かる。(1歳以上のわんこに適応)
私の場合、何と6.42年後の2011年12月にギャンと同い年になり、その日からギャンは私のずっと前を引き離しながら年齢を重ねていくことになる。

ギャンが我が家にやって来たとき、私はギャンからすればはるかかなたの見えないぐらいの遠くを歩いていたのに、もうすぐ追いつかれ、そして、抜き去られるのである。
機会あるごとにギャンのことを「ギャン王子」と呼ぶようになったのはどういうきっかけだったか、また、いつからだったかは忘れてしまったが、「王子」とは何と厚かましい呼び名だろう、とは思いながらもことあるごとにそう呼んでいる。
ネット上では、フラットが7、8歳で亡くなったという話を聞くことが多いが、これが壁であるとすればこの壁を乗り越えて、6年5ヵ月後のギャンが10歳の少し前に私に追いついてくれたときから、「ギャン王」と呼んでやろうと今から思っている。

走らなくてもよい。
泳がなくてもよい。
わがままでもよい。
車が嫌いでもよい。
喧嘩に弱くてもよい。

6年5ヵ月後、例えおまえがよぼよぼになっていたとしても、おまえは「ギャン王」だ。
「ギャン王」と呼べるその日が来るまで、そして、さらにそのずっと先まで頑張って生きろ!生きてくれ!! (07/19/2005)
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